活動報告

第12回定期交流会 [Regular][Psychology]

全ては顔にかいてある!? -微表情から察する感情と認知-

講師:清水建二 (株式会社空気を読むを科学する研究所)

日時:2016年12月18日(日)10:00-13:00

場所:東京大学本郷キャンパス 図書館棟西3階大会議室


2016年12月18日(日), 東京大学本郷校舎にて第12回若手交流会が開催されました.

参加者は初参加の8名をお迎えし24名でした. 最初に代表の中洲俊信さん(株式会社東芝)より, 創設5年目を迎えた若手交流会の紹介がおこなわれました. 続く自己紹介では, フォーラム顔学2016で関心をお持ちになり来てくださった方, 何年も前から来たいと願っておられた方や, ゼミでの研究から関心をお持ちくださった大学生の方など,「顔」という共通テーマのもと様々な分野の方の紹介をお聞きできました.

今回の講師は株式会社空気を読むを科学する研究所の清水建二さんです.

講演のテーマは「全ては顔に書いてある!?‐微表情から察する感情と認知‐」と題して微表情という現象について紹介していただきました. またワークショップでは, 微表情に気づき微表情をどのように活用すればよいかについて具体的な事例とともに考えることができました. 微表情とは,抑制された感情が無意識のうちに瞬間的に表れては消え去る微細な顔の動きのことを言います. まず, 様々な動画を通じて微表情の実例を体感しました.「こんなところに抑制された感情の痕跡が現れるの!?」という驚きの中に微表情のリアルを感じとることができました.

続くワークショップでは, 話し相手の顔に「熟考」の微表情が浮かんだら?食事中のお客様の顔に「嫌悪」の微表情を見つけたら?自分の企画が「軽蔑」の微表情とともに拒絶されたら?を事例に, 相手の抑制された感情=微表情に気づいた時の適切なリアクションを考えました. いかに相手の抑制された感情をサポートするか, 感情の流れを円滑にするか, という目的に沿い様々な感情への対処法をディスカッションしました. 最後に表情分析の未来についてお聞きし, 表情・微表情を自動検出できるAIの登場が私たちのコミュニケーションをどう変えるのか考えてほしいと講師の清水さんより宿題が提出されました.

微表情が織りなす多彩な感情世界の彩りと未来について知ることができ有意義な時間となりました.

活動報告では, 牛山園子さん(フェイスストレッチング協会)が, ヒューマンインタフェースシンポジウム2016にて「真剣WAKATEしゃべり場!」のワークショップの様子を報告しました(詳細はこちら) . そして福富大介さん(会社員)より「フォーラム顔学2016」でのポスター発表, ロゴマーク展示, 口頭発表, 懇親会で「若手の野望」発表の様子が若手交流会のFacebookページの写真をとおして報告がありました. 最後に前島謙宣さん(会社員)からの報告は若手交流会ロゴマーク完成までの道のりについてでした. 約1年をかけて遂に完成したロゴマークを「フォーラム顔学2016」にて展示できたことは大きな喜びとなりました.

次回の交流会は3月頃を予定しています. 皆様のご参加を心よりお待ちしています.