青咲巴―あおざき ともえ(Guilty版)
人間が嫌いだ。自分自身もな。
世界崩壊後、たった一人で活動を続ける魔術師。
・登場 「魔法使いと吸血鬼 Guilty」
・所属 不明
・本質 偽物・死・赤
・特技 何もない
「魔法使いと吸血鬼」で主人公を努めた青咲巴の、平行世界(もしも)の姿。本編より大体二十年後。
赤石世界樹顕現事案を阻止することができず、人類の怪異化が始まったことに責任を感じており、旧赤石市一帯の怪異を殺して回っている。
村雨、黒崎烈らの集落に居を構えているものの、帰還するのは極稀。
これは、世界崩壊が発生した原因を知っている集落の人間から疎まれてしまっているため。
村雨の体にある異変が起きた際、集落から追放され死に体だった彼を助けた。
【本編との相違点】
・「螺旋巴」と「青咲巴」の人格が統合されていない→ 一人称は「僕」のまま
・解体殺人、終章における西浄との戦いが発生していないため魔術深度が悪化していない。
・左腕欠損、右膝欠損、右目失明。(本編では同じ部位が麻痺している)
・旧幻影所属の魔術師が制作した特殊な義手を装着している。
・体の半分に怪異化が進行している。
【本編と同じ点】
・偽吸血鬼としての能力を失っている。
・妖刀暁を失っている。
【性格の違い】
人類怪異化による生き残りの暴動、パニックなどを何度も見てきたためか極度の人間不信に陥っている。自己肯定感も、本編初期以上に低い。
怪異を殺す様を見た他の生き残りは、「殺戮兵器」などと揶揄することも。
娘の前では多少柔和になるものの、まず会える機会が少ない。
【死の衝動と生きる目的】
過剰にストレスのかかる環境のせいか、死の衝動は本来より悪化している。
希死念慮も相応にあるが、それでも戦い続けているのは彼が守ろうとした二人の女性の最期の言葉に理由がある。
また、せめて娘が十七になるまでは自分も生きなければと思っている。
【本編世界線 スピラの魔術師編では】
倉井戸香夜を経由して螺旋巴が疑似新世界創世を発動したことで、霊体のような形でそこに招集され、短時間ではあるものの邂逅を果たす。そして、記憶を共有することで力の一部を貸与え、協力した。
その際受け取った記憶のエピソードが「第37話 野晒しの心」である。
◆
それは、突然やってきたゆめのようなものだった。
若かりし頃の自分に少し懐かしさを抱き、ああ、そんなこともあったなと頬を緩ませる。
けれど、それ以上に虚しさが湧いてきた。
あぁ、どうしてお前は止めることができたのだ。ほとんど自分とは変わらないというのに。
"失敗しなかった自分”に嫉妬した。
◆
【関連】
筋力・★★☆☆☆ 魔力・★★☆☆☆ 魔力出力・★☆☆☆☆ 耐久・★★☆☆☆ 特殊・★★★☆☆
総合評価・★★☆☆☆
自分が嫌い。人も嫌い。世界も嫌い。全てが気持ち悪い。
【劣化吸血鬼/バーサクヴァンプ】
かつて偽吸血鬼だった死にかけの巴が怪異に襲われ、よくないモノに肉体を蝕まれたものの、免疫があったことで怪異化しなかった状態。人並み外れた機動力と肉体治癒力を持つが、偽吸血鬼には及ばない。
白炎は発動できず、日光に長期間さらされると弱体化、体に不調が発生する。
また、吸血衝動があるため、定期的に生きた人間の血が必要となってくる。
【螺旋式・時間掌握】
ほんのわずかな間だけ時間を操作できる。時間を過去に戻したり、逆に自身の時間だけを加速させる事も可能。魔力の少なさが原因で長時間の発動は不可能だが、巴が独自の調整を行い、改良させた。一瞬の時間停止を連続的に発動させ、その間に自分は肉体強化で高速移動することで、相手には何もさせないまま撃破することが可能。
新人類計画の実験で発現してしまった能力。五感の感じ方が他者とは違う。
青咲巴の場合、「死」という概念に神経質になり、「死」を感じ取る事ができる。第六感のようなもの。