12月4日(金)「夜のスケッチ—管楽オーケストラのためのシークエンス」が初演されます
小郡市立三国中学校吹奏楽部(指揮:森山直志)による演奏
バンドジャーナル2026年7月号(6月10日発売)の付録楽譜として編曲を行い、2026年6月6日に開催した演奏会「Symnapse×miniTua-wind ensemble〜シン・フレックス〜」にて初演されました。
BJ誌公式の演奏は小郡市立三国中学校吹奏楽部によるものです。
編成は変則的なフレックス編成で、中橋愛生作曲《風のファンファーレ ウインド・アンサンブルとフレキシブル・バンドのための祝典音楽》にて実践されていた「木管楽器」、「金管楽器」、「低音楽器」にグルーピングする方法を採用しています。
この編成を採用した意図は3つあります。
・楽器群を通常のフレックス編成よりやや細かく分けることで、楽器の個性や得手不得手を編曲に活かしやすくすること
大雑把に木管楽器と金管楽器を比較したとき、「出しうる音量」、「ミュートによる音色の可能性」、「機動力」、「同属楽器としてのまとまり」などの点において、大雑把とはいえ大きな違いがあることがわかります。フレックス編成の枠組みの中で、それらをできる限り活かすことを考えました。
・調性音楽において、和声の性格を決定づける重要な声部であるバス(最低音域の声部)が十全な音量バランスを確保しやすいようにすること
バスが聴こえなければ、和声の機能が明らかになりづらくなります。にもかかわらず、既存のフレックス編成の調性作品の中には最低音を担当するパートがoptional指定になっているものがあります。フレックス編成であっても、調性音楽なのであればやはり和声の機能が意識されるべきでしょう。
・既に《風のファンファーレ》で実践されている方法を中橋先生以外の作編曲家が採用することで、専売特許的になってしまうことを防いでより一般的に広く取り入れやすくすること
フレックス編成に限らず、日本の吹奏楽界では変わりゆく現場の状況に合わせていくつかの編成の提言が行われてきました。しかしそのほとんどは、それぞれが考案者の専売特許的になったり、考案者がその後結局その編成での創作を行わなかったりと、提言時点でほぼ役割を終えてしまっています。
今回取り入れた編成は、私自身(クローズドな場での楽譜も含め)複数回試行し、これまでに提言された編成の中でもとくに汎用性が高いように思っています。今後さらに広まることを願い、今回採用することにしました。