卒業生インタビュー

卒業生に探究学習について聞いてみました。

宇佐美 翼 さん (70期)

2022.02.03 

自己紹介(現状)

大阪府立大学 現代システム科学域 知識情報システム学類 4回生の宇佐美翼です。

学問としては情報工学を中心に、環境化学や経済学など幅広く学んできました。

大学では軽音楽部に所属しており、最近はコロナ禍で思うように活動できない部分もありますが、できる範囲で音楽に打ち込んでいます。


大学での研究内容は?

研究としては、VRを用いた授業動画作成ツールの開発を行っています。この研究は3年に渡って引き継がれてきたもので、現状のツールに何が足りないかを考えながら日々開発を行っています。


大学卒業後の進路は?

大学卒業後は地元・大阪のソフトウェア企業にシステムエンジニアとして就職する予定です。新しい環境に対して、期待と不安が入り混じった複雑な気持ちです。


課題研究のTAをすることになったきっかけは?

ある企業の選考にてプログラミングのポートフォリオ(制作実績)を求められ、そのために情報ゼミで自分が開発した「岸高ストリートビュー」を使ってみようと考えました。そこで使う許可を得るために鈴木先生に連絡した際に、TAにお誘いいただいたのがきっかけです。


TAをしてみてどうですか?

すごく真面目で良い生徒ばかりだなと思います。TAに来て実感したのは「挨拶の大切さ」です。自分も学生時代にたくさん言われてきたことですが、当時は正直、あまり実感が湧いていませんでした。しかしTAとして岸高にきた時に廊下ですれ違った見ず知らずの生徒が「こんにちは!」と元気に挨拶をしてくれた時、とても清々しい気分になるのと同時に、「自分は外部講師として見られているんだ」という自覚を改めて持つことができ、身が引きしまる思いがしました。


高校時の探究学習・課題研究のエピソードなどありますか?

当時の情報ゼミは基本2~4人のグループ単位で研究活動を行っていました。

作りたい物の理想と現実のギャップがとてももどかしかったです。ARを使った学校紹介アプリを作りたかったのですが技術的に難しく、大学の講師の方に協力を仰いだりしたものの実現することができませんでした。しかし、グループのみんなで協力しあいながら一つの課題研究に取り組むのはとても楽しかったです。各々部活や勉強などで忙しい中時間を割いて取り組み、最後の発表が終わった時の達成感はいまだに忘れられません。


高校の課題研究は大学の研究活動につながりましたか?

本当に課題研究の延長線上に大学の研究があるなと感じます。自分の大学では3年後期から研究室に配属されるのですが、3年生の間に取り組む流れはほぼ課題研究と同じでした。研究テーマを決定し、研究を進め、スライドにまとめて発表し、最後に論文にする、という一連の流れを高校時代に経験していたので、とてもスムーズに進めることができました。

研究テーマも高校でAR、大学でVRを扱っているので分野としては近く、無意識だったのですが興味がある分野は高校でも大学でもそこまで変わっていないなと感じます。

当時としては精一杯努力したつもりでしたが、欲を言えば、研究だけだとなかなか自分の実力を客観的に知る機会がないので、「アプリ甲子園」などの大会に参加しておけばより自分の自信に繋がったかもしれないと思います。


大学の研究で苦労したことは?

当たり前ですが、スケジュール管理は本当に重要です!自分は大学生になって、アルバイトや課題の締め切り、部活動などが重なり、高校生の頃とは比べ物にならないくらい予定が増えて忙しくなりました。高校生の頃は無計画に行き当たりばったりだったもののなんとかなっていましたが、大学生ではなんとかならないタイミングが何度かやってきてしまいました…

そうならないために「自分はいつまでに何をしなければならないか」を常に整理して学校生活を送るようにしてください!


最後に岸高生にメッセージをお願いします!

もちろん学校の勉強も大切ですが、それ以外のことにも挑戦して欲しいと思います。部活動でもゲームでもなんでも良いですが、楽しくかつ真剣に取り組むことが重要だと思います。挑戦する中で自分は何が好きで、何が得意なのかを考えると、自然とこの先の重要な選択で良い道を選べるかと思います。自分が「楽しい」と思えることにたくさん挑戦していってください!