あなたはマカーサーを刺した人ではありません。
自己紹介
私は10年前に戦争で父親と別れ、もう父親の名前すらも解らない。つまり孤児です。幼少の頃、そのような環境に居た為か、私の中にもう一つの人格が形成された。それが、にゃんにゃん星から来た「ネコネ」という人物。
ネコネは「吐息」という作家の百合小説が好き。加えて、語尾に「にゃん」をつける癖がある。それでも、コミュニケーションに長け、マカーサーという恋人さえもいる。今では、このネコネが主たる人格となっている。元の人格でかすかに覚えているのは「コ」から始まる何か重要な単語のみ。
部屋に来るまでの流れ
私はコミュニケーションが上手な方だと思う。語尾が「にゃん」なのだけど、コミュニケーションが円滑に進む。付き合って5年になるマカーサーという彼氏だっている。勿論、マカーサーにはこの家のパスワードだって教えている。それほど信頼しあっている。
彼は悪戯が大好きだけど、それにも慣れた。猫の仮面をつけて脅かしてきた時もあったっけ。女たらしなところは慣れないけどっ!
私には、他人に理解されない趣味がある。それは自分の所有物に油性ペンで名前を書くことだ。この服のタグにも「ネコネ」と記入している。もちろん家電や包丁などの調理器具にもネコネと書いている。
百合小説を読み終え、ふとSNSを開くと「リアルマーダーゲーム」がトレンドに上がっている。「リアルマーダーゲーム」は一般人を誘拐し、脱出ゲームに強制参加させるというものだ。もちろんSNS上では『犯罪やんw 捕まれよwww』など、たくさんの批判があるものの、企画は評価され、隠れたファンもいるらしい。私は興味がないので、詳しいことはわからない。
明日はマカーサーとデートする予定だ。場所は秘密にされたけど、サプライズでドキドキしてる。お風呂も入ったし、髪を乾かして寝よっ♡
私がドライヤーをつけると、部屋の電気がすべて消えた。びっくりしたが、停電かブレイカーが落ちたのかと思い、確認しに廊下に出る。ドライヤーでブレイカーは落ないと思うんだけどな、と真っ暗な廊下を歩いていると、背後から誰かに襲われ、眠るように意識を失った。
部屋に来てからの流れ
目が覚めると、手が鎖に繋がれていた。パニックになりつつも周りを見渡すと、同じような人が他にも4人いて、全員寝ている。1人(フィリップ)はいびきをかいてるけど。
しばらくすると隣の人(エミリー)が目を覚まし、彼女もパニックになった。私もパニックになりながらも声をかけて状況を伝える。伝え終えると、エミリーがフィリップを起こし、フィリップがだるそうに目を覚ました。酔っているみたい。
そうこうしているうちに、エミリーの隣の人(ロンバート)も目を覚ました。ロンバートは私たちを落ち着かせてくれた。最後に、マカーサーが静かに目覚めた。全員が起きたので、それぞれ自己紹介をした。私も含め、疲れている人が多かったので、脱出は明日の朝から試みることになった。
朝7:00、エミリーの悲鳴で目を覚ますと、マカーサーが胸から血を流し、壁にもたれるようにして倒れていた。
重要情報
昨日、急に襲われたので、何も持ってきていない……と思ったら大事にしてある「吐息」さんの百合小説「吐息よりも熱い唇」がポケットに入っていた。油性ペンで「ネコネ」と自分の名前を書いているので本物だろう。
昨日の夜、エミリーがロンバードのポケットを気にしているように見えた。加えて、フィリップも酔っていたようだけど、ロンバートとマカーサーからもお酒の匂いがした。
【持ち物】
百合小説「吐息よりも熱い唇」
障がい者手帳「解離性同一性障がい(二重人格)」
ミッション
マカーサーを刺した人を見つける
私を監禁した人を見つける
3回以上語尾に「にゃん」をつけよう!