ヌノメアサリ

Protothaca euglypta (Sowerby, 1914)

レア度:いつでも見られる

形態:アサリとよく似た二枚貝。輪郭はまるく、貝殻は白色で模様がない。成長線を細かく刻み、それに交差する細かいすじがあるため、表面は名前の通り布目状になっている。ただし、貝殻の後部(水管が出るほう)は布目状ではない。

生息域:東北地方以北~サハリン、千島列島南部、沿海地方に分布し、潮間帯から水深10mの砂礫底に生息する。 葛登支では二枚貝の優占種であり、砂溜まりに見られる。

生態:Pace-of-lifeの個体群間変異があり、北部の個体群ほど成長が遅いが、寿命が長いことが知られている (Selin 2008a)。肉食性巻貝に捕食され (Selin 2008b)、葛登支ではオウウヨウラクヒメエゾボラの重要な餌生物である。

2019年3月 山上
18年8月 山上
20年7月 大友
2019年3月 山上足で砂を蹴るようにして貝殻を振っていた。オウウヨウラク(左)への抵抗?
2021年5月1日 りったヒメエゾボラオウウヨウラクに襲われ、絶体絶命
2021年7月23日 りった

引用文献:

  1. Selin, N. I. 2008a. Distribution, population structure and growth of Protothaca euglypta (Sowerby, 1914)(Bivalvia: Veneridae) from the northwestern part of the East Sea of Russia. The Korean Journal of Malacology, 24: 81–87.

  2. Selin, N. I. 2008b. Feeding behavior, ration and size structure of a population of the predatory gastropod Cryptonatica janthostoma in Vostok Bay, Sea of Japan. Russian Journal of Marine Biology, 34: 186–190.