建築講座の特徴・流れ・内容
建築講座の特徴
①領域横断型の教育
建築系の専門授業は、計画・環境・構造・施工など領域に分かれて教える傾向にあります。
しかし、実際の生活では各領域が相互に関連し、総合化されています。そこで、1 台の模型を使って各領域を学習できるようにします。
環境 (光環境:採光と日射遮蔽 )
計 画
家の間取りを表現して空間を想像
環 境
熱環境:保温性と断熱性能
構 造
荷重の流れ、耐震構造
施 工
家をつくる手順と部材接合
②異分野融合による教育体制
子ども達にとって、建築は既に存在し、当たり前の環境であるため、興味関心を持ちにくい傾向にあります。そこで、興味関心を持たせ、理解を深める教育体制を整えるために建築設計・都市設計・建築構造の専門家、教育学・建築環境工学の専門家、元小学校校長が連携・協力します。また、建築系の大学生も加わり、異分野融合型教育とします。
原理・原則を説明し、体験・体感・可視化・測定やグラフ化など定量的な把握等の学習方法を駆使して、その原理・原則をしっかり理解できる教育体制を整備しています。理解を深めるための補助教材や機器も活用しています。
関係イメージ図
教育効果
1つの模型で空間認識から室内環境、耐震構造、施工まで総合的に幅広く学ぶことができます。
① 楽しみながら学習することにより、建築に興味・関心を持てるようになります。
② 体験型学習等を通して、建築や日常生活における物理現象の原理原則を深く理解できます。これにより、生活を自律的に創意工夫する資質・能力を育むことができます。
③ 建築の仕組みを多面的な視点から建築を捉え、総合的に把握できます
建築講座の流れ(一例)
1.事前打ち合わせ
建築講座の2〜3ヶ月前
参加者:校長先生、担当教員1名、講師2名
場 所:学校
時 間:約1時間
内 容:講座内容、実施日程、実施場所、受講
人数、その他
2.直前の打ち合わせ
建築講座の 1ヶ月前
参加者:担当教員1名、講師1名
場 所:学校
時 間:約1時間
内 容:事前学習(自宅の調査)、宿題(住宅設計)、当日持参するもの、その他
3.建築講座
当日
参加者:担当教員1名、引率教員1名、受講者約 20名、講師1〜4名、TA(ティーチングアシスタント)3名
場 所:雪国植物園 木遊館、山古志ロータリーハウス、学校 等
移動手段:バス、徒歩
時 間:1日目 3時間、2日目 3時間
建築講座の内容(一例)
①基礎的な知識の習得
基礎:興味関心を高める
・パワーポイントのスライドを活用
・荷重の流れ、環境等の原理や原則を解説
■講師:パワーポイントを用いて解説
■TA:準備作業
②主体的・能動的学習
納得:自ら体験して理解
・1/10 組立住宅模型を活用したハンズオン形式(手を動かす)の学習
・体験型学習やアクティブ・ラーニングを導入
■講師:模型を用いて解説
■TA:教材の扱い方、進行補助
③グループの協働学習
応用:協力して達成感
・グループ(2 ~ 3 名)毎で協力して取組むことで、コミュニケーション能力も養成
■講師:模型の完成形を用いて解説
■TA:進行補助、終了後片付け