そもそも市民評価制度とは?
~既に導入されている自治体の例をご紹介します~
そもそも市民評価制度とは?
~既に導入されている自治体の例をご紹介します~
ここでは、すでに類似の制度が導入されている自治体とその概要についてご説明します。
大阪府寝屋川市は、令和5年7月に、市民の評価を特別職(市長・副市長・教育長)の給料に反映させる条例を制定しました。全国で初めて、「市民評価に応じて特別職の給与が増減する仕組み」が導入されたのです。
これは、4年ごとに市民へのアンケート調査を行い、市政への評価が低い場合には最大30%まで特別職の給与が減額されるという制度です。すでに条例化され、実際に運用が始まっています。
この仕組みの素晴らしい点は、市政運営に対して市民の声が「見える形」で反映されることです。特別職の「経営責任」を明確化するとともに、市民の「市政への関心と納得感」を高めることを目的に制度設計されており、選挙のときのみならず、日常の行政運営の中で市民が「納得できる」「評価できる」と感じることが市長自身の報酬に反映されるのです。
茨城県つくば市は、令和6年10月に、市民の評価を市長の退職金に反映させる条例を制定しました。
市長の退職金は任期満了ごとに支払われます。そこでインターネットを通じて「つくばスマートシティアプリ」を用い、市長の行政運営に対して0点から100までの間で10点単位で評価するものとし、それをもとに評価率を算定し、市長の退職金に反映させる仕組みを作っています。
つくば市の事例で驚くべき点は、選挙権のない15歳以上のつくば市に住む人まで拡大していることです。さらに投票方法をスマートフォンにすることで投票参加へのハードルを下げ、またスマートフォンを持っていない人達に対しては窓口での投票も受け付けており、全市民の意見を取りこぼさないようにする覚悟が感じ取れます。
つくば市は公職選挙へのインターネット投票導入を目指しており、今回の案件も事例として積み重ねていくことで、民主主義のアップデートに向けて進んでいくとしており、さらにその先を見据えたビジョンも持っています。
大阪府箕面市は、令和7年6月に、市民の評価を市長の給料に反映させる条例を制定しました。
市長の「経営責任」を明確化するとともに、市民の「市政への関心と納得感」を高めることを目的に、市政運営に対する評価の結果に応じて市長の給料の増減幅を決定する「市民評価連動型給与制度」を導入しており、寝屋川市と似ていますが、評価の対象を市長に限定していることに加えて、減額のみならず増額することも組み込んでいるところが異なります。
実際の運用は令和8年1月以降で、市長の給与について、「市民満足度アンケート調査」により市長の市政運営に対する評価を集計し、その結果に応じて給料月額を減額30%から増額10%までの範囲内で決定することとしています。
なお、こちらについては、一般財団法人 地方自治研究機構「市民の評価を特別職の給料に反映させる条例」に記載されている情報を参考にまとめております。