〈革命計画〉
リーン:クロユリは死刑にして減るものじゃない。絶滅できるものでないのであれば、受け入れる必要がある。クロユリを迫害すれば、反社会組織が出来て治安が悪くなるのは当然の流れだ。問題はその組織を上手くまとめることができるリーダーが存在するかどうかってことだな。内乱が起きるのも時間の問題だ。
ラン:そのリーダーにリーンがなるんだろ
リーン:…俺が革命を起こすのは完全なる私怨だ。ついてくるのはよっぽどのバカだな
ラン:リーンくん、なんで俺の方を見るのかな???
リーン:よっぽどのバカだからだ
ネフ:そうでしょうか?リーンの私怨の影には「この国を良くしたい」「クロユリが住みやすい国にしたい」という気持ちを感じますよ
リーン:バカげた解釈でついてくるなら都合がいい。勝手にしろ
ラン:そうさせてもらうぜ
ネフ:そうですね
リーン:…皇族に対抗するには出来るだけ多くの仲間を作る必要がある。ネフリーはいいとして、問題はランコーレだ。お前、どうする?
ラン:俺は表立って行動するのはやめておくよ。基本的に2人以外とコミュニケーションは取らない
ネフ:…。
リーン:まぁ、賢明だな。クロユリの仲間を増やせば、解呪についての情報も…
ネフ:提案があるのですが
リーン:なんだ
ネフ:クロユリ以外の仲間も集めませんか?
リーン:…
ネフ:お気持ちはわかります。私も何度も迫害されてきた身です。けれど、クロユリと一括りにするのもそれ以外を一括りにするのも私は間違っていると思うのです。クロユリでない人でも私たちを差別せずに接してくれる人は少なからず存在します。そして、今の状況を変えたいと願う人も。
リーン:そいつらがリスクを負って俺らを助けると思ってんのか?クロユリに加担しているとバレれたとき、自分の身の為なら、平気で情報を売るぞ
ネフ:目的は現状を覆すことだけではありません。その後こそが大切です。その後を考えたとき、クロユリを支持してくれる人は増やすべきです。あちらが迫害してくるからと、こちらも壁を作っていては、革命の意味がありません。「暴力に暴力を」では通用しないこと、あなたはもう知っているはずですよ
リーン:…それなら一般市民の協力者はお前に任せる。当てがあるんだろ
ネフ:はい。お任せください。非常に優秀で信用できる方ですから