栽培技術
栽培技術
岩城農場は水稲・二条大麦・大豆の二年三作輪作体系を組んでいます。省力化のための様々な新しい栽培技術の開発に挑戦しています。
「直播(ちょくは)」は田植えをせず、稲の種を田んぼに直接まく栽培方法です。直播は育苗の手間を省くために全国で普及が拡大しています。直播には湛水(たんすい)直播と乾田(かんでん)直播があります。これまでの技術ではどちらも専用の農機が必要でした。
岩城農場は専用の農機を必要とせず、地域の土壌(黒ボク土)に合わせた乾田直播を考案し、2024年より試験栽培を行っています。
真夏の畦草刈りは農業者にとって極めて身体的負担の大きい作業です。近年は5月には最高気温が30度を超えるようになっており、熱中症対策が必要です。また、夏季は各種防除作業を風の弱い早朝に行う必要があり、畦草刈りの作業時間帯と重複してしまいます。
岩城農場は、スライドモアを取り付けたトラクターでほ場内に入り、内側から畦草刈りをしています。エアコンの利くキャビン付きのトラクターを使用し、日中でも畦草刈りが行えるようになりました。畦の幅に合わせて、二種類のスライドモア(160cm / 120cm)を使い分けています。なお、トラクターの車輪でほ場内側の稲を踏みつぶしてしまうことにより半条程度が失われます(畔側の車輪では稲を踏みません)。スライドモアで刈ることのできないほ場の四隅は刈り払い機にて人手で刈っています。
稲の移植栽培の場合、育苗箱に種をまきます。種の発芽をそろえるため、一般的には催芽器に浸種をして1週間ほどかけて催芽をし、発芽を揃えます。催芽の作業は、浸種中の温度管理や催芽後の脱水に、気づかいや手間がかかります。
岩城農場は催芽をせず、乾籾のまま播種する播種技術の開発に取り組んでいます。
一般的に大豆は、6月に条間70cmで播種をし、7月に中耕培土(ちゅうこうばいど)という作業をします。中耕培土は除草や倒伏防止などの効果がありますが、作業に多くの時間がかかります。
岩城農場は作業負荷軽減のため、大豆播種時の条間を狭くし中耕培土を行わない「無培土狭畦栽培」という方法で大豆を栽培しています。
2019年と2020年の2年間試験栽培を行い、ハイクリブームによる茎葉処理除草剤の効果や倒伏状況、収量の結果から条間を50cmに決定し、2021年から無培土狭畦栽培に全面移行しました。
この栽培技術は近隣農家より多くの問い合わせがあり、地域で普及が拡大しています。