本プロジェクトの目的
①使うエネルギーを減らせる省エネ/断熱作業を体験し気候活動に生かす
②断熱効果の測定ができるか試す
住所:茨城県稲敷郡阿見町阿見
築50年超の一軒家の2階部分の1部屋の一部を断熱
作業する部分は、全部の面の約半分
①②壁:東側、南側
③天井
④戸の隙間ふさぎ
⑤内窓設置(2025年春に実施済み)
①②壁:東側、南側スタイロフォームIB-20mm
③天井裏:アクリアマット10K 100mm
④ふすま戸隙間:
⑤内窓設置:LIXILインプラスPG仕様(LowE遮熱グリーン透明)
やりたい人が集まり、おしゃべりしながら手を動かし、楽しかった。
スタイロフォームの採寸
スタイロフォームを壁にはめる
天井裏に断熱材をしく
天井裏に断熱材をしいた後
2025年春実施。2枠で費用は約174,000円でした。そのうち、窓リノベ25の補助金で88,000円が還元されました。
省エネ:暖房
断熱前と後でエアコンの消費電力が減るかを調べた。外気温の違いなどでデータが変わるため、雨や日射に大きな違いがなく、外気温がほぼ同じになる日を選んで比較した。断熱前の測定日は昨年2025年3月7日に、断熱後の測定は2026年3月10日に行った。参考までに詳しい気象データをページ下の方*1に示した。
日が沈み、エアコンを稼働させ、室内の状態が安定した夜21時ころに測定した。外気温は断熱前、断熱後のいずれの日も約5℃だった。その時のエアコンの消費電力は断熱前は約500Wだったのが、断熱後は約300Wへ下がった(電力38~50%削減)
電気料金に換算すると約1100円/月節約できることになる*4
(*測定条件まとめ:冬夜21時測定、雨戸あり、エアコン21℃設定、扇風機撹拌あり)
断熱効果
下に断熱前と断熱後の、天井と壁を比較したサーモ画像を示す。
天井裏には断熱材を敷きつめた。その結果、簡単な熱還流率計算によると断熱前と比べて断熱後は約11倍熱が伝わりにくなった。その結果、断熱後の天井の表面温度は4.7℃上昇した。
壁は、スタイロフォームを貼った部分は同じく約3.8℃上昇し断熱効果が見られた。
断熱作業を行わなかった壁(サーモ画像の青い部分)は相変わらず低温のままであった。
すき間塞ぎが不十分
部屋の扉がふすま方式の戸であり、すき間が多く、戸の向こう側の冷気が絶え間なく入ってくる。そこで、すき間テープを貼って塞いだ。その結果、ふすま戸の表面温度は1℃程度の上昇は見られたものの、相変わらずすき間の温度が青く表示され低いままである。これは少しでもすき間が残っていると、そこから入る冷気の量が多く、すき間を防ぐほどの効果がないのではないかと思う。
すき間は、きちんと塞いでおかないと、他の断熱作業が生かされない可能性がある。
省エネ住宅といっても、断熱だけではなくさまざまな対策があります。今回は難しくてできませんでしたが気密、換気などの対策もあります。今回はすき間をふさぐことに失敗したため、他の断熱作業の効果が生かされなくなるかもしれないということも学べました。
ジャーナリストの高橋真樹さんなどがおっしゃるように実際に体験をすることが大事なこと*5だと思い、どこを作業すればある程度効果が期待できるかを考える高度なパズルのようで面白いと思いました。
さらに今回は冬対策でしたが、夏の対策はまた異なるのではないかと思います。夏になったら、遮熱効果、保冷効果を測定するとともに考えてみたいと思います。
①②壁断熱材
スタイロフォーム20mm-IB 910*910 768円×10枚=7680円
壁紙アウトレット800円×2=1600円
両面テープ約600円×3=約1800円
③天井断熱
アクリアマット100x430x2880mm 12枚入り7,980円
④すき間ふさぎ
テープ余り材料利用0円
ーーーーー内窓除く断熱部材代19,060円
⑤内窓
費用は約174,000円。うち、窓リノベ25の補助金で88,000円が還元。
ーーーーー内窓86,000円
” ご参加(総勢6名)ありがとうございました ”
8.熱貫流率の計算(単純化計算)*1*2
フレーム等は計算していない。
9.熱貫流率の計算(壁、天井、屋根ごと)*1*2*3
フレーム等は除いた単純化計算です。
内窓を付けると熱の伝わりにくさが2倍改善する。天井裏に断熱材を敷くと、11倍も効果があることがわかる。
10.測定2日前からの気温、降水量、日照率
断熱前の測定は昨年2025年3月7日に行った。一方断熱後の測定は2026年3月10日に行った。両者の測定日から2日前にさかのぼった気温などのデータを示す。これによって後々に断熱効果の検証をすることになった場合に、なにかの参考になればと思います。
気温で比較すると、断熱前の気温よりおおむね断熱後の気温の方が低いため、断熱の効果は低く出やすいと推測する。気温が低いにもかかわらず、エアコンの消費電力が低くなったことから考えると、断熱効果自体があったことは確かであると思う。
<参考情報>
*1 部位の熱貫流率早見表 (マグ・イゾベール株式会社 )
https://www.isover.co.jp/sites/mac3.isover.co.jp/files/migration-files/bui_hayamihyo.pdf
*2 高断熱住宅の基礎知識(JFEロックファイバー)
https://www.jfe-rockfiber.co.jp/eco/danetsu/vol4/04.html
*3 住宅の省エネ基準(Interface)
https://www.eneboss.com/windowtransmission.html
*4グリーンピープルズパワー㈱料金シミュレーションによる(断熱前400kW、断熱後370kWとして計算)
全体を通して参考になった文献
*5「断熱」が日本を救う(高橋真樹)
*6 断熱学校(竹内昌義、内山章、前真之)
*7 教室断熱ワークショップマニュアル(学校断熱ネットワーク信州)
*8 最高の断熱・エコ住宅をつくる方法(西方里見)
*9 省エネ・エコ住宅設計究極マニュアル(野池政宏)
2026年3月14日