前田研: mazlab
a.k.a. 生物流体力学研究室 bio-fluid dynamics lab
- fluid dynamics around the life in moving fluids -
a.k.a. 生物流体力学研究室 bio-fluid dynamics lab
- fluid dynamics around the life in moving fluids -
拓殖大学 工学部 機械システム工学科 の前田研究室 (mazlab) のサイトです。生物流体力学研究室とも呼ばれます(どちらがより公式ということは特にありません)。
2022年の4月にできた研究室です。
昆虫・鳥・植物といった多様な生物が、どのように流体力学を利用して飛翔・遊泳・成長・繁殖しているか、というメカニズムを解明する研究を主に行っています。さらに、翼形状などの形態や、飛翔や遊泳といった行動をどのように獲得してきたのかという進化プロセスの解明にも力学の立場から貢献したいと考えています。また、生物は長い進化の歴史を通して一定の(※)最適化を経ていることが期待されるため、生物の形態・構造やメカニズムを工学的に応用するという生物規範工学的な検討も将来的に行っていくことも念頭に置いています。
※ 生物は結果的に生存して子孫を残すことさえできれば一定の期間(1つの種が数百万年とか数千万年とか)存続しますから、工学的観点でみて高性能であるとは限りません。たとえば「飛ぶのが速い」ことに特化していると思われがちなアマツバメやハヤブサであれば他の鳥たちと比較して飛行に関する最適状態により近いことは期待できますが、それでも生存や生殖などのための機能は必要ですから、速度だけを考えるなら、同等のサイズ・質量でより高速の飛翔体が人工的に作れるでしょう(仮に同等の材料やエンジン・燃料という制約があったとしても)。ただしフクロウの静音性のように単一の機能ですらまだ完全に解明できていないものも多くあります。解明されてしまえば、フクロウよりも静かに飛ぶグライダーは作れてしまうでしょう。作るのが容易とは限りませんが。
2025-09-18: 日本植物学会 第89回大会にて、カールツァイスの井阪さんと共著の口頭発表『ボダイジュ(Tilia miqueliana)の種が落下時に回転するために重要な構造について』があります。
2025-06-09: 日本顕微鏡学会 第81回学術講演会にて、カールツァイスの井阪さんと共著の発表『落下時にボダイジュ(Tilia miqueliana)の種が回転するために重要な構造について』がありました。植物の研究も進めています&進めていきます。
2025-06-06: 修士論文の中間発表がありました。
2025-04: 2025年度が始まりました。学部生6名・修士2名(M1, M2ひとりずつ)です。
2025-03: 学部4年生7名が卒業、修士2年の3名が修了しました。とくに修士の3人は mazlab の一期生で、初の修士です。おめでとうございます。
2025-01: 卒論発表会・修論発表会がありました。
2024-11: 日本動物行動学会 第43回大会 @ 帝京科学大学 にて、前田とM2の学生さんがポスター発表しました。鳥の羽根について、2次元翼とみなした流れの数値シミューレーション (CFD) をした結果を話しました。
2024-08: 前田の共著論文(サメ肌と遊泳速度の関係についての研究)が publish されました。前田が東京工業大学(現・東京科学大学)の田中博人研究室でポスドクをしていた時代の貢献が一部入っています。Sayama, S., Natsuhara, M., Shinohara, G., Maeda, M., Tanaka, H., 2024. Three-dimensional shape of natural riblets in the white shark: relationship between the denticle morphology and swimming speed of sharks. Journal of The Royal Society Interface 21, 20240063. https://doi.org/10.1098/rsif.2024.0063
2024-07: B4 の7名が卒論中間発表会で発表しました。
2024-06: 日本古生物学会2024年年会 @ 高知大学にて、共同研究者の岡村さんが鯨類の背ビレについてポスター発表しました。
2024-06: M2 の3名が修論中間発表会で発表しました。
2024-06: bioRxiv に共著プレプリントが掲載されました。トンボの翅の続編です。前田と梶山さん (M2) が羽ばたき高速度撮影・翅モデリング・翅の構造計算(モード解析)で参加しています。
2024-05: mazlab の YouTube channel を始めました。 Twitter(現X) もあります。
2024-04: 新年度がスタート。学部4年生の3期生が新たに7名入りました。卒業研究のテーマは動物3・植物3・菌類1になりそうです。これで学部4年7人・修士1年1人・修士2年3人、となりました。
2024-03: 学部2期生8名が卒業しました。うち1名が修士過程へ進学します。
2024-03: 前田が日本生態学会の自由集会で高速度カメラの生物学における活用について発表しました。そこそこウケて、この発表を見た研究者2名から別々に声をかけてもらい、それぞれ1回ずつ研究についてのオンラインミーティングをしました。
2024-01: 卒業研究発表会が行われました。
2024-01: Society for Integrative and Comparative Biology 2024 Annual Meeting (SICB 2024) において、修士1年の梶山さんが "Aerodynamics and structural modes of a high-fidelity dragonfly wing: implications for mechanosensing" というタイトルでトンボの飛翔の空気力学・構造力学に関するポスタ発表を行いました。研究とポスタ制作は本人が行い、ポスタの印刷と現地(アメリカ合衆国シアトル)での実際の発表は共同研究者である Richard Bomphrey 教授 (Royal Veterinary College, UK) が行ってくださいました。ポスタ制作の終盤には毎週 Bomphrey 教授および Huai-Ti Lin 上級講師 (Imperial College London, UK) と英語でミーティングを行い完成度を高めました。現在このポスタは工学部棟2階の研究室前の廊下に展示してあります(写真)。
2023-12: バードリサーチ鳥類学大会2023(プログラム)において、修士1年の六倉さんが『羽根の微細な隙間は飛翔に貢献するか:空気力学的検討』というタイトルで鳥の羽毛の空気力学に関するオンラインポスタ発表を行いました。
2023-09: 日本進化学会第25回大会 @ 琉球大学で、共同研究者の岡村さんが鯨類の背ビレについてポスター発表しました。