右上隅を捨ててから,手どまりのg1を打たずにb1!が手筋の一手.
白はa1とg1のうち打たれなかった方を最後に打つことができ,上辺を白のものにできます.
a1とg1のように,どちらかを打つともう片方を相手に打たれるような2つの好点の関係を見合いと言います.
見合いを利用して上辺のブロックを残す手筋は,問題図のように左辺に石を潜らせてa1を狙える場合には頻出の一手です.
先にb1から打つと,図で黒はh1ではなくg1と打ってきます.
これでは上辺を確保できず,白足りません.
また,問題図から初手a1はg2と応じられてb1の一個空きを残されてしまいます.