活動報告

第10回定期交流会 [Regular][Engineering]

機械学習を用いた肌画像分類

講師:瀬尾昌孝 (立命館大学),武藤祐子(大阪樟蔭女子大学)

日時:2016年4月16日(土)

場所:東京大学 赤門総合研究棟 2階 A210教室


2016年4月16日(土),新緑が美しい東京大学本郷校舎において,第10回顔学会若手交流会が開催されました.参加人数は22名で過去最多を記録.今回も工学系,心理学系研究者の他,芸術系,主婦の方と,様々な分野の方々の参加がありました.

今回のテーマは「機械学習を用いた肌画像分類」.立命館大学の瀬尾昌孝さんを講師として迎え,顔画像解析の事例を紹介して頂きました.

講演は”機械学習”のしくみについての説明からスタート.機械学習とは,人間の学習能力と同様の機能をコンピュータで実現しようとする技術や手法のことで,この機械学習のしくみを活用したニューラルネットワーク(人間の脳の判断を模倣したモデル)を用いた,顔(肌)画像分類を扱った事例をご紹介頂きました.

具体的には,化粧パターンの異なる顔画像の分類情報として化粧変化,照明変化(自然光,寒色光,暖色光),表情変化を記録.学習させたコンピュータに実験1として素顔画像,化粧画像の分類をテストしたところ,正解率は85.75%でした.また,実験2として光沢のありなし画像の分類をテストしたところ 正解率は88.75%という高い正解率でした.※照明は自然光に限定

休憩後のワークショップでは,会場で撮影した2名の化粧画像に対する顔画像解析を行われましたが,結果は2例とも失敗...しかし,暗室で撮影したバージョンは成功したため,照明の依存性が大きいのではという声が多くあがりました.

その他,各種活動の報告として,富士美術館【顔・かお・カオ~人物表現の魅力~】有志見学活動,似顔絵で作る「鬼のお面」ワークショップの報告や,2016年の仲間での活動に向けて報告がありました.次回の交流会は8月頃を予定しています.まだまだ新規メンバーを募集しておりますので,是非,ご参加下さい.