1)長時間運動中の補給に関する栄養学
動き続ける人をサポートするために最も大事な栄養素は、水(電解質)と糖質(炭水化物)です。胃腸への負担を減らし、骨格筋に糖質を供給し続けるための栄養学です。
・ウルトラエンデュランス系アスリートの補給と血糖値変化、運動パフォーマンスに関する調査研究
・新規な化学構造をもつ糖類飲料摂取後の運動パフォーマンスに関する研究
・モチやピザなど、糖質含量が高い食事摂取後の運動パフォーマンスに関する研究
・消化器官の能力改変によって、運動パフォーマンスを高める研究
2)長時間運動中に適した体づくり、エネルギー消費量を高めるための栄養学
動き続ける人の運動パフォーマンスを高めるだけでなく、メタボリックシンドローム予防に繋がる栄養学です。
・ミトコンドリアや赤筋の発達に必要な栄養素についての研究
・自転車運動の健康増進作用についての研究
3)運動や加齢による食欲低下に打ち勝つための栄養学
選手は食べて欲しいものを食べてくれない、食べられないことがあります。好き嫌いは何故作られるのか、運動や加齢による食欲低下の生成と解消に興味を持っています。
・栄養にもならないものの美味しさ、食欲増進/低下作用についての研究
教授 石原 健吾
博士後期課程 3回生 長尾 典子 (社会人、テーブルコーディネーター)
1回生 山本和恵(社会人)
修士課程 2回生 西岡将登
1回生 小田垣 萌衣、小坂広海、東川ひかり、中島陸、丸田詩織
学部4回生(6期生) 井上 美咲、大泉 凌、佐藤 鴻成、高原 結子、山元 美空、李 秦
学部3回生(7期生)今村陽介、奥谷桜、川口雛歌、高木晴海、楯野七海、中島海斗、濱元太
可溶性セルロース摂食後のエネルギー消費量に関する研究
山根千弘先生(神戸女子大学)・甲野裕之(苫小牧工業高等専門学校)・奥川あかり先生 (神戸女子大学)
管理栄養士養成課程大学院生による運動部中高生への栄養教育効果に関する研究
三田有紀子先生(椙山女学園大学)
エネルギー代謝調節作用をもつ食品成分に関する研究
谷口祐一先生(京都府立大学)・秋山奈生先生(元 龍谷大学農学部)
和のテイストを活かした補給食開発
朝見祐也先生(龍谷大学農学部)
B級グルメの美味しさに関する研究
伏木亨先生(甲子園大学・元龍谷大学)
共同研究・研究協力企業・財団 (現在進行中のプロジェクト)
小麦グルテンの健康増進機能に関する研究
長田産業株式会社 様
その他、希望により掲載を控えさせていただいてます。
石原研究室で利用している特徴的な研究設備を紹介します。
ヒト代謝実験室
ヒト代謝測定室は、食品成分が持久運動能力やエネルギー代謝に与える影響を研究しています。
呼気ガス分析装置を用いることで、運動中のエネルギー消費量や、糖質や脂質が体内で利用される量をリアルタイムに測定することができます。
電子制御されたエルゴメーターやトレッドミルで、個人の体力レベルに応じた運動負荷をかけることや、タイムトライアルで持久運動能力を測定することができます。
運動時の心拍数、筋電図を測定すると共に、血糖値や血中乳酸濃度の変化などを測定し、身体の受ける負荷とそれに対する応答について評価します。
動物実験室
動物実験室では、食品成分が持久運動能力やエネルギー代謝に与える影響を動物を用いて研究しています。
同時に16匹の動物を自然な状態で飼育しながら、呼気ガス分析することによって、食品成分の肥満防止(エネルギー亢進)作用を数日間にわたる期間、連続的に観察することができます。
エネルギー消費量、運動強度(酸素消費量)と心拍数が正比例することは、ヒトを用いて運動に行う研究を行う上では当然とも言えることですが、当研究室では安静時のマウスにおいても、心拍数とエネルギー消費量の相関が明らかな測定精度を誇ります。
エネルギー代謝の測定に用いる質量分析装置は、安定同位体濃度を測定できます。動物が摂取した栄養素が、いつ、どれくらい体内で利用されたのか、リアルタイムで測定することができます。
マウス用の自発活動量計測装置では、食品成分が行動量に与える影響を測定することができます。また、食品成分がエネルギー消費量に及ぼす影響を測定する際に、自発活動量を測定すると、自発活動による代謝亢進を補正して精度の高いデータを得ることができます。
持久運動能力測定装置(トレッドミル)はアクリル製のチャンバーに内蔵されているため、動物の持久運動能力を測定するとともに、運動中の糖質・脂質酸化量をリアルタイムに測定することができます。
その他、通常の生化学的実験に用いる機器類は、研究室備え付けの機器として、または共同研究室の機器として利用することができます。
・遠心分離機 ・吸光度測定装置 ・PCR ・リアルタイムPCR ・ウェスタンブロッティング関連機器一式
・浸透圧測定装置 ・超音波測定装置 ・サーモグラフィー ・HPLC など
2017年度:柴田雅之(プロロードレーサー、那須ブラーゼン所属)
2018年度:学士:市川拳太朗、柴田佳幸、田村和佳子、冨田直暉、野川美那子、矢吹凪
2019年度:学士:五十嵐友紀、内山菜月、榎木寧々、木崎詩乃、樋口紗耶香、平井咲紀、松林未来
2020年度:修士:倉持愛、学士:浅見 香帆、稲村 南穂、清水 大地、寺岡 真由、根本 慎太郎、能登 帆奈美、水上 衿菜
2021年度:博士:樋爪彩子 、修士: 島大輔、学士:加藤忠愛、田中杏奈、西尾実悠、西岡将登、山本悠未奈