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左の写真のゾイドが「シュトルヒ」である。
ゼネバス帝国のゾイドでモチーフはアーケオプテリクス型
アーケ、何?と言いたくなるが、昔の鳥と思っていただければ。
プラモとしてはゼンマイ駆動で平成基準では小型ゾイドに分類される。(昭和基準では中型)
最高速度マッハ2.1
武装(平成基準)
AZ88mmビーム砲×2
SAMバードミサイル
3Dセンサー
エアブレーキ
マグネッサーウィング
マグネッサーテイルスタビライザー
中央大陸戦争中期のゾイド
正確なロールアウト年は不明だが、「プテラス」を意識して開発されたゾイドなのでそれ以降だと思われる。
これまでは爆撃機ばかりだった飛行ゾイドの歴史で初めて空対空を考えて開発されているのが特徴。ただし、レドラーやレイノスのような格闘はできないので戦闘機への転換期のゾイドと言える。
※ここはメチャクチャ主観が入っています!
最高速度や運動性能はライバルのプテラスからあまり変わっていないが、背中に装備した「SAMバードミサイル」の威力は圧倒的と言われている。
実際、同サイズのゾイドはおろか一回り上のレイノスですら一撃で落とせると言われている。サラマンダーでもまともに当たると危ないと思われる。ただ、バードミサイルにも欠点はあり、ミサイルが重いのか基本的に一発しか装備できない。また、空戦ゾイド戦用のミサイルなので対地武器としてはまともには使えない。
とはいえ、そういった弱点を差し引いても、ロールアウト直後は最強の飛行ゾイドだったと言えるだろう。この後、レドラーを作ることを考えるとこのころの帝国は空軍にも結構力を入れていたようである。
絵面的にもこの「ギル・ベイダー」の横を飛んでいたイメージがわかない…
空戦ゾイドの後継機であるレドラー登場後は出番がないように思えるが、レドラーとは結構コンセプトが違うため、一緒に運用されていたのではないかと思われる。実際、射撃ならばレドラーより上回っていると言える
翼がマグネッサーウィングなので、ホバリングもレドラーより得意だったと思われる。そのため、ミサイルを増設した爆撃仕様とかはレドラーよりもシュトルヒが使われたのではないかと思われる。
暗黒大陸戦争時、特に退いたという話も聞かないので使われたとは思うのだが、味方に爆撃も戦闘もなんでもござれの最強ゾイド「ギル・ベイダー」がいたため、だいぶ肩身が狭かったと思われる。
惑星Zi大異変後
多くの大型ゾイドが絶滅する中、シュトルヒも個体数が減ったのか、ゼネバス帝国を吸収したガイロス帝国が再生産することはなかった。
まあ、レドラーは大量に生産できたのでわざわざシュトルヒを作る意味は薄かったのかもしれない。
それもあり、シュトルヒは再生産されることはないかと思われていたのだが…
たまに忘れがちだが、レドラーは強いのである。相手が話いることが多いだけである。
この「ディアントラー」との相性がシュトルヒを戦場に舞い戻らせた。
が、その後あのネオゼネバス帝国が再生産を行っている。
すでにレドラーが苦戦するような戦場でわざわざシュトルヒを作らなくても…という気もするが、ゼネバス帝国の思い入れがあるのかもしれない。
真面目になんでシュトルヒを再生産?というのは一応理由があり、当時ネオゼネバス帝国が主力としてキメラブロックスを運用していたのだが、その空の指揮官機として白羽の矢が立ったらしい。
地上のキメラブロックスの指揮官機は「ディアントラー」というゾイドが担当していたのだが、シュトルヒはそのディアントラーのパーツを組み込みやすかったらしく、空の指揮官機はシュトルヒの改造機を使うことになった。
そして誕生したのが「シュトルヒアントラー」である。翼に換装したプラズマブレードアンテナを使うことで、空のキメラブロックスを統率したと言われている。ちなみに、コックピットがしれっと背中になっているのが特徴。
シュトルヒアントラー自体の戦闘力は、プラズマブレードアンテナのお陰で格闘戦ができるようになった代わりに、必殺のバードミサイルをオミットしているためどっこいどっこいといったところである。
ネオゼネバス帝国はガイロス産ゾイドやだー!ゼネバス産がいいー!って国なので思い入れ再生産は本当にありそうではある。
キメラブロックスの指揮官機としての再生産なら、シュトルヒアントラーのみ生産すればいい気もするが、通常のシュトルヒも再生産している。ネオゼネバス帝国の魔改造のお陰で、バードミサイルの威力がストームソーダーを落とすレベルに上がっているらしい。
キメラブロックスとの関係を聞くと、シュトルヒを再生産する意味があったんだな~と思う一方、その役目ってレドラーやシンカーみたいなすでに再生産している飛行ゾイドでできなかったのか?という気もしなくもない。
もちろん、ディアントラーのパーツを組み込みやすかったというのはあると思うが…、ネオゼネバス帝国がシュトルヒに思い入れがあって再生産したのでは?という気もする。
実は、ガイロス帝国には生産しづらいが、ネオゼネバス帝国は再生産しやすかったという説もある。シュトルヒの野生体が暗黒大陸におらず、中央大陸に多く生息している場合は、中央大陸に帰ってきたネオゼネバス帝国でないと作れないためである。
その場合だと、ガイロス帝国もシュトルヒを生産したくてもできなかった可能性がある。こう思うと、旧式の型落ちゾイドのように見えて今の時代も一線を張れるゾイドだったのかもしれない。
アニメではブラックレドラーがブースター全開のブレードライガーに追いつけないこともあった。マッハ3より速いライガーっていったい…。
アニメでは残念ながら未登場である。発売時期もあっていなかったのでこればかりはしょうがないだろう。
まあ、レドラーの扱いとか見ていると出てもやられ役な気もするが…
PSゲームの「ZOIDS メカ生体の遺伝子」でも登場。
バードミサイルの威力は本当にデスザウラーの荷電粒子砲(!?に迫るくらいの威力があるが、飛行ゾイド相手にしか打てないという弱点がある。総合的に言うと性能は控えめである。
レドラーを圧倒するストームソーダーを落とせるシュトルヒっていったい…
ここまでの話を聞いているとわかると思うが、平成の再販時にはバトルストーリーも煮詰まっていたころに登場している。少なくとも通常のシュトルヒには活躍のしようがなさそうだが…
そんなこともあってプラモの箱書きには割ととんでもないことが書いてあったりする。具体的には低空での戦闘なら現代でも戦える…(おそらくストームソーダー含む)とのこと。ネオゼネバス帝国はとんでもない改造をしているのかもしれない…。
プテラスのライバルポジションのゾイドと思うと、決して性能は高くないのだが、一発ロマンのバードミサイルを持つなど結構印象に残るゾイドである。
また、形はどうあれ平成バトルストーリーで終盤活躍したというのはすごいと思う。レドラー、グレイヴクアマ、フライシザースといったゾイドに交じって戦っていたと思うと感慨深いものがあるだろう。
※参考資料:ゾイド公式ファンブック1~4