1・2年生が中心となり、3年生がそれにサポートする形で製作を進めました。
今回の競技では、小さな三角コーンとPVC製のカラー野球ボールを取得し、それをスーパーの買い物かごに入れるというルールでした。
詳細なルールについては、こちらをご参照ください。
今回の大会では、テストラン時に想定以上のハイレベルな機体が他チームに見られたため、対抗策として急遽、1個ずつボールを射出する機構を2個同時に射出できるよう改良しました。しかし、その変更により操縦者が慣れるのに苦戦しました。
第1試合:VS 大阪公立大学工業高等専門学校 『大阪公大高専Aチーム』 150-10 勝利
第2試合:VS 豊田工業高等専門学校 『豊田高専Bチーム』 190 - 30 勝利
この結果、全28チーム中10位で決勝トーナメントに進出しました。
1回戦はシードのため、2回戦からの出場となりました。
2回戦:VS 京都大学 『京大機械研究会』 0 - 430 敗北
今回は手動操縦の機体を製作しました。
コンセプトは 連続してコーンを掴める機体です。
特に、三角コーンを取得する機構に力を入れました。先端に競技オブジェクトである三角コーンを切断したものをガイドとして直接取り付け、コーンを差し込んですくい上げるようにすることで、連続して掴める構造にしました。
また、コントローラーとの通信方法を刷新し、新たに外部アンテナ付きのESP32 WROOM-32Uを採用 しました。これにより、無線帯域が混み合っている試合会場でも安定した通信が可能になりました。
さらに、ここ2~3年のコロナ禍で技術が途絶え、内製化できていなかった 電磁弁駆動基板、メカニカルリレー基板、サーボモータ駆動用回路の内製化 に成功しました。加えて、従来のメインマイコンである STM32のプログラム(約7000行) のハードウェア寄りの部分をライブラリ化し、約1300行に簡略化 しました。
これにより、ロボット製作のための部のインフラが大幅に整い、今後の開発がよりスムーズに進められるようになりました。
上位入賞とはなりませんでしたが、コーンを取得する機構のアイデアを評価していただき特別賞である技術アイデア賞を頂きました。
1・2年生を指導する上級生として、今回の試合を見ていて気になったのは、緊張による操作ミスや、機体製作に私たち上級生が手を貸しすぎたことによる影響です。私たちに気を使い、「先輩が頑張って製作させてくれたロボットを壊してはいけない」という意識が強くなりすぎた結果、ロボットを大切にしすぎてしまい、弱気な操縦になっていたと感じました。特に決勝トーナメントの試合では、その傾向が顕著に表れていました。
もし、もっと思い切った操縦ができていたら、あるいは1・2年生がより主体的に製作に関わっていたら、結果は違っていたかもしれません。
しかし、1・2年生が春休みの半分以上をこの活動に費やしてくれたことに対し、心から感謝しています。試合中のチームの雰囲気も、皆が勝利のために一生懸命に役割を果たそうとする姿がとても印象的でした。その努力が「技術アイデア賞」という形で評価されたことは、大変ありがたいことです。
今回の悔しさをバネにし、次の大会ではさらに成長した姿を見せてくれることを期待しています。そして、ゆくゆくは私たちの世代を超える、さらに優れたロボットを作り上げてくれると信じています。今の1・2年生なら、きっとできるはずです。
このサイトをご覧になっている皆さまにも、今後の私たちの活躍を応援していただけると幸いです。
執筆者:森川 直哉
役職:部長/制御/回路/新技術開発/広報/雑用(2025年3月時点)