活動報告

第20回定期交流会 [Regular][Psychology]

定期交流会20回記念講演会

講師:向井香瑛 (東京大学),原島博(東京大学)

日時:2019年11月24日(日)10:00-13:00

場所:東京大学 駒場キャンパス アドバンストリサーチラボラトリ


2019年11月24日(日),東京大学駒場キャンパス アドバンストリサーチラボラトリにて第20回定期交流会が開催されました.ちょうど7年前の11月24日に第1回定期交流会が開催されてから,多くの方のご参加に恵まれこの日を迎えることが出来ました.

記念すべき第20回はフォーラム顔学2019で原島賞を受賞された東京大学の向井香瑛さんを講師に迎え,原島賞受賞講演をさらに詳しくお話しいただきました.さらに若手交流会のアドバイザーをお引き受けいただいている原島博先生からも第20回開催に寄せてご講演いただきました.

講演終了後には初代代表の中洲俊信さん(東芝)と二代目代表の瀬尾昌孝先生(立命館大学)から,ご挨拶と今後の目標についてお話がありました.

交流会は向井さんの「一緒に揺れる顔と顔 -対面時の二者間協調-」と題したご講演からスタートしました.人と一緒に運動をすることにより,一人では出せない力を出せたり喜びを共有できることから転じて,"人と人の身体インタラクション"に興味を持たれたそうです.

講演では,二者がうまく協調するときに二者間にどのような要因があるのか,様々な実験を基にお話いただきました.その結果の中で,社会性の高い人と低い人がペアを組んだ場合には類似するペアよりも良いパフォーマンスを発揮できるという興味深いお話がありました.また二者に明確な上下関係がある場合には非意図的な運動での協調関係も顕著にみられるとのことで,非意図的なインタラクションの社会生活を営む上での重要性が示唆されました.

質疑応答も非常に盛況で,予定時間を大幅に超過して議論が続けられました.

向井さんに続き,若手交流会のアドバイザーをお引き受けいただいている原島先生より第20回定期交流会に寄せて,これまでの日本顔学会の歩みと若手に向けたメッセージを併せてご講演いただきました.25年前に設立された日本顔学会ですが,今後さらに顔学の面白さを広めていくにあたり若手や若手交流会に向けられた期待は大きく,我々も自分たちが面白いと思う顔学を今後より発信していきたいと思います.

向井さん,原島先生のご講演終了後,初代代表の中洲さんと二代目代表の瀬尾先生から,ご挨拶と今後の目標についてお話がありました.

中洲さんからは設立当初の苦労話を笑いとともにご紹介いただきました.新しい会を立ち上げるにはやはり多くの苦労を伴った様ですが,それらを楽しそうに話す中洲さんが印象的でした.また,若手交流会を今後さらに魅力的な会にしていくために,運営メンバーも含めて全員が楽しめる場を作っていってほしいとお話しいただきました.

瀬尾先生のお話は,中洲さんが目指した"若手が気軽に自分のテーマを持ち寄って議論できる場を作りたい"という目標はご参加いただいている皆様のおかげで実現できていると,感謝の言葉から始まりました.また,若手交流会の主だった参加者層,20代,30代という時期の重要さに言及し,参加者の今後にも貢献できる魅力的な会にしたいというお話がありました.

交流会終了後は,ご参加いただいた皆様と駒場キャンパス近くのお蕎麦屋さんでランチをご一緒しました.

節目の第20回を終えましたが,次回以降も皆様に楽しんでいただける企画を実施していきたいと考えております.