スタッフの声1

理事長 宮城学

【クライシス・キャラバン】という書籍をご存知でしょうか?紛争地域における国連機関やNGOの内情を描き、人道援助の複雑な真実を暴露しています。正確な内容は本書をご一読いただくのが最善ですが、要約すると、「援助団体は資金調達のために活動を拡大し、そのためにはより悲惨な状況を強調する。その結果、支援を受ける人々もさらなる悲惨さを求めるようになり、悪循環が生じる。このスパイラルは地獄を深めるだけで、誰も救われない」というものです。

 この物語は国際援助を舞台にしていますが、同様の光景は日本国内の社会活動にも見られます。私自身も20年以上にわたり社会活動に関わってきましたが、そのような団体や状況を目にすることはあります。我々がなぜ活動するのか、行動の結果は何か、その意識を持たなければ、善意が地獄への道を拓いてしまうことになります。私は自己満足が目的の社会活動は嫌いです。

 私達は子供や若者の自立と幸福を目指しています。支援を受ける人々が自立し、自らの人生を謳歌できるように、様々な方向から支援することが私たちの使命です。私の最終目標は【学校や公教育が進化して、皆が互いを尊重して成長できる社会になり当NPOを解散する】です。

 ここまで読んだら感じると思いますが、当NPOは一般的な支援団体とは少々趣を異にします。ここに集う人は、私を筆頭にして「ちょっと変わった真面目」が多いかもしれません。興味を持った方は、一度覗いてみて下さい。


スタッフの声

(社会人ボランティアの森田さん)

活動に参加した動機を教えて下さい

私が活動に参加し始めたのは、ちょうど社会人になって数年が立ち、仕事もある程度自分のペースで進められるようになっていたころです。

ふと、家と会社を往復するだけの生活がとてももったいなく感じ、社会人として経験の幅を広げたいという思いから、何か新しいことを始めようと思い立ちました

その時何気なく頭に浮かんだのがボランティアでした。 インターネットで検索をすると、たくさんの団体がヒットしました。その中で学生交流センターは、単発ではなく継続的な活動であること、地域や学校と連携した運営であることに安心感を感じました。

自分自身の成長にもつながりそうだと思い、もともと教育に興味をもっていたこともあって、「とりあえず話を聞いてみよう」という軽い気持ちで応募したのがきっかけです。

どのような活動に参加してきましたか

活動には月に1~2回程度、土曜日の午前中に参加しています。

学習支援は「学力の向上」「学習習慣の定着」「居場所づくり」という3つの理念に基づく活動です。私自身は、勉強を「教える」だけでなく「寄り添う」という姿勢を心掛けています。分からないところは分かるまで一緒に考える、できた時には一緒に喜ぶなど、寄り添いながら子供たちが少しでも自信を持ち、勉強がもっと楽しくなればと思い活動しています。

また、一人ひとりの様子を見て、勉強に限らず様々な話題でコミュニケーションをとることで、居場所としての役割も意識しています。

活動に参加して良かったことはなんですか

子供たちと信頼関係を築けたと感じたとき、自分自身の成長を感じます。 子供たちの様子は毎回変わります。

日の中でも、朝登校時に挨拶したとき、学習時間中、休み時間の過ごし方と、様々な表情が見て取れます。その上、一人ひとりの性格や学力は当然異なっているので、初めはどのように接していけばよいのか分からないことも多々ありました。

しかし、今相手がどういう気持ちなのか、何を必要としているのかを、コミュニケーションを通じて理解し共感しようとすること、 そして時にはアドバイスをしたり自分の経験を話したりすることで、信頼関係が築かれていくのを徐々に体感できるようになりました。

また、ボランティアスタッフも様々な立場や考えの方がいます。年齢は10代~70代、職業も高校生、大学生、社会人、定年退職された元教員の方など、幅広いステータスの方々と交流できるのも、この活動の魅力です。このような多様な価値観に触れることは、仕事においても私生活においても人生を豊かにしてくれると感じています。

この活動はどのような人にむいているでしょうか

子供たちと誠実に向き合いながら、自分自身も成長したいと思える方にはピッタリな環境だと思います。

教員を目指している方はもちろんですが、私のような社会人にとっても非常に学びが多い場所です。参加する時期や頻度は完全にスタッフの自主性に任されているので、仕事や学業が忙しい方も自分のペースで無理なく続けていくことができます。学歴や教えた経験は一切問われませんし、意欲をもって自主的に行動されている方がたくさん参加しています。

「興味はあるけれど迷っている」という方も多いのではないでしょうか?そんな方も、まずは気軽に応募してみてください。話を聞いたり見学したりすることで雰囲気が分かるので、その後自分に合っているか判断されるのがおススメです。

これからについて

学習支援活動は年々新しいことに取り組んでいます。それはすぐに変化が起こるものではないかもしれませんが、着実に成果につながっていると感じます。

私自身も活動に参加する毎に新しい気づきを得ながら様々なことに挑戦していきたいと思います。

スタッフの声

(社会人スタッフの山田さん)

活動に参加した動機を教えて下さい

自分以外の人の事を考える時間を作りたかったからです。社会人生活の中では時間もお金も自分の為ばかりに使っていること、また、人の役に立っているという実感を直接的に得にくい職種であることが背景にあります。

どのような活動に参加してきましたか

月1〜2回、サタスタで中学生の勉強をサポートしています。私自身忘れている内容が多いので、一緒に考えながら解いていくというスタンスです。

活動に参加して良かったことはなんですか

サタスタに参加している中学生の成長が見られる事です。勉強に取り組む姿勢が真剣になったり、社会性が身についていく姿を見ると、微力ながらお手伝いできたのかなと感じます。

また、『一緒に学ぶ』ことの大切さを知った事です。日々の生活の中では便宜上教えられることの方が多いですが、同じ目線で考える方が余計な劣等感を抱かせず、学ぶことの楽しさを知る事が出来るのではないかと思います。

この活動はどのような人に向いているでしょうか

生徒さんに、学びの楽しさを知ってほしいという願いを持つ人に向いていると思います。

その目的を達成する方法は、例えば、本質的な理解に繋げるような教材を作成する、教え合いやすい雰囲気を作る、分からない問題にとことん付き合う等様々だと思います。

これからについて

何らかの事情でサタスタに来られない生徒さんにもアプローチをしたいと考えています。