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奈良・町家の芸術祭
はならぁと2025
「螺旋する階層 / The Spiral of Layers」
螺旋する階層/ The Spiral of Layers
かつて、造形・信仰・治癒は一体であり、
統合的な知として存在していました。
しかし現代社会では、それらは分断され、
私たちは今、創造の意味や起源を問い直す地点に立たされています。
空洞の内側、引き合う力、見えない方向——
私たちは、いったいどこへ向かおうとしているのでしょうか。
知の記憶は、私たちの深層に息づいているのかもしれません。
本展「螺旋する階層」では、5人のアーティストが
植物の声
物語の断片
霊性に宿る記憶
音の響き
脳の共鳴
といった人間の奥深くに重なる層を交差させながら
螺旋を描くように辿ります。
この旅を通して、空洞にひそむものが立ち上がってくるかもしれません。
展覧会概要
【会 期】2025/10/10(金)-19(日) 金土日月 12 − 16時
イベント2025/10/16日(木)17時 − 等弥神社 宵宮祭 奉納パフォーマンス(デニス・サック&石坂亥士)
【場所】
会場①〒633-0064 奈良県桜井市戒重19番地(旧医院:インフォメーション)
会場②〒633-0064 奈良県桜井市戒重71番地(旧医院前空き家)
会場③〒633-0064 奈良県桜井市戒重26番地-1(元ひご寿し)
イベント〒633-0091 奈良県桜井市桜井1176(等弥神社)
【無料駐車場】
P1: 国道169号線「戒重南」交差点を東へ15m
P2: 国道169号線「戒重南」交差点を東へ30m
等弥神社:無料駐車場あり
【料金】無料(ドネーション制)、イベント参加費無料
【アーティスト】
ダニエラ・マシエル(デンマーク)
デニス・サック(トルコ)
石坂亥士(群馬)
キム・ソヨン(韓国)
岡本奈香子(奈良):キュレーション
ダニエラ・マシエル Daniela Maciel
1989年生まれ、デンマーク/ポルトガル出身。デンマークを拠点に活動する学際的アーティスト、サウンドデザイナー。アート&テクノロジーの学士号(2019年)、オーディオ・デザインの修士号(Cand.it.)を取得(2021年)。Kunsthal Aarhus(デンマーク)、Kunsthal Nord(デンマーク)、Ars Electronica(オーストリア、リンツ)などで多数の展覧会を行う。
彼女は、サウンド・アートを中心に、自然科学(主に植物研究)と芸術表現の交差点を探求している。ポスト・ヒューマニズムの理論に基づき、植物や他の生命体に対するより深い感性を育み、”聴く”ための思索的空間を創造している。
デニス・サック Deniz Sak
トルコ、イスタンブール出身のアーティスト、デザイナー。MAXXIローマ、トリエンナーレ・ディ・ミラノ、CICA美術館、イオニオン水族館、パルミエリ財団など、イタリア、ドイツ、ギリシャ、日本、韓国、ペルー、トルコで個展やグループ展など多数開催。
サックは、主に写真とビデオを使って、生態系の変化、人間の物語、古代の知恵を交差させる。アジアや南米の土着文化の中に身を置き、そこで得た体験や知識を増幅させることで、伝統と生態系のバランスが求められる現代における架け橋となることを目指している。彼女は、フィールドワーク、多様な風景の記録、土地の文化と関わることによって、変化・バランス・二元性・変容・集合意識といったテーマを作品の中に昇華させる。
石坂亥士 Gaishi Ishizaka
1971年、群馬県桐生市生まれ。神楽太鼓奏者・打楽器奏者として、神社、クラブ、即興演奏、演劇、舞踏といった国内外を問わず様々なシーンに活動の場を広げている。母の郷里の青森で、幼少の頃より様々な伝統芸能をはじめ、イタコの儀式などに触れた事が自身の音の原風景となっている。そのスタイルは、神楽太鼓を主軸に、世界各地の民族打楽器を自由に操る稀なスタイルで、ミルフォード・グレイヴスや、師匠である土取利行氏の影響を強く受けている。
キム・ソヨン Kim Soyoung
キム・ソヨンは、絵画の中で表現的に構成された空間に呼応する物語を幾重にも重ねることで、「物語的多次元」空間を構築している。彼女は詩、小説、夢、会話などから文章を収集し、それをもとに仮想の世界を築いていく。ドローイング・インスタレーションを通じて、虚構の空間と現実の空間が交差する地点で生まれる、新たなストーリーテリングの可能性を探求している。韓国、日本、ドイツ、台湾などで展示を行い、国立現代美術館が運営するコヤン・レジデンシーをはじめ、ドイツや日本のさまざまなレジデンシープログラムにも参加している。
岡本奈香子 Nakako Okamoto
1973年奈良県生まれ、奈良県在住。1997年 愛知県立芸術大学美術学部油画科卒業、2004年 Wimbledon School of Art 大学院美術科絵画専攻(MA)修了、2015年 京都市立芸術大学大学院美術研究科 博士(後期)課程メディア・アート領域修了。2021年「かいじゅう未来計画〜アート・ひと・まちin 大和桜井〜」を設立。
過去に経験した特異な変容意識体験により、創造性と脳の関係性に興味をもつ。脳の言語野を磁気刺激して絵を描く科学実験を行うなど、美術、認知神経科学、文化人類学など様々な分野を横断しながら研究と制作を行う。
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