寛解不可能な睡眠障害を患っており、朝は極めて苦手。螺旋巴と共に仕事をする前はコンビニの夜勤で働いていたが、それでも起床時は気分の悪さに見舞われていたし、それは今も変わらない。
悪夢を毎日見る体質であり、目覚めの度に泣いていたり、汗まみれなのはよくあること。ルーティーンのように嘔吐もしている。
投薬治療も中々受け付けない特殊な体質で、治療には四苦八苦している。(麻酔なんかもあまり効かない)
親は典型的な毒親だった。とは本人談。
両親共働きであったが、仕事が終われば帰ってきて、罵声が飛び交うので、家で過ごす夜は苦手だった。
二十代になった今、一人暮らしを続けているが、両親からはほぼ勘当されたも同然。
本人曰く、「どうしてあれが家族になれたのか分からない」とのこと。勘当されたことも、別に不満ではない様子で、むしろ安心したという。
一つ上の姉がいるが、そちらとの関係も良好ではない。遠方で結婚し子供もいるようだが、それを知ったのは両親に向けて送られてきた年賀状である。(ちなみに第二子にいたっては共通の友人を通して知った)
誰も関心しない特技の一つに、「いつ如何なる時でも嘔吐できる」という変な技を習得している。これは起床時の嘔吐グセが完全に体に定着したためだという。
前作主人公である青咲巴とは違うタイプのネガティブ思想を持つ主人公。(とはいえ両者ともに根本には終末願望を持つ)
青咲巴は「果てにある地獄を渇望」し、天河七楽は「地獄までの過程を地獄に変える」タイプ。
コミュニケーションに関して、強い苦手意識を持つ。ただ、第三者からみれば気さくな好青年という印象であり、本人がただひたすら人間関係にネガティブなだけ。
恋愛は嫌いで、自分の周囲が親密になり発展していくのを見るのも嫌。両親という最悪の例を見た結果、偏屈になっている。
新人類ではないのだが、一部魔術が無効化される。主に精神的に関与してくる魔術が通用しない。物理的に肉体を強化し襲いかかられた場合はなんの効果もない。
病気をした際に薬物療法があまり通用しないのも、この体質のせいではないかと巴に指摘されている。
本人にそんな自覚はないが、根底にあるのはいろんなものを「拒絶・否定」したい人間であり、死の衝動に駆られていた前作主人公と同じように闇がある。
仕事の怪異退治では、そんな特殊な体質とナイフを用いて活動する。命がけの作業にも関わらず、彼が銃を持たないのは単に「まだ螺旋巴からの信頼」を勝ち得ていないため。(本人も銃は怖いので触りたがらないが)
そのため後方からのバックアップや、ただ見ているだけということも多い。(まだ研修中の職人みたいなもの。
森羅万象あらゆる事象を観測し、改ざんできる境界の魔眼。それをもってしても天河七楽の拒絶という力が作用し、魔眼の力は大きく阻害された。つまり、彼の能力はもっと根源的な部分で作用している可能性が高い。
雲雀朧との決戦において天河の力はまた新たな片鱗を見せる。
接触した人間の異能を学習し完全に再現してしまう「呪われた泥」に触れてしまった天河は、全身を泥で覆われながら、「拒絶」の力を奪われつつ、窒息死しそうになる。
ところが無意識でも発動する「拒絶」は学習を進めつつあった泥をすべて無害化。天河は何事もなかったかのように戦いに復帰した。
しかし、その手には見慣れないエレキギターが。彼はわけもわからないままギターを武器に雲雀朧を無力化した。
両親からネグレクトを受けながらもそれが普通だと思い込んで幼少期~青年期までを送る。
思春期に入って、両親の異常性に気づきながらもそれを訴えたところで誰も聞く耳を持たないと悟り、できるだけ親といる時間を減らそうと夜間は繁華街を徘徊するクセがあった。
学校でも友好関係(特に距離感)をうまく築くことができず、昼休みは校庭の体育倉庫裏で昼食をとっていた。
が、ある日突然、彼の持つ音楽プレーヤーをきっかけにある少女との交流が始まる。
好きな音楽、好きなロックバンド。
ミーハーな作品を嫌う二人は意気投合。
次の休日には彼女と縁のあるライブハウスに誘われ、圧巻の演奏を目にすることになる。
筋力・★★☆☆☆ 魔力・????? 魔力出力・????? 耐久・★★★★☆ 特殊・★★★☆☆
総合評価・★★★☆☆
表には出さないが、超ネガティブ思考。
コミュニケーションは取れるが、誰とも親密な仲にはならない。天河七楽は無意識的に、定期的に友人達と距離をとる。
ただひたすらに日々を生きるばかりだったが、「首ねじれ事件」をきっかけに螺旋巴に雇われ、東条幽志朗と出会う。妙に波長の合う幽志朗とは腹の内まで明かす仲で、親友と呼べる存在となった。
ゲームやアニメなど、いわゆるオタク文化にも精通しており、知る作品はどれもマニアック。彼にその話題を振ればずっと話をしてくれる。が、基本的に一世代前の作品の話ばかりをするので、誰も理解できない。
また、極度のオーディオマニアであり、三ヶ月分の家賃が消え去るような買い物をすることも。ただでさえ金欠なために泡を吹いていることが多い。CD収集癖がある。デジタル配信の音楽は嫌っている。
その趣味が派生して、ガジェット系には詳しく、カセットテープ、VHS、MD、レコードなど、古い規格の媒体や機械の使い方も熟知している。(本編序盤において、カセットテープを知っていたのもそのため)
内向的なわりに、しゃべり始めたら止まらない。
好きな女性のタイプは「善意で舗装された地獄までの道を一緒に歩いてくれる女」……らしい。
特異体質を魔術的な能力として昇華したもの。
相手から受けた呪いを反射し、無効化する。本人に意思があれば、カウンターとして機能する。
また、呪いを受けたと自己暗示することで無理矢理カウンターを成立させ、相手に呪いを送りつけることも可能。
特殊な体質故、精神干渉を無効化する。オンオフが可能な場合とできない場合がある。
魔術を使った自己暗示ではなく、自分の思い込みだけで成立させる暗示。呪詛返しと併用して利用する。