第1回目

[2020年11月14日(土) 10:30~12:30]

講師:南野 奈津子氏

「外国にルーツのある家族と子どもへの相談支援の基礎」

オンラインセミナーには、北は秋田、南は福岡と、日本全国から約60名の参加者が集いました。

今回のセミナーには、東洋大学の南野先生をお招きし、外国につながりのある家族と子どもを支援する上での基礎となる、在留資格や文化的背景を、分かりやすく紐解いてお話しいただきました。その後、ISSJスタッフの近藤から、過去にISSJが関わった一家族の事例を紹介し、講義で学んだ理論が実際に実践の場につながったケースを振り返りました。


セミナー後のアンケートでは、満足度が非常に高く(約94%が満足/やや満足を選択)、多くの参加者の方々にとって、新たな気づきや学びを得られた機会となったことがわかりました。また、現場で活用できる「在留資格と社会資源」や「アセスメントシート(日本社会福祉会作成)」もこの場でダウンロードが可能です。ぜひご活用ください。

「在留資格と社会資源」 https://www.issj.org/refugees/social_resources


「アセスメントシート(日本社会福祉会作成)」 https://www.jacsw.or.jp/15_TopLinks/seikatsu_konkyu/files/assessment/02.pdf


【南野先生の講義ポイント】

1.日本における外国にルーツのある子ども・家族の現状

近年の在留外国人の実像をデータで把握する

日本の全体像と自身が関わる地域の状況を把握することは、支援対象者の理解として重要


2.相談者のニーズや背景:5つの壁

外国にルーツのある子ども・家族の福祉課題の実情を、データから理解する

日本人の子どもや家族とは異なる、複雑な要素の存在を理解する


3.相談支援での態度・留意点

関係形成に寄与する態度や視点をもつことで、多職種の専門職との協議や連携をスムーズに行う

【事例紹介】

複合的なニーズのある外国籍家族(難民申請者)の支援。

子どもの教育に関する意思決定と家族の関係性、それぞれの想い。

【参加者アンケート結果 一部記載(36件の回答)】

※ご協力頂いた皆様ありがとうございました

1. 外国籍の方やその支援者等から相談―主な内容(複数回答可)




2.外国人相談の難しさ(複数回答可)




3.回答者の所属機関

参加した方々からアンケートで以下のようなコメントいただきました。

「南野先生のお話と事業団の方の事例がリアルにマッチして共感でき、普段の事例を改めて振り返り大切にしたいことが確認できる機会となりました。添付資料もありがたい点でした。ワーカーは良いアセスメントをするだけでなく、その時に何を優先順位としているかを自覚して意思決定を支えたり介入することが大切だと考えました。」


「手探りの状態だったので、すがる思いで地域の国際センターや医療機関等の支援を頂きながら、何とかやっていましたが、今日のセミナーで多くの支援機関と繋がる事が重要と言われていたので安心しました。南野先生の、文化を知りすぎることがステレオタイプにしてしまこともあるという言葉を肝に銘じて、外国人支援の方法についてより学んでいきたいと思います。」

ご参加頂いた皆様ありがとうございました。