Macroscopic Quantum Mechanics


重い物体の振動モードの量子計測と制御、そして応用

Quantum sensing & control group

学習院大学松本研究室のホームページです。当研究室では、重力波望遠鏡の技術を応用して「巨視的な振動子(振り子)の重心振動を対象とした量子力学の検証実験」や「高性能な力センサーの開発」を進めています。2015年4月~2021年3月まで東北大学学際科学フロンティア研究所で教育・研究に取り組みました。2021年4月から学習院大学理学部物理学科で活動しています。これから35年間かけて研究を深化させるとともに、集積した知を分かりやすく解説し、広く共有していけるように心がけていきます。 2021年4月

ご興味のある方はメール(nobuyuki.matsumoto[at]gakushuin.ac.jp)でお気軽にご連絡ください。見学は随時受け付けています。研究室の様子はこちら 当研究室への配属を希望する学生は運営方針をご覧ください。研究室のwikiはこちら

アドレス:〒171-8588 東京都豊島区目白1-5-1 学習院大学 南4号館114号室

ニュース


2024年4月15日 論文をarXivに公開しました。2つの非線形光ばねを懸架鏡に作用すれば、2重井戸型ポテンシャルを2次相転移によって生成できることを発見しました。これにより、ミリグラム程度の質量をもった巨視的な振り子の空間的な量子重ね合わせ状態(spatial cat state)を実験で実現できる可能性を指摘しました。KEK、理研、総研大、東京医科歯科大との共同研究です。

2024年4月1日 研究室の助教を公募しております。詳細はこちら

2024年3月20日 卒業式が執り行われました。卒業生の皆さん、おめでとうございます。修士課程の狩野さんが卒業生総代を務めました。おめでとうございます‼

2023年11月30日 D3のJordy君がOISTで開催された国際会議「Feedback in Quantum Machines 2023」で口頭発表しました。

2023年11月16日 論文をarXivに公開しました。量子力学によると、物理量を観測すると波動関数が収縮するため、測定後の状態は固有状態になります。つまり、測定をすることで、例え巨視的な物体が対象であっても、量子状態を生成(state preparation)できると考えられます。生成後、それを確認(state verification)するための実験・解析をすれば、量子状態の生成に成功したかどうかが分かります。2020年に我々は、ミリグラム程度の(10^20個程度の原子からなる)大きな物体の位置を精密に測定することで、位置の揺らぎが圧搾されたスクイーズ状態を生成しました。今回の論文ではさらに、「retrodiction based state verification」と呼ばれる手法によって、生成されたスクイーズ状態を実験的に確認することに成功しました。その結果、我々は先行研究よりも7桁重たい巨視的物体を用いたにも関わらず、達成したスクイージングは5倍以上良い値に到達していることが分かりました。位置の揺らぎは零点振動×36程度に達しており、巨視的量子力学分野の創成に向けた第一歩となりました。

2023年10月28日 第5回新方式精密計測による物理・工学的変革を目指す回路技術調査専門委員会で招待講演しました。

2023年9月27日 日本学術会議が2022年6月30日〜12月16日に公募した「未来の学術振興構想(2023年版)」に対して、我々は全国の研究機関と協力して「基礎科学と量子技術の協働で開拓する量子と重力の未踏領域」を提案しておりました。このたび、上記提案が採択され、「グランドビジョン⑲:自然界の基本法則と宇宙・物質の起源の探求」の中の「学術の中長期研究戦略No.180」として公開されました。未来の学術振興構想(2023年版)全体はこちら

2023年9月18日 日本物理学会第78回年次大会でJordy君と狩野君が口頭発表し、岩立君はポスター発表しました。

2023年9月14日 研究室配属に向けて、研究紹介のページを更新しました。

2023年7月18日 狩野君、奥村君二人の受賞を記念して写真撮影をしました。写真はこちら

2023年7月6日 B4の奥村君が学習院大学学業優秀者給付奨学金奨学生に選ばれました。おめでとうございます!本奨学生は 、学業成績・人物とも優秀な学生を各学科毎に選考し決定されます。写真はこちら

2023年6月28日 M2の狩野君が安倍能成記念奨学金受給者に選ばれました。おめでとうございます!安倍能成記念教育基金は、第18代学習院院長を務められた安倍能成先生を記念するために設けられた基金です。本奨学金は、学業成績・人物ともに優秀であり、将来、研究者たり得る資質ありと認められた学生に授与されるものです。写真はこちら

2023年5月8日 九州大学でワークショップ「Gravity and Quantum」が開催され、Jordy君が「Conditional squeezing and its verification in a macroscopic optomechanical system」というタイトルで口頭発表しました。

2023年4月3日 井上君、奥村君、佐久間君、水野君、小川君、岩立君、中村君、原君が研究室に加わりました。

2023年3月31日 東京理科大学-学習院大学 第2回「先進計測」共同シンポジウムが開催され、齊藤君が口頭発表しました。

2023年3月23日 「Effective description of a suspended mirror coupled to cavity light: Limitations of Q enhancement due to normal-mode splitting by an optical spring」というタイトルの論文がPhysical Review A誌に掲載されました。arXiv版はこちら

2023年3月14日 「Generating quantum entanglement between macroscopic objects with continuous measurement and feedback control」というタイトルの論文がPhysical Review A誌に掲載されました。arXiv版はこちら

2023年3月13日 光計測のテキストにナイフエッジ法のプログラムと解説を追加しました。

2023年3月9日 論文をarXiv公開しました。振動子の重心振動と回転振動の2モードを考慮に入れた量子ウィーナーフィルタを開発しました。巨視的振動子の量子制御を実現するためには、制御対象ではない振動モードの影響も適切に扱う必要があることを実証しました。

2023年3月3日 アメリカ物理学会(APS)の取材を受け、APS TV 2023で学習院大学物理学科が紹介されました。関係者の皆様、どうもお疲れ様でした。 動画はこちら

2023年2月22-23日 卒業研究発表会が開催されました。4年生の皆さん、お疲れさまでした!スライドはこちら 

2023年2月3日 「Recent advances toward mesoscopic quantum optomechanics」というタイトルの国際共著論文がAVS Quantum Science誌に掲載されました。この論文では、振り子・ねじれ振り子・フォノニック結晶・磁気浮上等を使った様々な振動子の量子制御に向けた取り組みをまとめて紹介しています。

2023年1月21日 分かりやすい(?)研究紹介を追加しました。

2023年1月19日 レーザー学会第43回年次大会で招待講演を行いました。

2022年12月22日 論文をarXivに公開しました。2019年の論文で、我々は、光ばねが振動子の重心振動-回転振動間を強結合させ、normal mode splittingが生じるためQ値増強が制限される現象を発見しました。今回の論文では、ビームモデルに基づいたオプトメカニクス系を厳密に解析することで、実験結果を裏付ける解析解を得ることに成功しました。

2022年12月2日 10時から14時まで研究室見学を行います(南7号館5B)。ご興味のある学生さんは奮ってご参加ください。既に見学したことがある学生さんもウェルカムです。この日時以外の見学を希望する方は、メールでご連絡ください。

2022年11月8日 QUP workshop: toward Project Qで招待講演を行いました。スライドはこちら 

2022年11月5日 量子エレクトロニクス研究会で狩野君がポスター発表しました。ポスターはこちら

2022年10月29日 研究室の運営方針を追加しました。配属を希望する学生はぜひご覧ください。

2022年10月26日 研究紹介のページを更新しました。

2022年10月25日 論文arXivに公開しました。従来の限界よりもはるかに巨視的な、2つのミリグラム程度の機械振動子の間に量子もつれを生成できることを理論的に示しました。

2022年9月27日~ フランス(LMA@リヨン, LKB@パリ)でThe 4th Qfilter workshopが開催されました。関係者の皆様、どうもお疲れ様でした。

2022年9月27日 不破助教がマツダ研究助成の助成対象となり、マツダ研究助成奨励賞に選ばれました。おめでとうございます!写真はこちら

2022年8月29日 KEK WPI研究所(QUP)プロジェクト検討会で招待講演を行いました。

2022年8月25日 15th Asia Pacific Physics Conference (APPC15)で招待講演を行いました。

2022年8月3日 KEK WPI研究所(QUP)プロジェクト検討会で招待講演を行いました。

2022年7月20日 理研科学者会議で招待講演を行いました。

2022年4月5日 磯貝さん、松本君、齊藤君が研究室に加わりました。

2022年4月2日 Jordy君が研究指導委託により研究室に加わります。

2022年3月11日 光計測のテキストを更新しました。主な変更点は、B.3節の「Pythonを用いたデータ解析について~実験結果のサンプルと共に~」となります。

2022年3月7日 不破助教が住友財団基礎科学研究助成の助成対象となりました。

2022年3月1日 東京理科大学-学習院大学 共同シンポジウム「先進計測」で狩野君が口頭発表しました。

2022年2月22-23日 卒業研究発表会が開催されました。4年生の皆さん、お疲れさまでした!スライドはこちら

2022年2月17日 東京大学生産技術研究所で開催された光応用工学特別研究会で招待講演を行いました。

2022年2月10日 KEK IPNS-IMSS-QUP Joint workshopで招待講演を行いました。スライドはこちら

2021年11月29日 「卓越研究員の声」に記事が掲載されました。(タイトル:重たい振り子の量子的な性質を解き明かす)

2021年11月25日 2022年4月以降に実施予定の物理実験2・3の新たなテーマ(光計測)のテキストをアップロードしました。松本研究室へ配属を希望する学生は目を通してみてください。

2021年11月6日 量子エレクトロニクス研究会で招待講演を行いました。

2021年10月11-14日 京都大学基礎物理学研究所 で研究会を開催しました。関係者の皆様、ありがとうございました。

2021年10月8日 KEK物構研コロキウムで招待講演を行いました。

2021年8月24日 XI International Symposium on Modern Problems of Laser Physics (MPLP2021)で招待講演を行いました。

2021年8月20日  研究室ロゴマークを公開しました。ご自由にお使いください。

2021年7月13日 講義資料をアップロードしました。レポート課題は第6回、11-12回のファイルにあります。

2021年6月11日 2021年メンバーで集合写真を撮りました。

2021年5月1日   不破麻里亜助教が着任しました。

2021年4月21日 JAXAの小森健太郎氏にセミナーをしていただきました。

2021年4月14日 東京大学の道村唯太助教にセミナーをしていただきました。

2021年4月4日   ホームページを公開しました。狩野君、杉原君、臼倉君、田邉君が研究室に加わりました。

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