Jun Souma's Website
植食性カメムシの生物学
分類学によって陸生カメムシ類の種数を明らかにし、系統関係を調べることで、その多様化と分布形成に対し、寄主転換や地理的隔離がどのように影響してきたかを検証しています。
陸生カメムシ類の中でも、とくに植食性のグンバイムシ科が専門ですが、オオホシカメムシ科など幅広い分類群を研究対象としています。
グンバイムシ科は一般に葉から吸汁しますが、実や幹を利用する種も存在し、その多様化には寄主転換だけでなく生態学的ニッチの転換も密接に関連しているのではないかと考えています。
最近はツツジグンバイ属Stephanitis Stål, 1873のうち、ツツジ科とクスノキ科に寄生する種の多様化と分布変遷の背景を調べています。
皆様のお陰でツツジグンバイ属のクスノキ科に寄生する日本産種と、オオホシカメムシ属Physopelta Amyot & Serville, 1843の日本・韓国・台湾産種を分類学的に再検討した論文を出版し、普通種が抱えていた長年の問題を解決することができました。
ニュース
2024.6.17
日本産グンバイムシ科生体写真集を更新しました!
2024.5.14
共著論文がCheck Listから出版されました!
2024.1.30
単著論文がDeutsche Entomologische Zeitschriftから出版されました!
日本産グンバイムシ科標本写真集を更新しました!
記載した新属
記載した新種
2. シッコクグンバイPhysatocheila nigrintegerrima Souma, 2019
分布:日本(本州)(Souma 2019: 265; 前原 2019: 109; 矢崎 2019: 3; 紺野 2020: 18; Souma & Ishikawa 2022: 24)6. テカチグンバイStephanitis (Stephanitis) rhaphiolepidis Souma, 2020
分布:日本(沖縄諸島:粟国島・渡嘉敷島)(Souma 2020: 38; 相馬 2020: 817)8. ムニングンバイAcanthomoplax tomokunii Souma & Kamitani, 2021
分布:日本(小笠原諸島:母島・兄島・弟島)(Souma & Kamitani 2021: 6; Souma 2022: 125)10. Physopelta (Neophysopelta) fusciscutellata Souma & Ishikawa, 2021
分布:日本(南西諸島:奄美大島・南大東島・石垣島・西表島・与那国島)・台湾(本島・蘭嶼)(Souma & Ishikawa 2021: 467)11. Physopelta (Neophysopelta) lutaspidata Souma & Ishikawa, 2021
分布:台湾(本島:北部・中部)(Souma & Ishikawa 2021: 470)12. †Burmavianaida anomalocapitata Souma, Yamamoto & Takahashi, 2021
分布:ミャンマー(カチン州)(Souma, Yamamoto & Takahashi 2021: 65)13. †Burmacader bicoloripennis Souma, Yamamoto & Takahashi, 2021
分布:ミャンマー(カチン州)(Souma, Yamamoto & Takahashi 2021: 2)16. ハヤシグンバイStephanitis (Norba) hayashii Souma, 2022
分布:日本(南西諸島:奄美大島・加計呂麻島・与論島・沖縄本島・屋我地島・瀬長島・古宇利島・粟国島・渡嘉敷島・阿嘉島・外地島)(Souma 2022: 230; 相馬 2023: 13)17. イシカワグンバイStephanitis (Norba) ishikawai Souma, 2022
分布:日本(先島諸島:宮古島・大神島・伊良部島・来間島・石垣島・西表島・与那国島)・台湾(本島:北部)(Souma 2022: 234)20. オキナワヒゲナガグンバイPerissonemia okinawensis Souma, 2022
分布:日本(沖縄諸島:沖縄本島・阿嘉島?・慶留間島)(Souma 2022: 447; 相馬 2023: 11)24. ムカシアシアカカメムシ†Tetrapentatoma nishizawai Aiba, Souma & Takahashi, 2024
分布:日本(本州:群馬県)(Aiba, Souma & Takahashi 2024: 3)日本から初記録した属
1. Neortholomus Hamilton, 1983
(中谷ら 2019: 87)5. Sphragisticus Stål, 1872
(Ban & Souma 2020: 144)日本から初記録した種
1. ツマベニヒメナガカメムシNeortholomus scolopax (Say, 1832)
分布:日本(本州)(中谷ら 2019: 87)3. ウスユキナガカメムシSphragisticus nebulosus (Fallén, 1807)
分布:日本(北海道・国後島)(Ban & Souma 2020: 144; 伴ら 2023: 65)4. タタミグンバイAgramma (Agramma) abruptifrons Golub, 1990
分布:日本(本州)(Souma 2020: 529; 相馬・岩田 2022: 48; 田悟 2023: 44; 山本 2023: 2)5. ムロマルグンバイAcalypta gracilis (Fieber, 1844)
分布:日本(北海道・国後島)(Souma 2020: 66; 相馬 2023: 3)8. ヤミアシブトマキバサシガメAlloeorhynchus (Alloeorhynchus) reinhardi Kerzhner & Günther, 1999
分布:日本(九州)(Souma, Nozaki, Otsui & Ishikawa 2022: 262)11. ミナミグンバイCysteochila abundantis Drake & Poor, 1937
分布:日本(沖縄本島・宮古島・大神島・来間島・伊良部島・石垣島・西表島・与那国島)(Souma & Ishikawa 2022: 4; 相馬・須黒 2023: 47)17. ホシアシブトマキバサシガメAlloeorhynchus (Alloeorhynchus) notatus Distant, 1919
分布:日本(沖縄本島・宮古島・石垣島・西表島)(Souma & Ishikawa 2023: 622)プロフィール
相馬 純 - Jun SOUMA
略歴
1995.06.11
出生(神奈川県相模原市)
2002.04-2008.03
相模原市立東林小学校
2008.04–2011.03
相模原市立東林中学校
2011.04–2014.03
神奈川県立座間高等学校
2014.04–2018.03
東京農業大学農学部農学科(学士:農学;昆虫学研究室)
2018.04–2020.03
東京農業大学大学院農学研究科博士前期課程(修士:農学;昆虫学研究室)
2020.04–2023.03
九州大学大学院生物資源環境科学府博士後期課程(博士:農学;昆虫学教室)
日本学術振興会特別研究員DC1
2023.04–現在
弘前大学農学生命科学部附属白神自然環境研究センター(助教)
2023.10–現在
岩手大学大学院連合農学研究科(助教)
所属学協会
青森昆虫談話会 (2023.10–)
津軽昆虫同好会 (2023.4–)
東北昆虫学会 (2023.4–)
九州・沖縄昆虫研究会 (2020.4–)
昆虫分類学若手懇談会 (2020.4–)
神奈川昆虫談話会 (2017.12–)
日本昆虫学会 (2017.8–)
日本半翅類学会 (2017.3–)
農林害虫防除研究会 (2016.8–)
関東昆虫学研究会 (2017.8–2020.3)
野外調査経験
日本(季節と地域を問わず徒歩と自転車で調査、1日に歩いた距離は北海道遠征の50kmが最高記録、自転車で走った距離はよく覚えていない)
標本調査経験
国立科学博物館
農業環境変動研究センター
栃木県立博物館
神奈川県立生命の星・地球博物館
北海道大学昆虫体系学研究室
東京農業大学昆虫学研究室
九州大学昆虫学教室
九州大学総合研究博物館
趣味
散歩
一人旅
好きな場所
頂上
嫌いな場所
汚部屋
好きな言葉
修行
嫌いな言葉
不義理
好きなもの
チョコミントアイス
たこ焼き
嫌いなもの
ソロハラ
話ができない飲み会
今後の予定
野外調査
2024.06
北陸地方
北海道
2024.09
小笠原諸島
標本調査
2024
学会参加
2024.08
第27回国際昆虫学会議 (ICE2024)
標本募集
グンバイムシ科の形態分類・DNA解析用サンプル
ツツジグンバイ属Stephanitisのうち高山のツツジ科植物に寄生する種と南西諸島に分布する種を特にいただきたいです!
進行中の研究
グンバイムシ科の分子系統
分子実験実施中
野外調査実施中
グンバイムシ科の分類
日本産マルグンバイ属Acalyptaの2不明種:検鏡中
日本産チシャノキグンバイ属Dictylaの3不明種:検鏡中
日本産グンバイムシ族Tinginiの1不明属:検鏡中
ツツジ科に寄生する日本産ツツジグンバイ属Stephanitisのレビュー:検鏡中
マキバサシガメ科の分類
日本産ナガマキバサシガメ亜属Limnonabisの1不明種:投稿中
日本産セスジマキバサシガメ属Stenonabisの1不明種:検鏡中
日本産チビアシブトマキバサシガメ属Phorticusの2不明種:検鏡中