「そぞろ歩きNo.45」と関連PPTをUPしました。IOCとJOCの女性新会長の誕生ですね。さらに、No.46としてJOC橋本聖子新会長の誕生に関して私見を掲載しました。
各スライドの下に解説を載せています。右端の「V」をクリックしてご覧下さい。
・National Archeological Museum
・ギリシャの先史時代からの逸品が展示されています。ミケーネ時代から約2500年に及ぶヨーロッパ文明のルーツをたどることができます。各地のプリミティブなビーナス像はユニークです。
・競技関係では、古代のレスリングやホッケーを描いたレリーフもあります。
・海神ポセイドンやアテネの守護神である女神アテナ像など多くの逸品が所蔵されています。
・古代のギリシャの祭典競技を描いた壺や皿絵も豊富です。
・少年ボクサーのフレスコ画も秀逸です。
・馬に乗る少年のブロンズ像も有名ですが、フォーカスが甘くてここには乗せることができませんでした。
・馬蹄形で急カーブを特徴とするパナシナイコ・スタジアムは、古代ギリシャのパンアテナイ祭で使用された総大理石の競技場です。
・1896年第1回近代オリンピックのアテネ大会で使用するために大改修されました。その経費は、ギリシャの大富豪達の寄附に依るところが大でした。
・2004年アテネ大会では、アーチェリー会場とマラソンのゴール地点として再利用されました。女子マラソンで日本人選手の野口みずきさんがゴールテープを切りました。
・最近のオリンピックでは、ギリシャから開催国への聖火リレーのための聖火の伝達式がこのスタジアムで挙行されます。
・第1回大会ではマラソンが初めて競技されましたが、勝者はギリシャ人の農夫(水くみとも羊使いとも)スピリドン・ルイスでした。
・その興奮の様子や報道の様子がパナシナイコ・スタジアム内のミュージアムに展示されています。
・2000年、IOCはギリシャ政府と連携して国際オリンピック休戦センターInternational Olympic Truce Centerと国際オリンピック休戦財団International Olympic Truce Foundationを設立し、古代ギリシャの「エケケイリア聖なる休戦」の精神に基づいて、世界平和に貢献するためのオリンピック運動を展開しています。
・アテネに実質的事務所が置かれています。設立時にはザピオンに事務所が設置されましたが、現在はリカビトウの赤十字の近くのビル内に移転しています。
・IOTC設立時の理事の一人に元国連事務次長の日本の明石康氏が就任しています。
・2004年アテネ大会の開会式前には、ブレア首相やローマ教皇など世界の首長達が集まり「オリンピック休戦賛同の署名」セレモニーが執り行われました。
・これが2006年のトリノ大会から選手村に設置される「オリンピック休戦の壁Olympic Truce Wall」に発展し、2016年リオ大会からは「オリンピック休戦賛同の壁画Olympic Truce Mural」と名を変えて続いています。(発音はミューラルです。「東京2020大会」組織委員会の「ムラール」という表記は誤りです。お間違えのないように!)
・アテネ市内の中心地、議会議事堂とパナシナイコ・スタジアムの間に位置する国立庭園内にザピオン(国際展示場)はあります。
・ドイツ人建築家ハンセンの設計で、1870年代に建築されたコリント式やイオニア式の柱が美しい建物です。
・建物の名前の由来は 、建設した大富豪のザッパス兄弟の名前に因みます。入り口に2人の銅像が並置されていますが、この兄弟は第1回近代オリンピックのアテネ大会開催のためにも資金提供したことで知られています。
・2000年に設立された「国際オリンピック休戦センターIOTC」の事務局が当初ここに設置されていました。2004年アテネ大会の開会式前にはこの建物内で「オリンピック休戦賛同のサインセレモニー」が執り行われました。これが今の選手村内で選手達がサインする「オリンピック休戦賛同の壁画Olympic Truce Mural」の署名に繋がっています。
・写真の一枚は2004年にIOTCの事務局を訪問した時のIOTCスタッフの写真です。
・アクロポリスの丘(パルテノン神殿やエレクティオン神殿など)から発掘された名品が展示されている新博物館です。
・以前はパルテノン神殿の横にありましたが、2009年に地下鉄「アクロポリ駅」近くに新ミュージアムとして新築・移築されました。
・有名なエレクティオン神殿の女性像の柱は、今はミュージアム内のコーナーに移設されて保存されています。ここは撮影OKです!
・4階のパルテノン・ギャラリーは神殿と同サイズで作られた方形の壁に大理石のレプリカがはめ込まれています。イギリスのエルギン卿が持ち帰って今は大英博物館に収蔵されている「エルギン・マーブル」の返還運動が実現した際には、すぐに入れ替える準備ができているのです。
・地下空間や上下水道の配管なども地下で見学できる構造になっています。
・アテネ市内には観光の目玉が目白押しです。旧市街のプラカは歩くだけでも楽しくなる街ですが、食事も楽しめる場所です。
・議会議事堂前の衛兵の交代式も見物ですが、衛兵は大統領官邸前でも見ることができます。ここは穴場です。
・アテネはスポーツ競技だけでなく、芸術の街。音楽堂や劇場も素晴らしい遺跡として遺されていますし今でも使用されています。
・アテネの守護神であるアテナ像、絶対神ゼウスなどがいろいろなミュージアムで見ることができます。
・2004年アテネ大会のために地下鉄が整備されましたが、その際には多くの出土品が発掘されました。その一部は、シンタグマ駅やアクロポリ駅構内のコンコースなどに市民ミュージアムとして展示され、誰でも目にすることができます。ヨーロッパ文明のルーツであるギリシャ文明は、アテネ市民のプライドでもあるのでしょう。