この催しは終了いたしました。

 気候変動による洪水や竜巻、熱波や寒波などの極端気象の頻発や巨大化が、世界中に甚大な被害をもたらしています。将来世代の人々が食や住居などを奪われることなく、当たり前に健康に暮らせる社会を持続させるために、私たちはただちに本気の対策をとることが迫られています。

 令和2年1月に「“しがCO2ネットゼロ”ムーブメント」キックオフ宣言をした滋賀県では、現在、CO2ネットゼロ(温室効果ガスの排出量の実質ゼロ)を目指して、条例と推進計画の見直し作業が進められているところです。その達成に向けて、省エネルギーの徹底と再生可能エネルギーへの転換がカギになると言えるでしょう。  そこで、本シンポジウムでは再生可能エネルギー100%社会の実現可能性と私たちの暮らしの在り方について、専門家の講演と滋賀県の政策、住宅や電力の選び方などに関する報告から、参加者と共に考えました。

日時:3月12日(土)13:30~16:00

会場:スカイプラザ浜大津 7階 スタジオ1(大津市浜大津1丁目3−32)

参加者数:73名  定員:70名  参加費:無料

主催:NPO法人 HCCグループ
後援:大津市、大津市地球温暖化防止活動推進センター
協力:大津市市民活動センター

※滋賀県地域エネルギー活動支援事業として開催しました。
※「HCCシンポジウム」チラシのダウンロード

<プログラム>

基調講演「再生可能エネルギー100%社会の実現可能性について」
 環境エネルギー政策研究所 所長 飯田哲也さん

基調報告「CO2ネットゼロ社会づくりに向けた条例・計画類の見直しについて」
 滋賀県 総合企画部 CO2ネットゼロ推進課 中嶋洋一さん

報告1「快適な暮らしで再エネ住宅実践」
 しがローカルSDGs研究会 吉本智さん

報告2「食、エネルギー、ケアの地域自立に向けて」
 F E C自給圏ネットワーク 世話人代表 ディーガン美佐子さん

報告3「持続可能なエネルギー社会を目指す私たちの提案」
 伊吹山スロービレッジ 山根裕輔さん・嶋野美知子さん

パネルディスカッション「これからのエネルギーと私たちの暮らし」
 コーディネーター:南村多津恵さん
          (気候アクション滋賀ネットワーク)
 パネリスト: 飯田哲也さん
       中嶋洋一さん
       吉本智さん
       ディーガン美佐子さん
       山根裕輔さん

飯田哲也さん
認定NPO法人 環境エネルギー政策研究所(ISEP)所長

京都大学原子核工学専攻修了。東京大学先端科学技術センター博士課程満期退学。原子力産業に従事後に原子力ムラを脱出し、北欧での再エネ政策研究活動後に現職。日本を代表する自然エネルギー専門家かつ社会イノベータ。21世紀の自然エネルギー政策ネットワークREN21運営委員や国際再生可能エネルギー機関(IRENA)タスクフォースなど国際ネットワークも豊富。2016年世界風力エネルギー協会名誉賞受賞。著書に「北欧のエネルギーデモクラシー」、「メガ・リスク時代の「日本再生」戦略」(金子勝氏との共著)他、多数。

中嶋洋一さん
滋賀県 総合企画部 CO2ネットゼロ推進課

平成7年滋賀県庁入庁。大学院派遣研修などを経て、新産業振興、企画調整、栗東新幹線新駅問題対策、自治振興などの業務を担当。平成24年度からエネルギー政策に関する業務に従事。東京・日本橋にある滋賀県情報発信拠点「ここ滋賀」勤務を経て、令和3年度からCO2ネットゼロ推進課(同年度からエネルギー政策課と温暖化対策課が統合)において「CO2ネットゼロ社会づくり」に向けた条例・計画類の見直し業務などを担当。

南村多津恵さん
気候アクション滋賀ネットワーク

気候アクション滋賀ネットワークは、2020年夏に「気候非常事態宣言」を出すことを滋賀県に求めることから始まったネットワーク。同年10月の県議会で請願が採択され、それを受けて知事との対話の場を重ねてきた。CO2ネットゼロの実現をめざし、様々な個人や団体と協力してキャンペーンと政策提言を続けている。
南村は1997年の地球温暖化防止京都会議の頃から気候変動問題に取り組み、教材制作や人材育成などに携わる。

吉本 智さん
しがローカルSDGs研究会(SL2)

SL2は、滋賀県立大学の「近江環人地域再生学座」卒業生を中心とするNPO。環境と調和した循環型の地域づくりや地域再生を活動目的とする。現在の主な活動は、気候危機対策への担い手育成、省エネ住宅普及、プラスチックごみを出さない売り方・買い方の推進等。
吉本も近江環人。工務店を経営する傍ら、まちづくりの講座や子どもたちへの環境学習等に講師として積極的に関わっている。

ディーガン美佐子さん
FEC自給圈ネットワーク

FEC自給圈ネットワークは、食やエネルギー、ケアで自給する暮しや地域を目指すネットワーク。これまで、小水力発電所の可能性調査、福祉施設の屋根に市民共同でソーラーパネルを設置、森林の間伐材を利用する木の駅プロジェクト等の活動を行ってきた。地域循環、人と人とが共生する「FEC自給圏」が、コミュニティの生存条件を強くし、雇用を生み出し地域の自立につながることを目指す。ディーガンは2021年より世話人代表。

山根裕輔さん
伊吹山スロービレッジ

2010年株式会社船井総合研究所に新卒入社。2015年に新電力会社 滋賀電力株式会社を社員1人、資本金30万円で創業。2016年4月電力小売完全自由化に合わせて事業開始。2018年秋に全株式を譲渡。現在は、電力業界が抱える社会問題を解決することを目的に活動している。

嶋野美知子さん
伊吹山スロービレッジ

2010年に大阪より米原市に移住し、伊吹山のふもとの棚田で夫賢一と無農薬無肥料の循環型農業に携わる。水と食糧とエネルギーの自立をめざして、当初より再生可能エネルギーに取組み、2018年からソーラーシェアリングも行なっている。地元民たちが放棄した棚田で、獣害も年々ひどくなり、農業経営が成り立たない中山間地農業をどのように持続させるか試行錯誤を続けてる。

本事業は、令和3年度 滋賀県地域エネルギー活動支援事業補助金をいただいて実施しました

NPO法人HCCグループは、大津市から委託を受けて「大津市市民活動センター」を運営しています。
 HCCとは、Human life, Culture and Communication。 地域ならではの歴史や文化を継承し、人と人とが交流しあい、地域資源が柔軟に活用され、効率的に資源が循環するまちづくりを目指すNPO法人です。

特定非営利活動法人HCCグループ
〒520-0047滋賀県大津市浜大津4丁目1ー1 明日都浜大津1F
TEL:077-527-8661 FAX:077-527-8662
URL:
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