※フィリップ役がマカーサーを読む
マカーサー 「残念だ……」
急に、マカーサーがそう呟き、肩を震わせながら不適に笑う。
ロンバート 「マカーサー、生きてるのか!? なら、ここに脱出用のカギがある。全員脱出しよう。え……開かない!?」
ガチャッ! 突如、部屋の扉を開け、黒服の人達が入ってくる。
黒服の1人は手にしていた脱出用のカギを使い、マカーサーを鎖から解放した。
マカーサー 「ゲームオーバー」
マカーサーは最後にそう言うと、黒服の人達に介抱され、この部屋を後にした。
最後に黒服の1人が部屋にカギを投げ込んだ。
ネコネ 「マカーサー……」
フィリップ 「目を覚ませよ! ネコネも監禁されたんだぞ!」
エミリー 「そうやで、目を覚まさなあかん……」
ネコネ 「にゃあん……」
ロンバート 「これからどうすればいいんだ。エミリーのサイキック能力でなんとかならないのか……」
エミリー 「……サイキック能力が私の服の内ポケットに反応してる!?」
エミリーは自分の服の内ポケットから脱出用のカギのを取り出す。ロンバートとカギとは形状が異なるみたいだ。そのカギを使い、ロンバートとフィリップ、エミリー、ネコネは自分たちの鎖を外した。4人は部屋の扉を開け、久方ぶりとも思える青空を仰ぎ見る。眩しい。空がいつもより青く見える。ロンバートとネコネが言葉を交わす。
ロンバート 「ネコネ、私の書いた『吐息よりも熱い唇』を読んでくれてありがとう。もし娘が生きてたら、君のような年頃になっているだろうね」
ネコネ 「娘さんの名前を聞いてもいいかにゃ?」
ロンバート 「その小説の主人公の名前と同じ、コトリと言うんだ」
ネコネ 「コ……コトリ!?」
突如、ネコネが頭を抱えて苦しみだす。
ネコネ 「思い出した……コトリ。それは私の元の人格の名前だと思う」
エミリー 「はっ……ネコネの語尾に、にゃんがついてへん! 今は元の人格のコトリとちゃうか!? で、父親がロンバートってことかいな!?」
ネコネ 「私の名前はコトリ……でも、父の名前はロンバートじゃなかったと思う」
ロンバート 「ああ、ロンバートは偽名だ。覚えているなら私と同時に私の名前を言ってくれるか?」
コトリ 「わかった」
父の名は……。
ロンバート・コトリ 「 (ロンバート役の人の名前) 」
突如、虚空から前前前世が流れた気がした。……いや、実際に流れている!目の前に現れたケツドラマーが寸分の狂いもなくBPM190を奏でている! 凄い、完全に前前前世のリズムだ! 叩くお尻がないのにどうやって……。
※エミリー役が読む
突如現れたケツドラマーの師匠(フランス在住)「あれが、ケツドラムを極めた者しかたどり着けぬ領域じゃ。叩きすぎて、叩いて音を奏でる、その因果律を無視して音を奏でられるようになった存在。その名もエアケツドラマー」
フィリップ(エアケツドラマー)「おうおうおうおうおうおwwwwwwwwwwwwパァンッパァンッ(喜んでヒレを叩く音)おうおうおうおうおうおおうおうおうおうおうおwwwwwwパァンッパァンッパァンッ(さらに喜んでヒレを叩く音)おうおうおうおうおうおwwww」
エミリーの歌手魂がそれに呼応する! エミリーが前前前世を歌いだす!
エミリー 「君の前前前世から僕は君を探し続けたよ~♪」
エンディング曲も流れたところで、物語はエピローグへと向かう。フィリップとエミリーは、たっぷりの緑が生い茂る山道を下る。そして、街が一望できる開けた場所に出た。2人を心地よい沈黙が包む。
一陣の風が吹く。
フィリップ 「エミリー、僕と結婚……いや、君を一生、ドラミングさせてくれ」
【エミリーは以下のどちらかを応える】
「ええで。ぎょうさん叩いてや (⋈◍>◡<◍)。✧♡」
「なんでやねん!!!」
HappyEnd?「告白」
※フィリップ役がマカーサーを読む
マカーサー 「皆が思うに、私が私自身を刺したということか……」
マカーサーが肩を震わせながら不適に笑う。
マカーサー 「そうだよ。私が『リアルマーダーゲーム』の実行犯だ。ロンバートよ、私が模倣犯を許すと思うか……」
ロンバート 「マカーサー! お前が猫の仮面の正体だな!」
マカーサー 「ロンバート、君のおかげでだいぶ助かったよ」
ロンバート 「みんな、ここに脱出用のカギがある! これで……開かないだと!?」
マカーサー 「はははっ! 俺が脱出ゲームの黒幕だぞ。簡単に脱出されてたまるか。まぁ、黒幕も見抜いたことだし、本当のカギのありかを教えてやる。エミリーの内ポケットに入っている」
エミリー 「ほ、ほんまや!」
ネコネとエミリー、ロンバート、フィリップは自分の鎖を外す。フィリップが、マカーサーに鍵を見せながら言う。
フィリップ 「脱出ゲームなんて大嫌いだ!」
そう言うと、鍵を折り曲げ、部屋の隅に捨てた。
ネコネ 「にゃにゃ! にゃにするのにゃ!」
フィリップ 「目を覚ませよ! ネコネも監禁されたんだぞ!」
エミリー 「そうやで、目を覚まさなあかん……」
ネコネ 「にゃあん……」
マカーサー 「ネコネ、まってくれえええ!」
4人は部屋の扉を開け、久方ぶりとも思える青空を仰ぎ見る。眩しい。空がいつもより青く見える。ロンバートとネコネが言葉を交わす。
ロンバート 「ネコネ、私の書いた『吐息よりも熱い唇』を読んでくれてありがとう。もし娘が生きてたら、君のような年頃になっているだろうね」
ネコネ 「娘さんの名前を聞いてもいいかにゃ?」
ロンバート 「……その小説の主人公の名前と同じ、コトリと言うんだ」
ネコネ 「コ……コトリ!?」
突如、ネコネが頭を抱えて苦しみだす。
ネコネ 「思い出した……コトリ。それは私の元の人格の名前だと思う」
エミリー 「はっ……ネコネの語尾に、にゃんがついてへん! 今は元の人格のコトリとちゃうか!? で、コトリの父親がロンバートってことかいな!?」
ネコネ 「私の名前はコトリ……でも、父の名前はロンバートじゃなかったと思う」
ロンバート 「ああ、ロンバートは偽名だ。覚えているなら私と同時に私の名前を言ってくれるか?」
ネコネ 「わかった」
父の名は……。
ロンバート・コトリ 「 (ロンバート役の人の名前) 」
虚空から、前前前世が流れた気がした。……いや、実際に流れている!ケツドラマーが寸分の狂いもなくBPM190を奏でている! 凄い、完全に前前前世のリズムだ! 叩くお尻がないのにどうやって……。
突如現れたケツドラマーの師匠(フランス在住)「あれが、ケツドラムを極めた者しかたどり着けぬ領域じゃ。叩きすぎて、叩いて音を奏でる、その因果律を無視して音を奏でられるようになった存在。その名もエアケツドラマー」
フィリップ(エアケツドラマー)「おうおうおうおうおうおwwwwwwwwwwwwパァンッパァンッ(喜んでヒレを叩く音)おうおうおうおうおうおおうおうおうおうおうおwwwwwwパァンッパァンッパァンッ(さらに喜んでヒレを叩く音)おうおうおうおうおうおwwww」
エミリーの歌手魂がそれに呼応し、歌いだす!
エミリー 「君の前前前世から僕は君を探し続けたよ~♪」
エンディング曲も流れたところで、物語はエピローグへと向かう。フィリップとエミリーは、たっぷりの緑が生い茂る山道を下る。そして、街が一望できる開けた場所に出た。2人を心地よい沈黙が包む。
一陣の風が吹く。
フィリップ 「エミリー、僕と結婚……いや、君を一生、ドラミングさせてくれ」
【エミリーは以下のどちらかを応える】
「ええで。ぎょうさん叩いてや (⋈◍>◡<◍)。✧♡」
「なんでやねん!!!」
HappyEnd?「告白」
マカーサーが自身を刺したと考察する(+5)
再調査で脱出用のカギが見つかるまで、その存在を秘密にする。見つからない場合は最後まで秘密にする(+2)
「猫の仮面」の正体がマカーサーだと考察する(+1)
ネコネが娘であると考察する(+1)
百合小説のタイトルをアドリブで言えた(+1)
マカーサーが自身を刺したと考察する(+5)
私を監禁した人がロンバートであると考察する(+2)
フィリップの泥酔原因がケツドラム(フェイリスと無関係)であると考察する(+2)
「ほんまや」「なんでやねん」「ええで」をそれぞれ1回以上言えた(+1)
マカーサーが自身を刺したと考察する(+5)
再調査で包丁が見つかるまで、その存在を秘密にする。見つからない場合は最後まで秘密にする(+2)
私を監禁した人がロンバートだと考察する(+1)
エミリーから信頼を勝ち取る。フェイリスとは無関係。(+1)
「君をドラミングさせてくれ」と言えた(+1)
マカーサーが自身を刺したと考察する(+5)
ロンバートが父親であると考察する(+2)
私を監禁した人がマカーサーであると考察する(+2)
語尾に「にゃん」をつけて3回話せた(+1)
なんなら、ほとんど語尾に「にゃん」をつけていた(+100)
マカーサーの動機を「模倣犯を許せなかった」と推察する(+5)
私は、巷で起きている「一般人を誘拐し、脱出ゲームに強制参加させる事件」の犯人である。SNS上でも「リアルマーダーゲーム」として話題になっている。最近はその活動ができず、次の脱出ゲームを計画しなければ、と考えていた。
私は脱出ゲーム再開に向け、いつも脱出ゲームの部屋を制作している山奥へと向かった。到着すると、人影が見えるが、「犬の仮面」をつけていて判然としない。ここは脱出ゲームを再開するうえで重要な場所だ。私も「猫の仮面」をつけ、その人に話かけた。
「犬の仮面」の人と話した内容は以下の通りだ。
「犬の仮面」の人は「リアルマーダーゲーム」の模倣犯である
「犬の仮面」の人から仕掛け人に誘われ、脱出ゲームに強制参加させる人を連れてくることになった
「犬の仮面」の人自身も脱出ゲームに参加する
強制参加させる人を連れてくる為に、即効性のある短時間の催眠ガスを使う
お互いに脱出用のカギを1つずつ持つ
模倣犯が真犯人である私を誘うとは滑稽な話だ。だが、活動を再開するのに良い機会だ。私はその誘いに乗った。もちろん、模倣犯の脱出ゲームを台なしにし、独自の脱出ゲームを展開するつもりだ。模倣なんて許せない。
強制参加させる人は私の恋人である「ネコネ」でよいだろう。休日も把握してるし。
【独自展開する脱出ゲームの内容】
私が誰かに刺されたと参加者に思い込ませる(実際は私が私を刺した)
参加者が私の生存に気づき、私が私自身を刺したことを特定すれば脱出成功
脱出ゲーム当日。女友達の「フェイリス」とお酒を嗜んだ後、山奥に用意された部屋に行く。そこにはすでに3人が鎖に繋がれ、眠っていた。「犬の仮面」の人の準備は完了しているというわけか。私も、連れて来た「ネコネ」を鎖に繋ぎ、自らの手も鎖を繋ぐ。「犬の仮面」の人からはネコネか私、どちらが共謀者かわからないだろう。
おや、懐かしのエミリーもいるではないか。私が持つ「脱出用のカギ」をエミリーの内ポケットに隠しておこう。もしもの時、彼女ならサイキック能力でこのカギの存在に気付くだろう。
私もこの催眠ガスで眠るとしようか。
私が目覚めると、すでに全員が起きていた。部屋の時計は24:00を示している。私は比較的落ち着いている。全員から自己紹介され、私もそうした。部屋の中には見知った顔があった。エミリーだ。エミリーはかつての恋人であり、顔を合わせるのは別れた時以来だ。エミリーが何も言わなかったので、私も特に何も言わなかった。
そして、私も含め、疲れている人が多かったので、脱出は明日の朝からになった。
朝6:00、全員の睡眠中、私はネコネの家から盗んだ包丁(ネコネと書かれた包丁)で自身の胸を致命傷を避けて刺す。しかし、重症に変わりはない。ぐはっ……。包丁がフィリップの前に転がる。
参加者が、私自身を刺したのを特定してくれることを祈ろう。ヒントは十分にあるはずだ。もしもの為に、数時間後には専属の救急隊員が来てくれる。意識がおぼろげになっていく。
しばらく経ち、起きたであろうエミリーの悲鳴が聞こえた。
マカーサーの生存は、マカーサーを調査した人にしか解りません。前提として、マカーサーの生存が全員に周知される必要があります。
マカーサーの生存が判明すると、マカーサー自身が刺した可能性が少なからず出てきます。
ロンバート視点では、自分がエミリーとフィリップを連れて来たこともあり、この二人は候補から外れるでしょう。ただ、再調査でエミリーから「脱出用のカギ」が見つかるとそれも厳しくなるかもしれません。ともあれ、この時点で最も疑わしいのはネコネです。しかし、ネコネはマカーサーと5年の付き合いがあり、刺す動機に欠けます。さらに、ネコネからマカーサーが「猫の仮面」を持っている情報を聞き出せれば、マカーサーが犯人であることに近づけるでしょう。
エミリー視点では、起床時すごく静かであり、フィリップがいびきをしていないので、フィリップが既に起きていたと推測できます。再調査で、フィリップを調べなくとも、フィリップが包丁の存在を吐露することもあるでしょう。また、ロンバートがエミリーとフィリップを誘拐したことが解れば、必然的にネコネが怪しくなります。しかし、自分のサイキック能力がネコネに反応しなかったことから、マカーサーが犯人である可能性に言及できるでしょう。
また、サイキック能力で見つけた怪しい人を、全員が結果を閲覧できる再調査の対象にできるかも課題となるでしょう。もし、自身が再調査対象になれば、服の内ポケットから「脱出用のカギ」が見つかり、状況は厳しくなります。
フィリップ視点では、包丁の持ち主が解ります。エミリーの油性ペンはメモ用と知っており、ネコネには「油性ペンで名前を書く癖」があるので、包丁の持ち主はネコネと確定できます。さらに、ロンバートがエミリーとフィリップを誘拐したことが解れば、ネコネがマカーサーを誘拐したかマカーサーがネコネを誘拐したかの二通りになります。仮に、ネコネがマカーサーを誘拐したなら、その時にマカーサーを刺せばよいので、後者の可能性が高いでしょう。
ネコネ視点では、何も解らず始まります。包丁で疑われることもあるでしょうが、「猫の仮面」などマカーサーについての情報を出せば、おのずと自身の疑いは薄らいでいくでしょう。また、ロンバートがエミリーとフィリップを誘拐したことが分かれば、私を誘拐したのはマカーサーであると確定し、マカーサーを疑うことができるはずです。
その他の伏線について。
ロンバートの執筆する百合小説の主人名から、ロンバートの娘の名前がコトリと解ります。この名前はネコネの元の人格が覚えていた言葉に一致します。ネコネは百合小説でコトリという言葉を目にしていましたが、実の父親の声で名前を呼ばれたことで記憶が戻ります。
フィリップがフェイリスと無関係であることは、自分の恋人を信じ切れるかどうかにかかっているでしょう。一応、ネコネから「マカーサーからもお酒の匂いがした」との情報と、マカーサーが女たらしであることからフェイリスと今日恋仲になった可能性を考えることができます。ですがこれは非常に厳しく、本当に自分の恋人を信じ切れるかどうかにあります。
フィリップ視点、ケツドラマーの師匠が来日していることが解ります。おうおうおwww
ケツドラマーのリズムはTwitterのオットセイBot(@fur_seal_bot) を参考にしました
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