近代教育学の教育理解に共通の前提としては、自立・表象的思考、教育の人間中心性、人間(自己)の連続的発展、陶冶の実現可能性、教育的関係の存立などを挙げることができる。しかし、社会的状況の変質(「デジタル社会」化等)とそれに伴う人間形成観の混乱が急速に進んでいる現在、また、経済不況・戦争・自然災害・疫病等々で人間の生存が脅かされている昨今、近代教育学の立つ如上の前提は動揺・崩壊しつつあると言わざるを得ない。これは、近代教育学による教育の「超越的次元」の排除(留保)とも深く連係しているのであり、我々は今や、宗教教育たる仏教教育の在り方を改めて闡明しなければならないのである。この第10回仏教教育学研究会では、『近代教育学と浄土真宗』(2024年)なる著書を上梓された川村覚昭先生の講演をもとに、近代教育学の孕むさまざまなアポリアを仏教教育の視点から再考・究明し、これによって今日の仏教教育学の如上の際立った課題にアプローチしたい。
日 時:2026(令和8)年3月 28日(土)13時30分~16時30分
会 場:駒澤大学 3号館(種月館)2階210教場
プログラム
趣旨説明 小池 孝範(日本仏教教育学会編集委員長・駒澤大学)
基調講演 川村 覚昭(元佛教大学):「近代教育学と仏教教育―浄土真宗の視点から―」
指定討論者 走井 洋一(立教大学)
寺川 直樹(大谷大学)
総 括 笹田 博通(日本仏教教育学会会長・東北大学)