あなたはマカーサーを刺した人ではありません。
自己紹介
私は大手の化学工場に勤める研究員で、催眠ガスの設計・生産をしている。連休はよく海外へ旅行している。最近、旅行先のフランスで出会ったケツドラマーに感銘を受け、今では世界一のケツドラマーに成り上がった。恋人のエミリーには、勿論そのことを内緒にしている。ケツドラマーの師匠が来日しているらしいが真偽は不明だ。
10年前の戦争で、11歳ながら特殊催眠ガスを発明し、勝利に貢献した実績がある。これは他言無用の秘密だが、エミリーにはバレてしまった。エミリーには隠し事を暴く能力があるのかも。
今日は恋人のエミリーと遊ぶ予定だったが、急用のためキャンセルした。その急用とは催眠ガスの生産である。突如、催眠ガスの受注が増加し、その対応をしなければならなくなった。断ろうとしたが、上からの頼みだから仕方がない。
時間も惜しい為、エミリーとの予定を「急用ができた」と最小限の連絡でキャンセルしてしまった。あとでエミリーに謝ろう。プレゼントでも用意した方がいいかもな。いつもエミリーがメモするときに使っている油性ペンなんてどうだろうか。いや、考えるのは後にしよう。
仕事を終え、時刻は21:00に迫る。今日はエミリーとデートしてあわよくばちゅっちゅする展開だったのに、こんちくしょう。こんなときはケツドラムに限る。私は、スタジオが併設してある居酒屋に入った。
入店すると、エミリーの友達「フェイリス」がいた。フェイリスとは面識があるので軽く挨拶をする。しばらく飲んでいると「フェイリス」から一緒に飲みませんかと誘われたが断った。そんなことより今からケツドラマーとして覚醒しなければならない。
まぁそんなこんなで、泥酔してしまった。
目覚めたのは良いが、お酒を飲んだせいで思考がまとまらない。なんとか意識を保つと、目の前にエミリーが。エミリーも同じように手に鎖が繋がれている。部屋を見渡すと、他に3人も。エミリーとその隣の女性(ネコネ)は起きているみたい……。
次に、私とフィリップの間にいる男性(ロンバード)が目を覚ました。パニックになっている彼女たちを落ち着かせているようだ。私は酔っているせいかパニックとは程遠い。
しばらくすると、最後の1人(マカーサー)が起きたので、それぞれ自己紹介した。私も含め、疲れている人が多かったので、脱出は明日の朝から試みることになった。
朝7:00、ネコネの悲鳴で目を覚ますと、マカーサーが胸から血を流し、壁にもたれるようにして倒れていた。
マカーサーという名前……仕事関係で見た覚えがあるが思い出せない。
改めて、部屋をよく見ると壁に時計が飾られていた。
朝6:30のことだった。私が一番に目を覚ますと、マカーサーが胸から血を流し、壁にもたれかかるように倒れていた。私の目の前には血のついた包丁があり、丁寧にネコネと名前が書かれている。包丁の所有者が誰にせよ、全員が鎖で動きを制限さてれいる中、マカーサーを刺せるのは隣の私とネコネだけだ。私は疑われることを恐れ、お尻の下にナイフを隠し、エミリーの悲鳴が聞こえるまで寝ているふりをした。
エミリーには隠し事を暴く能力が確かにある。もしかすると今回も、エミリーは私の隠し事に気づくかもしれないが、経験上、隠し物が包丁とまでは解らないだろう。
【持ち物】
血のついた包丁
催眠ガス取扱者免許
ミッション
マカーサーを刺した人を見つける
私を監禁した人を見つける
会話のどこかで「君をドラミングさせてくれ」と言おう!