むし歯治療

むし歯の進行と治療方法

歯の神経がある状態のむし歯であれば、小さなむし歯で治療すれば、一回の治療で元の機能に戻ります。歯の神経まで炎症がある場合には、歯の神経を取る治療などが必要となり、5〜10回程度の治療回数が必要となります。根の先に海などが溜まった場合には数ヶ月治療にかかる時や、抜歯になるケースも増加します。

むし歯は内部で広がりやすいので、見た目では全く問題なくても、小さな穴から侵入したむし歯が内部で空洞を作って外側の殻がかけて突然大きな穴になることもあります。3年程度健診などをしていない場合には、一度レントゲンなどでも確認した方が良いでしょう。

歯の色が黒く見えたら要注意

虫歯の画像
白い樹脂で埋められる虫歯の深さ

歯と歯の間が黒いむし歯が見つかった場合

治療前は、小さな黒いむし歯に見えますが、むし歯を取ると大きな穴になっていることがわかります。このような状態は前歯だけでなく奥歯でもよく発見されます。この大きさ深さで中程度。歯の神経を取らずに治療できました。

肉眼で見つけることができない奥歯の歯の間や、歯ぐきの中のむし歯もレントゲンなどを利用して、早期発見することで、歯の神経を取らずに白い詰め物で治療することが可能です。

写真のようにこれまでむし歯経験が全くなく、金属などの治療後がなかった人でも20代後半〜30代に入ると突然増えることもあり注意が必要です。

物が挟まりやすかったり、少ししみる感じがしたら、早めにむし歯のチェックをすることをおススメします。

歯の知覚過敏

の根元に窪みがある場合

根元の部分に削れたような窪みができることがあります。この部分が削れたままになっていると「知覚過敏」となって水などがしみるようになることがあります。よく見られるのは犬歯の後方部の2〜3本部分です。

原因で多いのが、上下の歯の形態と顎の動きの不一致による過負担です。このため咬み合わせの調整を行って、負担を軽減させてから、詰め物などで修復します。

プラークが付着したままの場合には、色も黒くなりむし歯になってしまいます。削れた深さが深ければ、神経を取り除き歯に被せ物をする。浅ければ白い樹脂で埋めることで治療することができます。 このケースは白い樹脂で埋めて治療を行いました。

金属が取れた場合

取れた金属の大きさによって治療方法が異なります

・大きめの金属が取れた場合

はめ込み金属(インレー)の大きなものは、歯をかぶせることによって形を修復することが多くなります。写真程度の大きさで被せないで治療できるか?というレベルです。


・小さめの金属が取れた場合

歯と歯の間に取れた金属がない場合であれば、白い樹脂で詰めることもできます。基本的には同じ形のはめ込み金属を作り直すことができます。


痛みのない大きな虫歯

歯の神経をとるむし歯

大きさよりも深さが重要になります。歯の神経は歯の内部にありむし歯が深くなると神経にまで届く穴ができます。溶けてしまった歯を取り除いた時に歯の神経が見えてしまうと歯の神経をとるケースが多くなります。

写真は、痛みもなく見た目も問題ないが、レントゲンで偶然発見された虫歯です。虫歯の除去の段階で歯の神経が見えています。このケースではたまたま歯の神経を保存することができています。

虫歯治療基礎知識

麻酔治療

まず歯ぐきの表面に塗るタイプの麻酔を行って表面を麻痺させます。さらに使用する麻酔針は、歯科用のもっとも細い極細の針を使っています。液の注入速度は、最適にコントロールされる電動タイプの器具で行っています。麻酔の手順はその都度説明しながら行うため、なるべく不安のないように心がけています。


歯の神経をできるだけ保存

できるだけ神経を残す方向で治療しています。可能性が少しでもあるようであれば、いきなり神経を抜くことはせず、一度詰め物を行い、その後に痛みが出た時には、そのとき神経を取る2段階式で、神経の取りすぎを防いでいます。


樹脂の色

小さな虫歯は、光を当てて固めるタイプのレジンと呼ばれる樹脂でむし歯の穴をふさぎます。前歯など特に目立つ部分は、色に関して数種類の色を準備しています。ホワイトニングを行った後の真っ白な歯にも対応できます。極端な色でなければ目立たないようにつめることが可能です。


原因の修正

同じように歯が並んでいるのに、その歯だけむし歯になったのか、そんな 疑問を持ったことはありませんか? これは歯にかかる負荷、つまり噛みあわせの力が異なっていることが多いのです。さらに歯並びが悪い部分が虫歯になりやすいこともあります。むし歯を削って詰めるだけでは再発することもあります。目で見えない力のバランスによるダメージにも気を使っています