「清水いはら道の駅プロジェクト」の理念・コンセプト

(1)理念  

千客万来 「清水いはら“魅惑のゲートウェイ”」

① 地域資源を活かした、内外交流・おもてなしの玄関口            来て喜(よ)し!」 

② 豊かな自然環境と、健康で笑顔溢れるまちの玄関口   「住んで好(よ)し!」

③ 交流や体験・学びを通じて、成長・巣立ちの玄関口   「翔(はばた)いてヨシ!」

2コンセプト

① 中部横断道の起点であり、東名・新東名高速道の連結地であり、更には国際拠点港湾。国際クルーズ拠点港である清水港の後背地に位置する清水いはらIC周辺一帯において、広大な優良農地と豊かな食材・農水産物、プロ球団が活用しフランチャイズとするスポーツ施設群、世界遺産の眺望と景観、数々の史跡群や歴史遺産・文化財など、地域や日本の魅力を発信する・・・

広域的な交流・おもてなし拠点:「フィールド道の駅」 

既存施設活用:清水庵原球場・NTC・畑総優良農地・(現)ラン&ウォーキングコース

新設改修施設:(当初)駐車場・商業施設・交流ステージ・旧きらり改修・ラン&リフレッシュステーション

           + 各種防災施設 など

       (適時)高山眺望公園整備・ラン&ウォーキングコース整備・埋蔵文化財センター誘致  など


② 楽しく、無理なく、意義を感じて・・・

笑顔溢れる「手作りの運営参画」と「地域づくり」

③ 国内外からの観光客・訪問客との交流や体験・学び等を通じて・・・

夢や目標を育み、成長・自立を促す「巣立ちのゲートウェイ」

④ 「海」「山」「川」「空」、豊かな自然に潜む災害に・・・

常に備える「広域防災拠点」


3道の駅開設の目的

① 東海道沿線(東西)と甲信越方面(南北)との交通結節点である清水いはらIC周辺地域において、その地理的な優位性を活かし、相互の魅力的な地場産品や食・文化・歴史・景観などを楽しめると同時に、大型クルーズ船や富士山静岡空港などで来静する国内外からの観光客や来訪者も迎え入れる「おもてなしの場」「交流の場」を創設し、もって市内経済の活性化と雇用の創出、更には定住人口の増加に繋げる。

② 地域住民の「手作りの運営参画」により、健康で笑顔と希望溢れる地域社会を創出すると共に、参画や交流・体験等を通じて、若い世代に夢や目標を育み、成長と自立を促す場とする。

③ 想定される大規模災害(南海トラフ地震と津波、温暖化による集中豪雨、富士山噴火など)に備えた、中部圏の海・山・川・空を見渡せる「広域防災拠点」を創出し、安心安全な国民生活の実現に寄与する。

4開設に向けた基本方針

① 行政と地域との連携で、開設に向けてスピードアップを図る。(3年/5年/7年のスパン)

② 行政と地域との連携で、早急な開設候補地の選定と合意形成づくりを進める。

③ 道の駅理念/コンセプト/目的の実現に向けた、運営体制の構築と地域の参画

④ 道の駅開設に向けた魅力的商品、サービスの開拓・開発、及び道の駅事業への参画に向けた人財の掘り起こしや運営体制づくりなどの事前トライアルの場として、並行して下記事業に取り組む。

   (1)「清水いはらフェス」の継続開催(年に1~2回)

   (2)「清水いはらマルシェ」の新規開設(年に数回)

5背景・周辺環境

① 静岡市・清水区を取り巻く環境

・東西南北 高速道路網の結節点であり、陸と海と空の玄関口

東名高速・新東名・中部横断道(山梨まで)・(主)清水富士宮線BP(清水港・いはらIC間アクセス道路)

国道一号BPが東西南北に連結交差し、清水港や富士山静岡空港に繋がる交通結節点となっている。

特に中部横断道開通(令和3年)し、物流産業を中心とした産業界からは、国際拠点港湾・清水港

後背地への企業立地のニーズや甲信越方面との交流・連携ニーズは強い。

国際クルーズ拠点港・清水港への大型客船の寄港増加。富士山静岡空港へは車で40分の近々距離。

・豊かな観光資源・食資源・文化的資源・・・国内外からみた「魅力の数々」

世界文化遺産「富士山」「三保の松原」「羽衣伝説」、国宝「久能山東照宮」、「どうする家康」の「歴史博物館」、「ちびまる子ちゃんランド」の「ドリームプラザ」、「プラモデルの世界首都」、風景街道「東海道2峠6宿」、海洋学術文化の拠点「(仮)海洋科学ミュージアム」、清水港・日本平・折戸湾などの魅力的景観・夜景遺産など

駿河湾「しずまえ鮮魚」の桜エビ・しらす、遠洋・近海マグロや缶詰類、中山間地「オクシズ農産物」の茶・わさび・みかんの他、メロン・イチゴなどの県内産や、ブドウ・リンゴ・高原野菜・米など、中部横断道沿線南北軸の山梨・長野・新潟県産農水産物の集荷・販売が容易に

海外に向けては、ユネスコ無形文化遺産「和食(寿司等)」が魅力的。

清水エスパルス・ハヤテ・ベルテックスなど、各種目プロスポーツ球団の存在。

・大規模災害発生の予見・・・海と山・川・空を睨んだ「広域防災拠点」を

南海トラフ巨大地震が予見され(今後30年以内に発災する確率70~80%とされる)、連動した津波・高潮災害への対応力強化が求められている。

地球温暖化を原因とする集中豪雨の多発により、毎年のように大規模風水害・土砂災害が発生している。特に国道52号線沿いは孤立集落発生の懸念あり。

富士山の噴火に備える活動が進められている。


② 「清水いはらIC」周辺地域の個性

・「富士山」「三保の松原」「駿河湾」を一望できる高山からの眺望

・日本武尊神話・日本書紀・万葉集などに登場する古代「庵原(イホハラ)」の中心地として、前方後円墳・社寺仏閣古代寺院跡など、数多くの史跡群の存在

・江戸後期以降「報徳」仕法による村おこしと、山腹開墾で一大ミカン産地に発展した産業(農業)の歴史 → 昭和以降の畑総事業(農水省「畑地帯の総合整備事業」)による優良農地の大規模造成の展開

・国の果樹研究所 農研機構「柑橘研究興津拠点」と、畑総内の「県農林技術研究所果樹研究センター」が立地

・清水庵原球場・ナショナルトレーニングセンター・畑総間を繋ぐアグリロードなどのスポーツ環境・健康づくり環境の充実と、それらを活用した静岡大学・まちづくり公社・地域が連携した健康増進プログラムの推進(ノルディックウォーキング・清水庵原駅伝の開催など)

・総合病院・特養などの医療・福祉施設の集積と、社会福祉協議会などによる子育て支援プログラムの充実


③ 課題及びその要因

・重要な交通結節点でありながら、高架上に通過するだけで、地方創生に活かされていない

・豊かな資源や魅力がありながら、発進不足等で内外に知られておらず、環境や経済の活性化に寄与していない。 → 人口減少・少子高齢化の進行が速く、空き家や耕作放棄地が増加

・利用者減少に伴う、公共交通機関(バス路線)の減便による利便性低下、及び赤字路線化による市費負担の増大 → 「Maas社会実験(デマンド交通の社会実験運行)」の実施も、その後、進展なし

・地球温暖化や、防潮堤・河川改修などの遅れなどによる、自然災害の増加・大規模化・広域化に対する懸念の拡大(南海トラフ地震・津波・高潮浸水・台風・線状降水帯等による土砂災害・河川氾濫・内水氾濫、富士山噴火など)


④ 関連する上位計画

・国:「道の駅」第三ステージ推進委員会の設置と議論

・静岡県:「新ふじのくに物流ビジョン(ネオ・フード・ロジスティックスパーク構想)」・観光躍進基本計画

・静岡県:「総合計画」・「道の駅基本構想」・「地域防災計画」・「農業振興計画」・「総合交通計画」など