第4回目

[2020年2月13日(土) 10:30~12:30]

講師:小豆澤 史絵

「外国籍母子の支援と養子縁組」

今回のオンラインセミナーには、全国から55名の方にご参加いただきました。

講師には、とつか法律事務所弁護士の小豆澤 史絵氏をお招きし、外国籍母子の支援と養子縁組についてお話していただきました。ISSJからは、石川と大場がそれぞれISSJの支援事例とともに、外国籍母子の養育の見立てと養子縁組の際のポイントについて語りました。


セミナー後のアンケートでは、今回も高い満足度を得られました(回答者全員が満足/ やや満足を選択)


小豆澤先生の講義ポイント】

外国籍母子の支援と養子縁組

     ~養育の見立てと養子縁組を考える際に持つべき視点


第1:外国籍母子の支援

  1. 在留資格の種類→在留資格の有無・種類に応じた支援が必要

  2. 多様化する外国人母


第2:外国籍の子の養子縁組について

  養子縁組の準拠法—法の適応に関する通則法および公序による本国法の排除


第3:出自を知る権利(子どもの権利条約第7条第1項)

  子が日本国籍の場合と外国籍の場合で情報源が変わるものもある。戸籍や出生事項記載証明書、家庭裁判所や児童相談所の記録をたどる。

  日本人・外国籍を問わず、子どもの知る権利という視点から、 情報の収集や保管、開示のルールについての議論が必要。

【事例紹介】

ISSJ石川の事例紹介:3つの相談事例

 ①外国籍シングルマザー

 ②養育できない(望まない妊娠)

 ③出産できない(経済事情)の紹介


ISSJ大場の事例紹介:国をまたいだ受け入れ家族のアセスメントと、無国籍児の養子縁組の支援事例の紹介

【参加者アンケート結果 一部記載(23件の回答)】

※ご協力頂いた皆様ありがとうございました

1. 外国につながる母子について、養育のアセスメントをしたことがありますか?

2-1. (あると答えた方)それはどのような場合ですか?(12件回答) 

2-2.(上記回答者)どのようなことを考慮しましたか?(複数回答可)

12件回答)

3.外国につながる家族を支援する上で(支援するとすれば)、支援者として大切にするポイントは何ですか?(複数回答可)

4. 回答者の所属機関

参加した方々からのアンケートでは、以下のようなコメントもいただきました。

「この度は養親の立場で勉強させていただきました。(…)その国々のコミュニティーとの接し方、ルーツの国に対する日本の偏見などに対する知識など社会学的な見地を持つことは必要であり、それを子どもの成長と子ども個人の能力を見極めた上で真実告知をしていくことは誰にでも出来るものではないと思います。(…)今回勉強させていただいた知識や実例を受けて、ルーツ探しとともに、そうしたアイデンティティーのあり方にも寄り添ってくれる専門的組織があると養親としては本当に安心だなと感じました。」

「養子縁組に至る支援の前に、外国籍女性の出産とその後に関わることが多くなりました。当事者を入れたカンファレンスで、どのような視点を入れたらいいかがよくわかりました。」


ご参加頂いた皆様ありがとうございました。