活動日時:毎週一回
コース幹事:鈴木(政治経済学部)
レベル: 初心者でもついていける程度
場所:対面/オンライン
使用文献:
「政治思想(political thought)」とはいったい、どのような意味を示すのか?
私たちは、「政治思想」を〝政治という人間にとって原初的な営みに関する思索の集積〟と定義しています。
政治思想コースでは、文字通り政治思想に関する文献を購読しています。こういうと皆さんからいくつか誤解されそうなので、次の3点、指摘しておきます。第1に、当コースで扱う文献は、西洋政治思想に限りません。東洋政治思想に関する文献を扱う学期もあります。第2に、当コースはホッブズ、ロック、ルソーといった古典文献のみ扱うところではありません。リバタリアニズムのような現代政治思想を扱う場合もあります。それにまた、古典文献を扱う場合でも、現代的な意義を探ってみたり現代的な問題意識に照らしたりしてみるので、決して古臭い勉強会を行なうわけではありません。最後に、当コースの勉強会は、文献の購読のみ行なうわけではありません。その学期のテーマに沿った、メンバーによる発表も行なわれます。
メンバーは政経学部だけにとどまらず、他大学からの参加者もあり多彩です。
他と同じく勉強会ばかり行なうコースですが、政治思想に少しでも興味をもたれた方はぜひ参加してみてください!
基本的には、レジュメによって文献の概要を把握していきます。レジュメの作成は輪番制で、毎回1~3名の担当者が勉強会当日までにレジュメを作成し、当日にはそれをもとに勉強会を行います。勉強会の時間は1~2時間程を予定しています。
基本的に文献は途中だろうと半期でリセットするので、原則としては学期末に次の講読文献を選定する作業を行います。選定部会には新入生も参加可能です。選定にあたっては勉強会が実りあるものとなるよう以下の点に留意します。
①参加者の興味関心に沿っていること
②入手が困難でないこと
③全篇を通して一貫したテーマがあること
基本情報
活動日時:毎週一回
コース幹事:鈴木(政治経済学部)
レベル: 初心者でもついていける程度
場所:対面/オンライン
①プラトン『国家』
②ホッブズ『リヴァイアサン』
昨年度は、プラトン『国家』、ホッブズ『リヴァイアサン』といった古典を読み解きました。
これらの著作は個人で読み進めることも可能ですが、勉強会形式で取り組むことで、継続的な読書を促すペースメーカーとしての役割を果たします。また、論理構成を精密に追うことは当然として、一冊の本から生まれる解釈は決して一つではありません。参加者それぞれの読みや考えをぶつけ合う中で、他者への理解を深めると同時に、自己の思考の輪郭を明確にできる点も、この活動の重要な魅力です。
過去には、政治思想書という枠に収まらないテクストも積極的に取り上げてきましたが、その際も常に『政治とは何か』という根源的な問いを思考の軸に据え、読解に臨んできました。
参考までに近年扱った文献を以下に列挙します。
ボードリヤール『消費社会の神話と構造』
王寺賢太『消え去る立法者』
ハンナ・アーレント『人間の条件』『革命について』
マックス・ウェーバー『職業としての政治』『社会主義』
シモーヌ・ヴェイユ『自由と社会的抑圧』
カント『啓蒙とは何か』(副読論文としてフーコー「啓蒙とは何か」)
カント『人倫の形而上学の基礎づけ』
カール・シュミット『政治的なものの概念』・『パルチザンの理論』
田中純『政治の美学』(副読書としてカール・シュミット『レヴィアタン』)
マキアヴェッリ『君主論』
丸山真男『日本の思想』
モンテスキュー『法の精神』
ルソー『社会契約論』
ロック『統治二論』
レーニン『帝国主義』
アダム・スミス『道徳感情論』
ヘーゲル『精神現象学』
アリストテレス『ニコマコス倫理学』
アリストテレス『政治学』
セプルベダ『第二のデモクラシー』
トクヴィル『アメリカのデモクラシー』
ホッブズ『リヴァイアサン』
スタイナー『権利論』
プラトン『国家』
西田幾多郎『善の研究』
その他、二次文献・概説書なども副読書として扱いました。