活動報告

第22回定期交流会 [Regular][Engineering]

最新顔画像生成技術のご紹介とその応用先の議論

講師:前島謙宣(OLMデジタル)

日時:2020年11月15日(日)10:30-12:00

開催方法:オンライン会議(Zoom ミーティング)


2020年11月15日(日),コロナ禍の影響が続く中,前回に続き第22回定期交流会をオンラインで開催いたしました.遠方のため,これまでなかなかご参加のかなわなかった方々にもご参加いただくことができました.参加者数は16名でした.

今回の定期交流会ではOLMデジタルの前島謙宣さんを講師にお招きし,講演と話題提供をしていただきました.お題は「最新顔画像生成技術のご紹介とその応用先の議論」です.

前島さんはCGを専門として活動されており,今回はまず顔にまつわるCG技術について,直近10年間の主要トピックや変化についてご紹介いただきました.以前のCG技術では不自然な顔が合成されがちでしたが,現在では違和感なく顔から全身にいたるまでCGで構築できるというお話でした.

「Light Stage」や「インバースレンタリング」などを活用したリアルな照明効果の付与・再現方法から,Generative Adversarial Network(GAN)に代表される機械学習を用いたCG生成技術まで,多岐にわたりご紹介いただきました.

その中でもMichiGANは髪型や髪の流れ・色などを条件付けることで,直感的な操作でハイクオリティな髪型画像を生成可能で,非常に大きなインパクトがありました.また原理の紹介だけでなく,応用先についても歯の矯正のシミュレーションなど多岐にわたって言及いただき,質疑応答の時間も含め非常に盛り上がりました.

前島さんからは第5回の定期交流会でもCGや映像制作についてお話を触れていただきましたが,その時からの発展が大きく,またCG分野でのAI活用がこれほど進んでいるのかと,驚きの多いご講演となりました.

講演後は”交流会”ということで,Zoomミーティングのブレイクアウトルームを使って自由な歓談の時間を設けました.参加者は二つのグループに分かれて,それぞれに興味のある話題について情報交換を行いました.

グループ1は講師の前島さんを中心に,今回の講演内容についてさらに深く議論を交わしたい方々が集まりました.グループ2は気楽に雑談したい方々が集まり,日頃気になっている顔研究のトピックについて意見交換を行いました.どちらも時間いっぱい話題が尽きず、あっという間に終了の時間となりました.

今回は2回目のオンライン開催ということで,前回の経験を生かし始終ハプニングなどもなく,交流会を楽しんでいただけたのではないかと思います.オンライン会議ならではの機能を使って行った,コミュニケーションの目的に応じたグループ分けも大変好評でしたので,次回からも取り入れていきたいと考えております.

依然コロナ禍の収束が見えない中、定期交流会もしばらくはオンライン開催になるかと思われます.直接顔を合わせることができずこれまで通りの開催とはいきませんが,次回も皆さんとお会いできることに楽しみにしています.