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タイトルは「ステルスバイパー」についてですが、初登場時の名前は「スネークス」という名前で、ステルスバイパーは平成になってからの名前になっています。ただ、サーベルタイガー、セイバータイガーのときと違い、名称が変わるほどの大きな変化はないので、ここではまとめて「ステルスバイパー」として解説しています。
左の写真のゾイドが「ステルスバイパー」である。
へリック共和国のゾイドで、モチーフはヘビ型
よく見るとただの蛇というよりコブラっぽいのが特徴
プラモとしてはゼンマイ駆動で平成基準では中型ゾイドに分類される。
上記にも記載したように、ロールアウト時は「スネークス」という名前だった、当時の基準でも中型扱いである。
最高速度180km/h
武装(平成基準)
16mmバルカン砲
40mmヘビーマシンガン×2
小口径対空レーザー機銃×2
2連装ロケットランチャー×2
地対空連装ミサイル
ZAC2034年にロールアウト
中央大陸戦争中期のゾイドで共和国上層部が味方の被害を最小限に抑えるために強力な奇襲ゾイドがほしいという要望に開発部が答え開発された。
開発経緯故に奇襲に特化した能力を持っており、ヘビ型を生かした他のゾイドを寄せ付けないほどの圧倒的な低重心により、高いステルス性を持つ。さらに、この手のゾイドでは珍しく武装も多彩であり、その見つかりにくさを生かし敵に気づかれずに近づき、火力を生かし一気に倒すという戦法を得意としている。
また、武装には書いていないが、ヘビの特性を生かし相手を締め上げることも可能。これにより、格闘能力を補っているようだ。
また、その見つかりにくさと武装の半分が対空装備なこともあり、飛行ゾイドにも一矢報いることも可能。その能力故に、飛行ゾイドに唯一恐れられる地上ゾイドとまで言われている。
実際には、対空装備を見つからないうちに使うことでギリギリ対抗できる。ぐらいだと思うので割とステルスバイパー側は命がけなのだが、そもそも通常の地上ゾイドは飛行ゾイドになすすべもないため、飛行ゾイド側から恐れられるのもわかる気がする。
実際の全てのヘビの活動範囲を再現しているのか、意外に活動範囲が広いのも特徴。具体的に言うと、森が一番得意だが、砂漠も対応している他、何と水中でも活動することができたりする。
平成版のプラモ絵が森にいて、アニメでは砂漠、漫画で水中戦闘を披露、といろんな媒体を知れば知るほど地形適応が増えている気がする。
隠密性が高い、平成時の名前に「ステルス」を含んでいるなど、いかにも光学迷彩とか持っていそうだが、特に持っているという記述はなかったりする。
ただし、漫画版ではそれっぽい能力を使うときがあるため、実際のところは不明である。
胴体に割と同じパーツが使われていることもあり、改造することで体を延長することもできる。延長した場合はその分パワーと装備可能武装量が上昇するが、大きくなる分隠密性が落ちてしまう。
一応、いろいろバランスを考えてあの長さなので共和国としてはあまり推奨していないらしい。
開発経緯を考えると、共和国が使っていた奇襲ゾイドである「ガイサック」の後継機的なポジションだったりする。
実際、能力面なら完全上位互換の能力を持っているのだが、数はどうしてもガイサックに劣っている気がする。
高い隠密性能を生かせば索敵とかもできる他、特に退いたという話も聞かないので、最前線はともかく暗黒大陸戦争時も活躍したと思われる。
惑星Zi大異変後
多くのゾイドが絶滅する中、ステルスバイパーは数を残しており、引き続き運用された。装備の変更はないが、なぜかこの時に改名している。(スネークス→ステルスバイパー)
西方大陸戦争初期では、オリンポス山攻防戦の後、追撃してきた帝国の飛行ゾイド(ほぼレドラー)をその対空能力で迎撃。共和国の撤退に貢献している。※
※追撃してきたレドラーも一機だけではなかったようなので、奇襲で迎撃した後のステルスバイパーは逃げ切れたのか?という気がしなくもない…表記はあくまで「共和国の撤退に貢献した」なので、この時のステルスバイパーはレドラー部隊に報復された可能性も高いと思う。
アニメ「ゾイド(初代)」でも登場。
劇中で2年たちバンたちが成長した「ガーディアンフォース編」の最初の敵として登場しており、胴体が長く口があったりと結構アレンジされている。
テロリスト的な人が使用し、潜って移動、多くの基地を奇襲で襲う、ブレードライガー相手にも土煙を使って一方的に攻撃など、ステルスバイパーとしてやれることは全部やったような戦いを披露した。
最後は、土煙内で相手を探すのに熱源センサーを利用していることがバレ、ブレードライガーの廃熱に惑わされて背後を取られ真っ二つにされてしまった。
とはいえブレードライガー相手では大健闘だろう。
最初は地中から未知のゾイドに襲撃をうけている、みたいな感じでなかなか視聴者に姿を現さなかった。そのため、実際に搭乗した際は、ステルスバイパーかよ!?と驚いた人も多そう。ただ、ダブルソーダのアニメ選出と比べると、地中活動、今まで出ていないゾイドと思うとコイツくらいしかいないため、名采配だと思う。
エレファンダーとかが噛ませになる時代と思うと優遇されすぎだと思う。
また「ジェネシス」でも登場。
盗賊団が使用し、地中からの奇襲で「レインボージャーク」を苦しめたが、主人公「ルージ」の「ムラサメライガー」のムラサメブレードで真っ二つにされてしまった。出番はかなり短いが、奇襲自体は成功しているため、結構印象には残る気がする。
とまあ、どのアニメに出ても、短い時間で印象に残るゾイドである。
ステルスバイパーを語る際に外せないのが何といっても、初代の漫画「機獣新世紀ゾイド」での活躍だろう。
なんと、あのアーバインの愛機として登場しており、「トルナード」という名前が付けられている。
アーバインの操縦によるものか不明だが、体をバネのようにして跳ね上がる「蛇流竜巻(スネークツイスター)」という技や、相手を締め上げる「蛇流縄縛(スネークワインダー)」など多彩な技を披露した。
また、全媒体で唯一ともいえる、光学迷彩っぽい能力を披露したり、ウミヘビのように泳いで水中戦をしたりなど、後のアニメや商品展開からは想像もできないような大活躍をしている
また、全媒体で唯一ともいえる、光学迷彩っぽい能力を披露したり、ウミヘビのように泳いで水中戦をしたりなど、後のアニメや商品展開からは想像もできないような大活躍をしている。
もちろん、漫画で一番活躍しているのは、バンとジークとライガーなのは変わらないものの、アニメでいうコマンドウルフ並の活躍をしたと思うと、とにかく謎の大抜擢だと思う。
この後、一度トルナードは水中での「シンカー」との死闘で大破するが、トルナードのゾイドコアを移植した後継機「ステルスドラゴン」へとパワーアップしている。このステルスドラゴンは中国風の龍(長いヤツ)のデザインになっており、メチャクチャかっこいい。
ステルスドラゴンはまさかの初陣であの「デススティンガー」と交戦、デススティンガーの尻尾を捩じ上げるほどのパワーを持つ「新龍縄縛(ドラゴンワインダー)」や荷電粒子砲を受け止める「神龍太極鏡(ドラゴンリフレクター)」(Eシールド)などの技を披露しており、時間稼ぎが目的とはいえかなり健闘している。
ついでに飛行ユニットへの換装機能もあり、飛行形態は「ストームソーダー」の最高速度と互角かそれ以上の速度が出せる、そんな速度が出るのに、人を上にのせてのホバリング飛行も可能などいたせりつくせりの高性能機である。ちなみに、レーダーにも映らない機能もあるっぽい。
ステルスドラゴン初登場時の印象は、アーバインが帰って…なんだ!?あのゾイドは!?、デススティンガーと対等に渡り合ってるだと!?といろいろ衝撃的だった。このまま、デススティンガーを倒せるくらい強かったら逆に萎えるが、そこまで圧倒的に強くはないところも魅力の一つである。
PSゲームの「ZOIDS メカ生体の遺伝子」でも登場。
中央大陸戦争時なのでスネークス名義である。
ゲームシステム上、隠密性能はあんまり生かせていない感じがする。(武装に一斉射撃とか締め上げるとかあればなあ…)
プラモとしては、ゼンマイでちゃんとヘビのような動きで前へ進む動きをする、普通にすごいと思う。ちなみに体を連結も実際にできるが、つなげすぎるとゼンマイでは動かなくなるのでそこは注意。
また、サーベルタイガーの改名と違ってスネークスがステルスバイパーになった劇中の理由は謎である。誰か知っている人がいれば教えてほしい。
旧ゾイドの再販シリーズ「ゾイドグラフィックス」あたりの情報らしいのですが、惑星Zi大異変で「スネークス」のベースのヘビ型ゾイドの個体数が激減したため、代わりにバイパー種と呼ばれる別種の個体を元に再生産したため改めて「ステルスバイパー」と呼ばれるようになったらしいです。
※ここからツキアカリの主観が入ります!
共和国で奇襲のためだけに作られたゾイドという名目があるものの、そのポジションはガイサックが有名なので、バトルストーリーでの印象はなんか地味である。
が、アニメでは、一話まるまる使って強敵として登場したのはすごい恵まれている気がする。ついでに活躍の仕方も設定どおりの能力を生かしているのも好印象である。
そしてなんといっても、漫画版の活躍はバトルストーリーの地味さをひっくり返すほどの大活躍を見ることができる。漫画でファンになってステルスバイパーに惚れた人も多いだろう。
※参考資料:ゾイド公式ファンブック1~4、漫画「機獣新世紀ゾイド」など