いつから和菓子が好きか、和菓子の魅力について〜薩摩蒸氣屋のかるかんとの出会い〜(2024/10/19)
「いつから和菓子が好きになったのか?」と思うと、物心ついた時には好きだった。小さい頃から甘い物には目がなく、友達の家に行ったときにも、目の前にあるお菓子が余っていると、最後まで食べることをやめなかった。親は恥ずかしがっていたが、友だちの親や祖母など親戚の家に行ったときにも、「いいから食べな。」と言ってくれて、遠慮という言葉よりも、食べたいという欲求が勝っていたように思う。
大きな感動を覚えたのは、かるかんだ。確かひいおばあちゃんが亡くなったとき、お寺に行って親戚や近所の方が一堂に会していた畳の部屋。その机に置いてあったのがかるかんだ。あの時の感動は今も鮮明に覚えている。まだ小学校に入る前だったが、すでに甘いもの好きだった。
薩摩蒸気屋のかるかん。白くて見た目は饅頭だ。口に入れたときにふわっとした触感で、香りがいい。ぱさっとしているようでしっとりしていて、中にはこしあんが入っている。箱も立派で上品で、あまりの感動で、「これなんてお菓子?」とか聞いたように思う。かるかんそのものも余っていて、もう一つその場でいただいた。あまりの美味しさに、また食べたいと思ったこと、そして名前をしっかりと覚えた瞬間だった。
かるかんが入っていた箱をもらって帰った。改めて調べてみると、その時食べたのはかるかん饅頭だった。かるかんは、餡の入っていないものを商品名的には指している。広い意味においては、かるかんと言って差し支えないはないだろう。