〈あらすじ〉
不老不死の呪いを持つネフリティスは、生まれつき呪いを持って生まれた故に人や国を恨んで生きているリーンという少年に出会う。
人を殺したり傷つけることで安心感を得ていたリーンはネフリティスに諭されるが、彼は彼女のその態度に憤りを感じ、ネフリティスを殺すことを誓う。
解呪の方法を探しながら、クロユリを迫害するこの世の中を変えるために奮闘するお話。
「俺がお前を殺してやる」
「わぁ、それはたのしみですね」
そんなおとぎ話です。
〈クロユリ〉
強い思いを向けられ、呪いを受けた者。
呪いを持つと黒い百合の模様が皮膚にが浮かぶことから、クロユリと呼ばれるようになった。
呪いを掛けた者は命を落とすため、クロユリは人殺しだと迫害されている。
また、呪いの内容によっては他者を傷つけたり、命を奪ってしまうこともあり、主人公たちが暮らすフルーフという国では、クロユリであるというだけで死刑になることも珍しくない。
クロユリに人権はなく、彼らはそれを隠しながら生きている。
〈クロユリ・革命軍〉
ネフリティス=アマランサス
通称ネフリー。
元はもっと長い名前だったが、とっくの疾うに忘れてしまった。
不老不死の呪いを持つ。
永い永い人生を歩むうちに、怖いもの知らずで無鉄砲な性格になっていった。
本人曰く元々はわがままで素直な性格だったようだ。
リーン
姓を捨てた少年。
呪いを持って生まれてしまったせいで、家を追われ、スラム街で暮らしている。
国や人に対し強い恨みを抱き、人を傷つけたり、殺すことが趣味になっていた。
不眠症で警戒心が強いが、ネフリーと関わりだしてから、少しずつ愛を取り戻していく。
ランコーレ
自分を愛した人が死ぬ呪いを持つ。
今では呪いを受け入れて後悔を抱きながら生きている。
陽気でフランクだが、自分の持つ呪いの関係上、人と一線を引いて関わる。
リーンとはあっさりした関係で、本人たち曰く仲間というよりはただの協力関係だとか。
〈皇族組〉
ライ=カーネイション
フルーフの第一皇子。
一見非常に真面目で冷酷な人に見えるが、実際はかなり優しく、愛情深い。
頑固でなかなか意見を変えない。
非常に国民思いだが、クロユリを恨んでいるようだ。
リーベ=カーネイション
フルーフの第一皇女。
世渡り上手で打算的。非常に変わり者で、柔軟な考え方をする。
頑固なライを納得させるために無茶苦茶な行動をとる。
あまり感情的にならず、国の更なる発展を誰よりも考えている。