ファージセラピーの社会実装に向けて
日本ファージセラピー研究会は、近年深刻化している抗菌薬耐性の問題に対処するため、ファージセラピーの社会実装を目指して設立されました。抗菌薬に頼れない感染症が増加する中で、特定の細菌を標的にする自然のウイルスであるファージは、安全かつ効果的な治療法として新たな解決策として注目されています。
当研究会は、ファージ研究者、企業、国の関係機関が結集し、社会や国民に対してファージセラピーの理解を促進し、その実用化を実現することを目指しています。しかし、ファージセラピーを広く社会に実装するためには、科学的なエビデンスを確立し、臨床試験を通じてその有効性と安全性を証明することが求められます。さらに、医療従事者や患者に対する理解を深め、ファージセラピーに対する信頼を築くことが重要です。
また、規制当局との連携を強化し、ファージ製品の承認プロセスを円滑に進めることも不可欠です。私たちは、先行する海外の研究や実用化の動きと相互に連携を図りつつ、若手研究者や学生の育成も重視し、将来を見据えたファージセラピー研究の活性化に努めます。
多様な専門家が集まる本研究会は、ファージセラピーの真の実用化を目指す場として発展していくと確信しています。皆様にはぜひ本研究会に参加していただき、共に活発な議論を重ねてファージセラピーの社会実装に向けて協力していきましょう。未来の医療において、ファージセラピーが重要な役割を果たすことを信じています。
会長 崔龍洙
会長:崔龍洙(自治医科大学)
幹事:常田聡(早稲田大学)
幹事補佐:氣駕恒太朗(国立感染症研究所)、宮永一彦(自治医科大学)
運営委員:安藤弘樹(岐阜大学・アステラス製薬)、岩野英知(酪農学園大学)、植松智(大阪公立大学)、内山淳平(岡山大学)、川野光興(中村学園大学)、塩田淳(慶應大学・日本マイクロバイオファーマ)、丹治保典(早稲田大学)、乗松真理(酪農学園大学)、花輪智子(杏林大学)、藤木純平(酪農学園大学)