カトリック信者は、
何を守らなければいけないのか?
何をしてはいけないのか?
カトリック教会のカテキズムを
紹介します。
カテキズムとは?
カトリック教会の定式(定まった教え、定まった儀式)です
キリストの教えをカトリックの教義として、まとめたものとも言えます
カトリック教会では聖書と聖伝を同じく尊敬すべき大切なものとして、カテキズムが作られています。聖書だけでは伝えにくいもの、伝わらないものを守ってきたのが聖伝です。
聖書に載ってない教えも有るのはそのためです。
内容は、神を愛し隣人を愛することに変わりはありませんが、その教義を現代に合わせて分かりやすく解説しているものになります。
クリスチャンになるなら、この教理を学び実践しましょう
聖伝とは?
聖伝とは、使徒たちがイエスから受け、聖霊によって学んだ、使徒伝承を指します
使徒伝承は「大伝承」とも呼ばれます
使徒伝承と別に「諸伝承」(神学、おきて、典礼、信心上の諸伝承)がある。諸伝承は大伝承との照合を受け、(ローマ教皇をかしらとする)教会の教導権の指導のもと、伝えられています
カテキズムでは聖伝を「主キリストと聖霊から使徒たちに託された神のことばを余すところなくその後継者に伝え、後継者たちは、真理の霊の導きのもとに、説教によってそれを忠実に保ち、説明し、普及するようにするもの」と説明します
簡素に言うならば聖伝とは、聖書だけでなくキリストから使徒たちに託された「神の言葉」を真理の霊の導きのもとに、余すところなく言葉や秘跡として後世に伝えてきたものであると言えるものです
(カトリック教会のカテキズム)
二つの愛の掟
1 心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。
2 隣人を自分のように愛しなさい。
黄金律
人からしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。
真福八端
▪心の貧しい人々は、幸いである、天の国はその人たちのものである。
▪悲しむ人々は、幸いである、その人たちは慰められる。
▪柔和な人々は、幸いである、その人たちは地を受け継ぐ。
▪義に飢え渇く人々は、幸いである、その人たちは満たされる。
▪憐れみ深い人々は、幸いである、その人たちは憐れみを受ける。
▪心の清い人々は、幸いである、その人たちは神を見る。
▪平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる。
▪義のために迫害される人々は、幸いである、天の国はその人たちのものである。
わたしのためにののしられ、迫害され、身に覚えのないことであらゆる悪口を浴びせられるとき、あなたがたは幸いである。喜びなさい。大いに喜びなさい。天には大きな報いがある。
(カトリック教会のカテキズム)
三つの「対神徳」
1信仰 2希望 3愛
四つの「枢要徳」
1賢明 2正義 3勇気 4節制
聖霊の七つの「たまもの」
1上智 2聡明 3賢慮 4勇気
5知識 6孝愛 7主への畏敬
聖霊の十二の「実」
1愛 2喜び 3平和 4忍耐
5寛容 6善意 7親切 8柔和
9誠実 10謙遜 11節制 12貞潔
教会の五つの「おきて」
1 主日と定められた祝日にミサにあずかり、それらの日を聖とすることを妨げる仕事や活動を控えること
2 少なくとも年に一度自分の罪を告白すること
3 少なくとも復活節の間に聖体の秘跡を受けること
4 教会が定めた日に肉食を差し控え(小斎)、断食(大斎)を守ること
5 おのおのの分に応じて教会の財政を助けること
(カトリック教会のカテキズム)
七つの「身体的な慈善のわざ」
1 飢えている人に食べさせること
2 渇いている人に飲み物を与えること
3 着る物をもたない人に衣類を与えること
4 宿のない人に宿を提供すること
5 病者を訪問すること
6 受刑者を訪問すること
7 死者を埋葬すること
七つの「精神的な慈善のわざ」
1 疑いを抱いている人に助言すること
2 無知な人を教えること
3 罪人を戒めること
4 悲嘆にうちひしがれている人を慰めること
5 もろもろの侮辱をゆるすこと
6 煩わしい人を辛抱強く堪え忍ぶこと
7 生者と死者のために神に祈ること
七つの「罪源」
<自身の心から捨て去る罪>
1高慢 2貪欲 3肉欲 4憤怒
5貪食 6嫉妬 7怠惰
四終
1死 2審判 3地獄 4天国
神から与えられた戒律です
私はあなたの主なる神である
私のほかに神があってはならない。
あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。
主の日を心にとどめ、これを聖とせよ。
あなたの父母を敬え。
殺してはならない
姦淫してはならない。
盗んではならない。
隣人に関して偽証してはならない。
隣人の妻を欲してはならない。
隣人の財産を欲してはならない。
以上、十の戒律を守ること。
信徒信条
カトリック信徒の信条です
1.天地の創造主、 全能の父である神を信じます。
2.父のひとり子、わたしたちの主イエス・キリストを信じます。
3.主は聖霊によってやどり、おとめマリアから生まれ、
4.ポンティオ・ピラトのもとで苦しみを受け、十字架につけられて死に、葬られ、
5.陰府(よみ)に下り、 三日目に死者のうちから復活し、
6.天に昇って、全能の父である神の右の座に着き、
7.生者(せいしゃ)と死者を裁くために来られます。
8.聖霊を信じ、
9.聖なる普遍の教会、聖徒の交わり、
10.罪のゆるし、
11.からだの復活、永遠のいのちを信じます。アーメン。
信徒信条の解説
信徒信条の詳しい解説です。
1.天地の創造主、 全能の父である神を信じます。
<この世を創造され、慈しみの計画によって私たち人間を創造された全能の神を信じると言うことです>
2.父のひとり子、わたしたちの主イエス・キリストを信じます。
<イエス・キリストを信じるとは、イエス・キリストが神によって遣わされた救い主であるという事実を認めるだけではなく、イエスの素晴らしさに憧れて、イエスを愛し、イエスとの親しい交わりのうちに生きることと言うことです>
3.主は聖霊によってやどり、おとめマリアから生まれ、
<イエス・キリストがマリアの胎内で神ご自身である聖霊によって宿られ、人の子として生まれたと言うことです>
4.ポンティオ・ピラトのもとで苦しみを受け、十字架につけられて死に、葬られ、
<神はキリストによって世を御自分と和解させ、人々の罪の責任を問わない為に人の子として生まれたキリストを十字架につけられたと言うことです>
5.陰府(よみ)に下り、 三日目に死者のうちから復活し、
<イエスが人間として本当に死んだこと、イエスの霊魂が他の死者の場合と同じように、「死者の国」に入ったことを認め、三日目に陰府から復活したと言うことです。>
6.天に昇って、全能の父である神の右の座に着き、
<父と聖霊と同じ神性を所有しておられるキリストが神性の他に、人間性を持ったまま天に昇られ神の右の座についたと言うことです>
7.生者(せいしゃ)と死者を裁くために来られます。
<イエス・キリストが再臨された時に生きている人に対しても、その前に死んだ人に対しても裁きが行われると言うことです>
8.聖霊を信じ、
<御父と御子は互いに捧げ、互いに受け入れ、その相互愛は、聖霊というペルソナになるほど、完全なものです。聖霊とは神でありキリストであると思って良いでしょう。その聖霊を信じると言うことです>
9.聖なる普遍の教会、聖徒の交わり、
<教会はキリストが全人類を一致するためのしるしであり道具であると言うことです>
10.罪のゆるし、
<神は罪を犯している人を愛しつづけてくださいます。赦しを求め神に立ち返ると言うことです>
11.からだの復活、永遠のいのちを信じます。アーメン。
<その時が来たら、身体が復活し永遠にキリストと共に生きると言うことです><アーメンとは、同意する、その通りという意味です>
天におられる私たちの父よ、み名が聖とされますように。
み国が来ますように。
み心が天に行われるとおり地にも行われますように。
私たちの日ごとの糧を今日もお与えください。
私たちの罪をおゆるしください。
私たちも人をゆるします。
私たちを誘惑におちいらせず、悪からお救いください。
天におられる私たちの父よ
<神は全てを超え、全ての上におられる方です。私たちは神の民であり、私たちは御子のうちに御父の子であることを自覚し、私たちは心も思いも一つにした兄弟姉妹として父に呼びかけます>
主の祈りは、父である神への七つの願いから構成されています。最初の三つはいわば対神的なもので、御父の栄光のために私たちを御父へと向かわせます。
先ず愛し合っている者のことを思うのが愛の特性です。最初の三つの願いは私たちがとくに何を願うべきかを示します。
すなわちみ名が聖とされること、み国が到来すること、み心が成就されることです。
後の四つは、あわれみ深い御父に私たちの弱さと期待を示します。四つの願いは私たちに糧を与え、私たちをゆるし、私たちを誘惑の中で支え、私たちを悪い者から救ってくださるよう御父に願います。
私達が頂いている恵みを感謝し、これからも頂けるように願います。
イエスが<人を裁くな、あなた自身も裁かれないためである>と言われたように、自分の罪を認め赦しを求めます。そして自分が赦されるのと同じように、自分も人を赦すことを表明します。
私達が罪を犯す元となる誘惑を退け、悪からの救いの手助けを神に求めるのです。
洗礼を受けたなら
神の十戒を守り、主の祈りを唱え、
信徒信条を信じ、カトリック教会の教理を可能なかぎり守り実践する生き方をして行きましょう
最後にクリスチャンが「ゆるしの秘跡」を受ける際の[大罪、小罪]を紹介します。
当てはまる事が有れば告解(罪の告白)をし、許しを求めます。
良心の糾明
重大な事柄であるため,大罪になり得る罪について
1 妊娠中絶を直接おこなったり,勧めたり,あるいはそれに協力したことはありますか。
2 大罪の状態,またはその疑いをもって,ゆるしの秘跡を受けないまま聖体拝領をしたことはありませんか。
3 ゆるしの秘跡において,意識して大罪を隠してそれを告白しなかったことはないでしょうか。
4 教会の教義を疑ったり,否定したりしたことはありませんか。
5 迷信を信じたことはありますか。教会の教えに反する考えを受け入れることがありますか。
6 必要もなく神の名にかけて誓ったり,冒涜的な言葉を使ったりしたことはありますか。
7 理由なく日曜日や守るべき祝日のごミサを怠らなかったでしょうか。
8 無謀な運転をしたことはありませんか。麻薬を用いたり,泥酔したり,または他人をそれに誘いませんでしたか。
9 自分一人,または他人(同性か異性の人)とともに,貞潔を損なう行為をしませんでしたか。
10 みだらな思い・考えを意識しつつ継続したことはありますか。みだらな話題にふけったり,貞潔を損なう写真・テレビ番組・映画・雑誌・書物・漫画・サイトなどを見て楽しんだりしなかったでしょうか。
11 罪の機会となるようなものに近づかなかったでしょうか。重大な事柄において,他人に罪を犯させる機会を作ることはなかったでしょうか。
12 キリスト教または道徳に反する活動・イベントに携わったり協力したりしたことはありませんか。
13 [既婚者のみ] 教会の教えに従って夫婦の義務を守りましたか。
小罪になり得る罪について
1 他人の物を自分の物としたことはなかったでしょうか。それを返却・損害賠償をしましたか。不当な金額を請求して人をだましたことはありませんか。
2 嘘をついたことがありませんか。他人に害を及ぼした時,その償いをしましたか。
3 両親・親族・目上の人に対して尊敬と愛情を示していますか。
4 他人に対して敵意,憎悪,恨み,妬みを抱き続けたことはありますか。
5 自分の言葉や行為によって他人を傷つけていないでしょうか。
6 他人の欠点を公にしたり,悪く考えたり,悪口を言わなかったでしょうか。人を中傷しなかったでしょうか。(中傷は大きな害を他人に及ぼせば大罪になりうる)
7 周囲の人に悪い模範を与えたり,怒りに任せて人を叱ったりしなかったでしょうか。
8 怠惰に負けたことはありますか。時間を守らずに他人に迷惑をかけたことはなかったでしょうか。
9 職業上の秘密を守らなかったことはありますか。
10 他人に悪いことを望みましたか。または,他人に良いことがあった時に悲しく思ったことはありましたか。
11 神様との関係を真剣に考え,自分の宗教的形成を大切にしていますか。
12 [既婚者のみ] 家族を大切にし,自分の配偶者の親としての権威を守り,子供の前で配偶者に反論しなかったでしょうか。
以上は守れなければ悪人と言うわけでは有りません。守るために努力しましょう。