活動報告

第19回定期交流会 [Regular] [Cosmetology]

S/PARK MUSEUMツアー・資生堂グローバルイノベーションセンター紹介

講師:山南春奈 (資生堂),高橋翠(東京大学)

日時:2019年7月13日(土)10:00-12:30

場所:資生堂グローバルイノベーションセンター(S/PARK)


2019年7月13日(土),資生堂グローバルイノベーションセンター(S/PARK)にて第19回若手交流会が開催されました.今回は資生堂の山南春奈さんと東京大学の高橋翠先生を講師に迎え,S/PARK MUSEUMツアーと,2件の講演を実施しました.

交流会は山南さんのご講演からスタートし,まず山南さんご自身の研究についてお話しいただきました.メイクアップにおける錯視効果について,アイシャドーや眉の傾きによる目を大きく見せる効果 や,眉の形 による小顔効果など,具体的な実験結果を踏まえてご紹介いただきました.

また,笑顔効果のあるメイクや,笑顔が魅力的な人から受ける印象についても調査されており,TPOに合わせたメイクの重要性について非常に興味深いお話をうかがうことが出来ました.

講演の最後には資生堂の研究開発についてもお話しいただきました.安全安心な化粧品を開発する, 化粧行為による心の変化を大事にしている,というお話でした.また,化粧療法にも取り組んでおられ,QOLの維持・向上を目的として,エビデンスを蓄積しているというお話でした.

山南さんの講演の後には各自自由行動にてS/PARK内を見学させていただきました.資生堂から発売されている製品が多く展示されている他,画像処理による疑似メイク体験コーナーや,自分の顔を任意の年代の顔に変化させるシミュレーションシステムなど,新しい施設ならではの展示が盛りだくさんでした.

ミュージアム見学の後は再びお部屋に戻り,高橋先生から「スキンケア中の親子間のコミュニケーションの行動解析 」 と題してご講演頂きました.

触覚は人が一番初めに会得する知覚で,ほかの感覚の発達においても非常に重要であるそうです.乳幼児と親子間の触れ合い(皮膚接触)はコミュニケーションを深める効果があり,する側とされる側の双方にポジティブな効果を生む というお話でした.

タッチケアの実態と乳児の情動および親の行動の関係性を調査した結果,幼児は成長すると自己主張が激しくなり,顔や首を 触ろうとすると逃げてしまうそうです.そのため,低月齢児 と比べて足先などに触れている時間が長くなるなど,月齢に応じて触れる部位の割合に違いが見られるというお話でした.

交流会終了後は,ご参加いただいた皆様とS/PARK1階の素敵なカフェでランチをご一緒しました.

次回の交流会はいよいよ第20回となります.今秋の開催を予定しています.