ご出演者のご紹介。

舞踊家【蜜月稀葵】さん。


稀葵さんは出会った当時はとてもストイックで

天に踊りを捧げるのために存在する

女神のような方だと思っていました。


踊りを突き詰めていくうちに

世界最古のダンス・ベリーダンスに行き着いたのかと

拝察いたしますが

追求していくうちに

その頂点を極めるまでになられるのですが

彼女の凄いところは、そこだけにとどまらず

更に独自のマニアックな探究の道へと

進んでしまう人だということなのです。


出会いのきっかけは能楽師の安田登さんの座組で

2016年「イナンナの冥界下り」という

シュメール神話を題材にした作品でご一緒したことです。


稀葵さんは天と地を司る女神イナンナ役で

私はその姉・冥界の女王エレシュキガル役でした。

イナンナが太陽なら、エレシュキガルは月。

対照的であり、一心同体でもあるという

なんとも神秘的な役回りでした。


「舞台(本公演)が始まったら、口も利かないし、仲良くするのもやめようね!」

なんて守れない可愛い約束をしていたことを思い出します(遠い目)。


稀葵さんとご一緒した「イナンナ〜」は

キラキラした青春時代のような素敵な思い出です。


当時の稀葵さんは食事も厳格な菜食主義だったし

身体に関わることでは

天然以外のものを直接身につけたり摂り入れたりすることはほぼ無く

暮らしは踊りに捧げる身体の為にあるといった感じで

パートナーや子供や家庭が欲しいと聞いたことも

そういう話題で盛り上がったことも無かったように思います。


そんな稀葵さんが

今はご結婚されて、子供を授かり

以前は終電までスタジオに入り浸っての完全な夜型が

すっかり朝型となり

食の徹底したこだわりは今も相変わらずですが

厳格な菜食主義では無くなったそうです。


変化が稀葵さんに何をもたらしたのか

舞台から、言葉から、感じてみたいと思います。


そんな稀葵さんと私には

不思議体験のエピソードが一つございます。

ちょっとしたシンクロは私は割とある方なのですが

(LINEを送った相手から同時にLINEが来るとか)

テレパシーって本当にあるんだね、、

というようなお話しを

次回させていただきたいと思います。


飯田美千香 拝

2023年10月9日


続    蜜月稀葵さん

「テレパシーのようなもの」


私がどんどろに入団した頃から

公演の打ち上げなど

複数〜多くの人が沢山集まるような場にいるときに限り

突然、悲しいような、寂しいような

恋しいような、切ないような懐かしいような

一つに絞ることの出来ない感情が

胸に差し込んで来るようなことがあって

感覚としては自分から起こる感情ではなく

誰かが発している波長を拾ってしまった、

という感じです。


唐突なので「えっ?!」となります。

「これってなんなんだろう?」と思いながらも

誰かに「こういうことってある?」と

聞いたことはありませんでした。

でも何故か稀葵さんには

「こういうことってない?」と聞いてみたのでした。

なんと稀葵さんは「分かる!分かる!」と

激しく共感してくれたのです。

「そうかぁ、稀葵さんもそうなのかぁ!」と

ちょっと嬉しくなりました。


そんなある時のこと。

稀葵さんとご一緒していた舞台で

その出演者や関係者の方々も出席されていた

かなり盛大なパーティーに

稀葵さんや私も参加していた時のこと。

席は離れていたけど同じ円卓でした。

不意にまた例の波長が胸に差し込んできたのです。

人の多いパーティー会場ですから

現れやすい状況なのですが

私は思わず稀葵さんをバッと見ると

稀葵さんも同時に私を見たのでした。

目が合って

お互いに笑っちゃった事がありました。

やはり稀葵さんにも同じ現象が起きていたそうです。


私のお伽話的妄想は

この波長は

前世で家族や同志だった人と

同じ空間に存在した時表れる

サインなのでは、、と

なんとなく思っています。

いにしえからの縁が

波長を出し合いながら

現世で引き寄せあっているのかもしれない、、

と思うと

とてもロマンティックではないでしょうか。

(でも心のどこかでは自分は小さなマイクロチップのような金属片ではないかとも思っています)


目の前で同じ現象が起こっている方と

居合わせたのは

稀葵さんが初めてです。


出会うべくして

出会った方なのかもしれませんね。

巡り合わせに感謝です。


飯田美千香 拝

2023年10月14日