「ホタルの里あやめ苑」は、以前はきれいな湧水の沼であり、私たちの祖先は、この地で水浴びをしていたそうであります。しかし、都市化が進み、この地が電化製品や家庭ごみなどのゴミ捨て場として変貌してしまいました。
この地に“自然を取り戻そう”と子供たちも一緒になり、堀口自治会総力で手づくり公園「ホタルの里あやめ苑」を完成させました。公園のなかった堀口地域に“手づくり公園”が誕生し、平成5年から「ホタルの里あやめ苑まつり」が開催されています。
堀口は、田畑・山林・湧水などの自然に恵まれた素晴らしい環境であり、地域住民が一つの目標に向かって力を合わせ、人と人との“絆”で完成させた一つの事業であります。
昭和62年(1987年)
二中学区の横断的な「ひいらぎ婦人学級」の数人が、堀口に「いこいの場」をつくりたいとゴミ捨て場となっていた、つる草茂る湧水の出ている光明寺下(現在の「ホタルの里あやめ苑」)の一部にあやめを植栽する鍼を打ち下ろした。
その後、年々、協力者が増え、毎年200株の紫の花を咲かせるようになった。
平成元年(1989年)7月
「二中学区地域の輪をつくる会」の寺門文男会長は、勝田市長に青少年の健全育成と豊かな心たくましい体をつくること目的とした「光明寺下の用水路(国有地)の湿生植物公園設置のための整地に関する要望書」を提出した。
平成3年度(1991 年度)
勝田市に理解をいただき、「二中学区地域の輪をつくる会」は、ホタル飛ぶ「いこいの湿原』整備事業補助金として240万円の交付を受けた。
嵯哦幸一堀口自治長は「二中学区地域の輪をつくる会』の寺門文男会長の要請を受け、造成実行委員会を設置し造成工事を地元の飛田商事に依頼した。
ホタルの飼育については、この分野の世界的権威である横須賀市自然博物館の大場博士と勝田高校の元校長 安藤勝敏先生の指導を受け、造園の計画立案を図った。堀口自治会は、この計画を基に総力をあげて、ホタルの生殖に取り組んだ。
平成4年(1992年)3月
造成工事を完了し、あやめ 6,000株の植栽と小場江から採取したカワニナ数千個の放流を行った。
平成4年(1992年)以降
堀口自治会が管理主体となり、月2回の清掃を現在も実施している。
平成5年(1993年)
手づくり公園の完成を祝って、第1回「ホタルの里あやめ苑」まつりが開催された。
(執筆:佐藤大 自治会会長)