経済学コースでは、近代経済学の学習の土台づくりを行いつつ、今後の学習への橋渡しとなるような構成をとりたいと考えております。
したがって、政治経済学部1年生の授業よりは発展した内容を扱いますが、初学者や他学部の方もついていけるものにいたします。
形式としては、演習授業(自主ゼミ)の形式をとります。事前に文献(教科書)を選定し、参加者に担当していただく章を希望に応じて割り振ります。他の参加者も該当箇所を読んでおくと良いでしょう。発表はホワイトボードあるいは事前に作成した資料を通して行います。基本的には教科書の内容を説明する形を取りますが、読書中に発生した疑問点を投げかけても構いません。
分野および具体的な文献は新歓後に会員の興味関心を加味して総合的に決定いたします。恒例としては春学期にミクロ経済学や経済数学、秋学期にマクロ経済学や計量経済学の文献を輪読していました。長期休暇中は希望に応じて、比較的マイナーな分野の輪読会を行います。
原則一冊につき週に1回、各参加者の都合を聞いておおよそ固定の時間帯に開催する見込みですが、体調不良などの日程再調整の要望に関しては柔軟に対応したいと思います。
メインコース:奥野正寛『ミクロ経済学』(東京大学出版会)
サブコース:星野匡郎、田中久稔、北川梨津 『Rによる実証分析[第2版]』(オーム社)
日曜3.4限
基本情報
活動日時(春学期):毎週月曜日 19:00-(ミクロ経済学01)、木曜日18:00-(ミクロ経済学02)、火曜日18:00–(経済数学)
コース幹事:小島
レベル:入門〜
場所:対面
勉強会内容:価格理論(消費者の意思決定,企業の意思決定,部分均衡,一般均衡)、経済数学
経済学コースでは春学期にミクロ経済学、秋学期にマクロ経済学を学ぶのが通例となっています。ミクロ経済学とマクロ経済学は経済理論の根幹であり、経済学的な思考を習得するには必要不可欠なものです。勉強会は輪講形式で進行していきます。
今回取り扱う価格理論は大学の講義でも学ぶことができる分野です(政治経済学部の「ミクロ経済学入門」や「ミクロ経済学Ⅰ」ではこの分野を学びます)。では、この勉強会を自主的に開くことにどのような意味があるのでしょうか。講義と勉強会を差別化する要素は、少なくとも2つあると考えています。1つ目は、丁寧な予習・自習を行えるようになることです。勉強会では、発表担当者はその他の参加者に自分の理解度を伝えるために、参加者は発表担当者の間違いにツッコミを入れるために十分予習をしなければいけません。この作業を通じて、自ずから丁寧に文献を読む習慣が身につくことでしょう。2つ目は、早い段階で発展的な文献(学部上級・大学院レベル)を読む基礎力を身につけられることです。春学期にこの分野の基礎を習得し、経済学的・数学的な素養を養うことで、秋学期以降により発展的な文献や論文に対処する力を身につけることができるはずです。
この勉強会に参加するにあたって前提知識は一切要求しません。持ち物は教科書と学習意欲のみです。勉強会を通じて、経済学の醍醐味を少しでも感じていただければ幸いです。
春学期:神取道宏『ミクロ経済学の力』(日本評論社)
秋学期:デビッド・ローマ―(著)、堀雅博、岩成博夫、南条隆(訳)『上級マクロ経済学[原著第3版]』(日本評論社)
通年:岡田章『経済学・経営学のための数学』(東洋経済新報社)
春学期に佐武『線型代数学』と神取『ミクロ経済学の技』、夏休みにギボンズ『経済学のためのゲーム理論入門』、秋学期に浅野・中村『計量経済学』、春休みに林『意思決定理論』と田中『凸解析と最適化理論』の勉強会を開催しました。