2025年度学生研修旅行 概要と研修目的
2025年度学生研修旅行 概要と研修目的
テーマ 八十里峠を越せば・・会津だ・・ 「越後と会津と只見川と」
日程:2025年 10月28日(水)
目的とする施設:①河合継之助記念館(福島県只見町)
②只見線をキーとした地域振興の歩みと施設
行程 9:10 新潟駅 南口広場(貸切バス)===河合継之助記念館___会津塩沢駅
只見線に乗車 会津宮下下車===(貸切バス)==SA休憩=新潟駅南口18時
詳細は当日配布する゛旅のしおり゛をごらんください。
研修目的と意義について
Ⅰ.河合継之助記念館
1. 近代日本の転換期を体感できる歴史的舞台
河合継之助は幕末期に越後長岡藩の家老として、戦争を回避しつつも近代国家の形成を見据えた政治的ビジョンを持っていた人物です。
彼の生涯を学ぶことは、単なる「武士の戦い」ではなく、「近代日本の出発点」を考える良いきっかけになります。
2. 地域の視点から歴史を学ぶ
只見町は彼の最期の地です。中央(東京や京都)からではなく、地方の小藩がどのように時代の激動に向き合ったかという視点で、より多角的な歴史理解が可能です。
3. 一次資料と現地展示による深い学び
記念館には河合継之助に関する貴重な史料や遺品が展示されており、教科書では得られない「リアルな歴史」に触れることができます。
解説員のガイド付きで学ぶことで、学生の理解がより深まります。
4. 平和と選択の意味を考える場
河合継之助は戦いではなく和平を模索した政治家でもありました。
彼の苦悩とや選択を学ぶことは、現代社会における「対話」や「平和的解決」の重要性を考える
きっかけとなる。
Ⅱ.只見線を中核として地域振興の一つの理想を実現した活動
越後と会津は、中世から、只見川を利用した生産物や人の交流を通じて深い結びつきを持って暮らしてきました。今回はその道となった只見川と全線復活して人気のローカル線であった只見線にを地域振興の中核として活動をつづけている地元の方々の、ふるさとを愛する心と自然の美しさを守りつづけている人々との繋がりが感じられる。
只見線の復旧までの経過
①只見線は、2011年7月の新潟・福島豪雨で甚大な被害を受け、会津川口〜只見間が不通となりました。只見川の複数の橋梁が流失するなど、甚大な被害を受けた。これにより、只見線の**会津川口駅〜只見駅間(27.6km)**が不通となり、代行バスによる運行が開始されました。
当初、JR東日本は利用客の少なさからこの区間の鉄道復旧に難色を示し、廃止・バス転換を提案しました。しかし、地元自治体は只見線を地域の生活路線・観光資源として重視し、鉄道での復旧を強く要望した。
この結果、2017年にJR東日本と福島県の間で、鉄道施設や土地を福島県が保有し、JR東日本が列車の運行を担う「上下分離方式」での復旧に関する基本合意が締結されました。これにより、県が復旧工事の費用を負担することになり、復旧が実現へ向けて動き出しました。
2018年からは復旧工事が本格的に始まり、特に、流失した第五、第六、第七只見川橋梁の架け替えが大きな工事となりました。工事は順調に進み、2022年10月1日に、災害から11年ぶりに全線での運転を再開しました。これは、鉄道事業者と地元自治体が協力してローカル線を維持した貴重な事例として注目された。これにより、鉄道インフラが維持され、地域振興に繋がる様々な取り組みが生まれている
地域振興の具体的な例
観光客誘致と経済効果の創出
2022年10月の全線再開後、只見線の沿線地域には多くの観光客が訪れ、飲食や宿泊といった分野で大きな経済効果が生み出されています。2024年5月の時点で、年間6億1000万円の経済波及効果があったと報告されています。
特に、紅葉や雪景色など、沿線の美しい景観を活かした観光PRが積極的に行われています。「青春18×2 君へと続く道」という映画のロケ地にもなり、国内外からの注目が高まっています。
将来的には、JR五能線の「リゾートしらかみ」のような観光列車の定期運行を目指す「目指せ海の五能線、山の只見線プロジェクト」も進められています。
駅舎の利活用と交流人口の拡大
会津柳津駅では、無人駅となった駅舎を柳津町が譲り受け、改修工事を行いました。この駅舎内に、赤べこ発祥の地として知られる柳津町の特性を活かした赤べこ張子の工房が設けられ、地域おこし協力隊が運営を担っています。
これにより、駅が単なる交通拠点ではなく、地域の情報発信や交流を促進する拠点として活用され、交流人口の拡大に繋がっています。
教育・産業・インバウンド誘致への活用
只見線は地域の生活の足であると同時に、学習の場としても活用されています。「只見線学習列車プロジェクト」では、沿線地域の小中学生が只見線に乗車し、地域の歴史や文化を学ぶ機会を提供しています。
また、台湾などの東アジアをターゲットにしたプロモーションも展開し、インバウンド誘客の再加速を目指しています。
これらの取り組みは、只見線が単なる交通手段ではなく、地域の文化や観光、産業を支える重要なインフラとして位置づけられていることを示しています
只見と会津地域での2025年度の振興施策と今後の予定
7月~9月 奥会津・只見線絵画コンテスト
8/10 会津線×只見線応援!子ども自転車の旅2025
8/12,13 ナイトクルーズトレイン 団体120名限定
8/23,24 只見の大自然に触れる2日間(大人と子供ペア限定)
9/13,14 只見線美酒列車 9月27/28 只見線美食列車
只見線応援ソング 只見町出身のシンガーソングライター大竹涼華さんが歌う。
「大切な場所があるレールウエイ」(You Tube)
六角清児バンド 「只見線の歌」
ギャラリー 只見線ポータルへのリンクです
ドキュメンタリー映画「霧幻鉄道」只見線を300日撮る男 予告編
毎回、研修旅行の感想を機関紙「松籟」に投稿していただいていますが、今回は下記の課題に関する最新の動きとあなたの意見を含めて投稿してください。
課題 「米坂線も災害による不通の区間が生じて早や3年を過ぎようとしている。
今回の研修旅行で学んだことを参考に米坂線復活の提言をする。」
新潟県と山形県の意識差もあることからここれまでの経過と意見についてまとめてみ
ました。参考にしてください。(参考まとめ)