企業・研究所訪問

企業・研究所訪問(令和5年度)

目的

市立高校生と教職員を対象に、京都を中心に活躍されている方や企業、研究室などを訪問し、施設見学やディスカッション、ワークショップ等を通して、高校生が普段の教育活動で行われている探究的な学びが将来に役立つことに気づき、自分らしい在り方、生き方、働き方を考えるきっかけとする。また、教職員も京都の企業や研究者、技術者を知り、教職員としてのキャリアアップにつなげる。 

「堀場テクノサービス」訪問 8月4日(金)

会社紹介、分析室など施設見学、マイクロプラスチックを可視化する「ぷらウォッチ」の分析体験、研究者、技術者とのディスカッションというスケジュールで開催しました。

 会社紹介では、担当の方が、スライドを使って、高校生に理解しやすいように説明してくださいました。施設見学では、多くの分析器や分析装置の説明を受けました。生徒からも質問が出て、それに対しても分かりやすく答えてくださいました。

 マイクロプラスチックを可視化する学習教材キット「ぷらウォッチ」の分析体験では、河川敷の砂や近くの公園の砂などを分析しました。赤く染まったマイクロプラスチックを観察することができました。身近なところにマイクロプラスチックがあることを体験しました。

 研究者とのディスカッションでは、生徒4人に対して若手研究者が2人つき、研究の面白さや働くことなどについて意見交流していました。大変充実した訪問となりました。


「生徒アンケート」より

・日頃から使用している。分析機器や化学操作、ニュースで見る問題等と今回の見学での知識が結びつき、より物事への関心が強くなりました。また今回の企業見学で、もし働くならこうゆう企業がいい、このような職種がいい等々を考える事が出来ました。ありがとうございました。もしまたこのようなイベントがありましたら是非とも参加したいです。重ねてありがとうございました。

・とても有意義な時間でした。もっと長い時間開催していただければ、もっと研究者の方のお話を聞いたり、社員の方にお話を聞いたり、施設を長い間見学することができると思います。さらにたくさんの企業に訪問する機会を作っていただきたいです。そうすることでそういったことに興味を持つ人がどんどん増えていくように思います。

・とても勉強になりました。先輩の方々の考えやその話は、将来を考える良い機会になりました。

・環境などにも目を向けられていて、ものをつくる時に素材などを工夫されているところがすごく参考になった。 

「京都市産業技術研究所」訪問 8月24日(木)

同研究所が実施している、京都の伝統技術や先進技術を活用した高付加価値の新技術・新製品開発に関する支援内容を見学させていただきました。

 100年の歴史がある京都市産業技術研究所の役割や実績などを解説していただき、デザイン、メッキ、染色の研究室を見学しました。各研究分野で生徒たちはたくさんの質問を出していました。

 最初に「デザイン」(工芸・漆分野)を見学しました。漆を中心とした工芸品などのデザインや研究開発を行っています。3Dプリンターを活用しながら、高価な工芸品を身近なものにして手にできるような企画、提案をしています。

 次に「めっき」(表面処理分野)を見学しました。金属が錆びないようにするためのめっきの実演を見学しました。楕円形の小さな金属に生徒が絵を描き、それをめっき加工しました。初めての体験に感動していました。

 三つめは「染色」(色染分野)を見学しました。細かな過程を要する西陣や京友禅のお話から、洋装にも使われているプリントのお話など多方面から染色について学びました。実際に型友禅の工程も見学しました。また、フイルムや皮、財布、スマホカバーなども染めているという身近なお話も聞きました。工芸の魅力と未来への可能性を知るとても有意義な機会となりました。


 「生徒アンケート」より

・ネットからの情報ばかり頼りにしてしまう現代で、実際に施設を見学したり、携わっている方とお話できるのは貴重な機会でした。

・工芸の未来を発想力で変えていくことに、ときめきました。

・見学とともに、質問のできる時間があるのがうれしかったです。

・知らない知識を得ることができた。