「きぼう」は、昭和44年に、硬筆ペンの専門月刊競書雑誌として創刊され、以来450号をこえて皆様に親しまれ、多くの方々の教本として一役を担ってまいりました。2007年よりWEB競書雑誌へと変貌し、さらに身近に、充実して皆様のお役に立つよう努力いたしております。2020年4月よりは皆様のご要望にお応えして硬筆部に加えて毛筆部も開設されました。どうぞご利用下さい。
「きぼう」では、競書課題のお手本や成績表、教室に通う方々の作品が閲覧できます。
10月5日は「レモンの日」です。
これは高村光太郎が書いた「智恵子抄」で智恵子が10月5日に最期を迎える数時間前にレモンをかじった様子が「レモン哀歌」に美しく綴られていることに由来しています。
レモンは、日本では10月から3月までが収穫時期を迎えます。
広島を中心とした瀬戸内海周辺や和歌山が主な産地です。レモンは寒さに弱いので温暖な地域での栽培が適していると言えます。10月の収穫始めは「グリーンレモン」と言われ「イエローレモン」と一緒の品種ですが、酸味と香りが強いので皮をすりおろして使う料理やお菓子作りに最適です。1カ月ほど経つと黄色に変化していきます。
レモンにはビタミンCがいっぱいで抗酸化作用があり体内の老化を防ぎます。またクエン酸も含まれているので疲労回復の効果も期待されます。輸入されるレモンは防カビ剤が使用されています。もちろん安全基準値以内ですが、皮を使う料理には国産を選んだ方が良いでしょう。
日本は世界的に見ても「長寿の国」と言われます。
人生100年時代として元気で幸せに長生きできるようにと行政も働きかけていますね。9月第三月曜日は「敬老の日」として国民の祝日になっています。「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し長寿を祝う」日として定められました。
では何歳から敬老の対象になるのでしょう。
医療制度では65歳以上が高齢者にあたり道路交通法では70歳以上が高齢者講習を受けるとされています。今の時代は長く現役で働く方が多く、お年寄り扱いされたくない方も少なくありません。一概に年齢で線引きするのは難しいようです。
肝心なのは祖父母や両親、恩師などの相手を敬う心と感謝の気持ちを表すことと思います。「敬老の日」には、おじいちゃんおばあちゃんと家族みんなで食事をするとか、プレゼントやメッセージカードを渡すなど楽しい日にするとよいですね。
毎日暑い日が続きます。
天気予報などで「記録的な暑さ」と何度聞いたことやら。もうエアコン無しでは日本の夏は耐えられないようです。
昔の人たちは「夕涼み」「水打ち」「風鈴」・・などそれなりに夏の暑さをやり過ごす知恵や習慣がありました。とくに「風鈴」はチリチリリーンという音が聞こえるだけで涼しさを感じるのですから不思議なことです。
「1/f ゆらぎ」と言って規則性と不規則性の音が調和し癒し効果になるといわれます。実際に「風鈴」の音を聞いている日本人の体の表面温度が2~3度下がることが立証されているそうです。脳が「風が吹いた」「涼しい」と信号を送るために起こるそうです。ただこれは印象経験のある日本人だけのようで外国人には、風鈴の効果はないそうです。
「風鈴」と言えば、見た目も涼しげな絵柄でガラス製の「江戸風鈴」が思い浮かびます。
また岩手の南部鉄で出来た「南部鉄風鈴」も有名です。ほかにも「小田原風鈴」兵庫の「明珍火箸風鈴」などがあります。いづれも高音質が心地良いです。みなさんの家でも「風鈴」いかがですか。
今年の夏も暑くなりそうです。
熱中症はもちろんのこと、夏バテにならないように体調管理をしっかりお願いします。
夏バテの対策として「うなぎ」を食べる習慣があります。とくに「土用の丑の日」にはうなぎ屋さんは大忙しです。うなぎのかば焼きの匂いがたまりませんね。今年は7月19日(土)7月31日(木)の二回「土用の丑の日」があります。うなぎにはビタミンB1が多く含まれていて、食欲不振と疲労回復に効果があると言われています。江戸時代の医学者、平賀源内という方が、とくに「土用の丑の日=うなぎを食べる」を広めたとされています。
「うなぎ」の他にも夏バテ予防に昔から食べられていた物には「土用しじみ」があり食欲減退防止になります。また「土用卵」も完全栄養食として親しまれています。
6月16日は「和菓子の日」です。
これはむかしむかし、西暦848年、仁明天皇がご神託によって6月16日に16の数にちなんだ菓子、餅などを神前にお供えして「嘉祥」と改元したという歴史に因んで制定されました。
そもそも和菓子の始まりは古代に遡ります。古代人は木の実や果物も間食として採取して食べていましたが、アクが強かったので天日したり、砕いて乾燥させたりするようになります。やがて石臼で粉末にし水などと混ぜて団子状にし熱を加えて食べるようになったと言われます。その頃に砂糖はありませんでしたが、「甘葛(あまづら)」のように葉から作るシロップや米芽、麦芽などから出来る「飴」を利用して甘さを加えるようになったようです。
様々な祭事や神様へのお供えとしても甘い物は特別な存在でした。中国から唐菓子が伝わりその種類も広がって行きました。
人生の様々な節目には、饅頭や餅などが必ず添えられます。四季折々の茶菓子も美しく日本の伝統文化といえますね。
5月5日は「こどもの日」端午の節句です。
中国の風習で、午(うまの月)の端(はじめ)つまり春から夏に向かって体調を崩さないように邪気を払う時節の習いです。菖蒲を飾り、菖蒲酒、菖蒲風呂など・・。これが日本の武家が栄えた時代に変化が起きます。「菖蒲=勝負、尚武」と捉えて兜や鎧を飾り、男の子の武運を願うようになっていきました。そして江戸時代中期以降は、立派な武家では「幟(のぼり)」を揚げ五色の吹流しも飾るようになりました。
一方、江戸の町民たちの中で裕福な家は、武家に対抗して「鯉のぼり」を揚げるようになりました。鯉は、滝のように高くて厳しい川の流れでも登って行きます。そのたくましさにあやかって男の子の成長を願ったものです。
今日は、日本国憲法で「国民の休日(こどもの日)」となり、法律に定められた趣旨は「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」とあります。
だんだんと春めいて来ました。
桜の花ばかりではなく道端やいたるところで草木に花が咲いてきれいですね。この季節になるとモンシロチョウやアゲハチョウもよく見かけるようになります。春から夏にかけてチョウチョは人を優しい気持ちにしてくれますね。
でもその反対に蛾(ガ)は嫌われ者のようですが実は同じ鱗翅目(りんしもく)で同類の昆虫です。数としては圧倒的にガが多いです。どちらも口吻(こうふん)と言われるストローのような管をもっていて花蜜や樹液を吸います。
モンシロチョウやアゲハチョウは春型と夏型の二種類があって、夏型は卵、幼虫、サナギ、成虫へと約1カ月で成長するのに対して春型はサナギで長い冬を越え春になってから成虫になります。そのせいなのかは知れませんが、春型は、羽の模様が明るく、夏型は羽の模様に黒色が目立ちます。比べてみるとハッキリ違いがわかるそうですから、写真などで撮って確認してみるとおもしろいですね。
全国屈指の桜の名所として「吉野の桜」が有名です。
吉野山にはそれぞれに「上、中、下、奥」と呼ばれる4か所のエリアに桜が密集していて、いずれも「一目千本」と言われます。春気温が上っていくと「下千本」、「中千本」、「上千本」、「奥千本」の順に咲いていきます。実際には千本どころか全部で3万本ほどの桜の木があるそうです。
日本各地の桜の名所は多くが近代になって植栽整備されたのですが、吉野山はもともと自生していた「白山桜」という野生種が主になります。1300年ほど前から修験者の行の聖地として吉野山は理想郷と認識されていました。「下千本」地域にある「金峯山寺」への参拝が盛んになると「ご神木」の献木という形で桜が植えられていったそうです。今日は「桜守」という人達が、吉野山の桜を一年を通して維持管理されています。
美しい日本の春の風景を大切にしマナーを守って私たちも楽しみましょう。
2025年の立春は2月3日(月)です。
その前日2月2日(日)が今年の節分となります。
節分には豆まきをしながら「鬼は外、福は内」と言って邪気を払い、福を招きます。
またもう一つの風習として「恵方巻」を食べるというのがあります。これはどういう由来と意味があるのでしょう。
恵方というのは、新しい年の歳徳神(年神様)が居る方角を言います。「十干」から、今年は「西南西」とされています。恵方巻を食べるときに向く方角で縁起が良いとされています。恵方巻の発祥説はいくつかありますが、その一つは、江戸時代、大阪船場の商人たちが商売繁盛と無病息災を願って食べていたことから全国に広まったと言われてます。
恵方巻は縁起のよい七福神にちなんで7種類の具材を太巻きにしたものです。「福を巻き込む」という意味です。また恵方を向いてしゃべらず黙々と、一本を途切らずに食べなければなりません。福や運気が逃げてしまわないためと言われています。
今日では海産物など含めて様々な具材で7種を巻くようです。具材それぞれに意味がありますから調べてみると面白いですよ。
明けましておめでとうございます。
今年は「巳年」ですね。
「巳」は十二支の6番目の年にあたります。「它、蛇(へび)年」とも言います。
「巳」の漢字は、胎児の形から派生しています。手が付くと「子」の形になりますよね。
ですから意味として「新しく生まれてくる」「子孫繁栄」など、縁起が良い年とされています。蛇は昔から豊穣や金運を司る神様の遣いとして祀られて来ました。またその生命力から医療や治療のシンボルにもなっていて、とても神聖な生き物として取り立てられています。今日では何となく気持ちの悪い存在ですが、決してそうではないようです。
蛇に足がないのはどうしてなのか?と不思議なのですが、2つの説があって、一つは土の中の穴に居るために手足が邪魔になって無くなったという説、もう一つは海で泳ぎやすいように魚のように無くなったという説です。
どうやら前者が有力といわれています。
「蛇の足より人の足」という言葉があります。
無益なことに熱を上げているより身近な自分の足もとを見なさい。ということで今年の戒めにしたいと思います。