大会長挨拶

ご挨拶

 

このたび、第11回日本災害医療薬剤師学会学術大会を、2024年3月16日(土)~17日(日)を会期として北海道北見市(日本赤十字北海道看護大学)にて開催致します。北海道の地にて初めて開催させていただく機会をいただきましたことに心より御礼申し上げます。

さて、今大会のテーマは「平時と有事の災害薬学 Disaster Pharmacy in Peacetime and Emergency」といたしました。有事の災害薬学は災害急性期の救出救助を踏まえた傷病者への対応として災害現場に赴くとともに、近隣地域からの支援、事業継続を踏まえた発災直後からの病院や薬局の運用も不可欠であり、日々の業務とのつながりが求められます。つづく避難生活対応では、保健・医療・福祉の専門性を踏まえた人の尊厳を保持する暮らしを提供することが災害関連疾患の予防につながります。災害関連死をいかに抑えるかはまさにここになると思います。

災害大国日本において、頻発する災害・危機に対し薬学の専門性が発揮できる場は広範にわたります。有事のためのトレーニングはもちろんのこと、平時の中での人とのつながり、数多くの組織との連携も不可欠です。薬剤師の先生方の職務の専門性と多様性、地域に根差した普段の活動から叶えられることも多いでしょう。このような観点から、本会会員の先生方はもちろんのこと、会員ではない皆さまにおかれましても、普段の業務の中で考えられている事業継続計画や、在宅医療の中での患者様とのお繋がりなど、万が一に活きる”普段”のご活動を是非ともご発表いただき、様々な地域の方との意見交流を図っていただきたいと思っております。

本大会の行われる3月中旬は北海道オホーツクの海岸から流氷が離れる時期になります。最低気温はマイナス7℃ほど、最高気温は5℃に満たないと予想しています。くれぐれも温かい服装でご来場ください。大会会場では、毎年1月末に行われる“厳冬期災害演習”の冬期避難所を模擬展示いたします。冬期の暖房の効かない避難所の様相を皆さまにもご体感いただける場としたいと考えております。

(参考動画:日本赤十字社YouTube

北見市はロコソラーレのカーリングの街、焼肉の街そして日本で最も歴史のある地ビールの街です。学術大会とともに、北海道道東の魅力もご堪能いただければ幸いです。

本大会へのお越しを心よりお待ちしております。




2023年9月吉日


第11回日本災害医療薬剤師学会学術大会

大会長 根本 昌宏

(日本赤十字北海道看護大学・教授 災害対策教育センター長)