このたび、日本体育・スポーツ・健康学会「体育・スポーツ政策専門領域」の代表を務めることになりました。よろしくお願いいたします。本専門領域の会員の皆様方には、これまで本専門領域設立の趣旨をご理解いただき、研究活動にご協力いただけましたことをまずもって感謝申し上げます。お陰をもちまして、2021年に日本体育・スポーツ・健康学会の専門領域として誕生してから、本年で5年目を迎えることができました。
この間に規約の整備や事務局機能の強化、ホームページ開設やニュースレターの発行をはじめとする広報活動の充実など、本専門領域の基盤を築くことができました。研究活動も軌道に乗り、その中核を成す研究会も定期的に開催することができるようになりました。また、研究誌である「体育・スポーツ政策論叢」も2022年に創刊され、本年には第5巻第1号が発刊される予定です。これらは全て運営委員や事務局の皆様の並々ならぬ努力の成果であり、これらの取組に対して心から感謝する次第であります。
本専門領域は、先述のように設立以来進展してきました。しかし、本来の本専門領域の役割を果たすためには、次のステージに進む必要があると考えております。そのために必要なのが、さらなる研究交流の促進です。本専門領域は、体育・スポーツ政策に関する研究課題を学際的・領域横断的に議論し、専門的な知見を考究することを目的としています。他の領域には政策立案や政策改善に資するような研究が散見されます。政策に関心のある他の領域の研究者が有意義な研究や議論をできる機会はさらに必要です。また、研究者のみならず、体育・スポーツ政策の実務を担う方々の一層の参加も進めていきたいと考えております。研究者が現実の政策課題を理解するためにも、また実務家が科学的知見を政策に活かすためにも、行政機関、スポーツ団体などの関係者の方々にさらに門戸を開いていく必要があります。加えて、本専門領域の将来を見据えて、若手の研究者や実務家の方々の参加も促していきたいと考えています。このために、本専門領域の各委員会では新たな取組を検討しています。研究会、研究誌「体育・スポーツ政策論叢」、そして、学会大会での企画などにおける参加者の皆様との研究交流を楽しみにしております。
2025年度からの新運営委員及び各委員会委員、そして事務局の方々と力を合わせて、体育・スポーツ政策に関する研究が益々推進し、本専門領域が尚一層発展するよう努力する所存であります。皆様のご理解とご協力の程、よろしくお願い申し上げます。
2025年5月25日
体育・スポーツ政策専門領域
代表 日比野 幹生