ガンマアイでは、福島フィールドで培ったコンプトンカメラ技術を応用し、病院の核医学施設における放射能汚染や放射線治療施設における放射化物質などをイメージングできる安価でロバストな装置開発を独自に遂行してきた。中でも回転機能付き全方向コンプトンカメラ(図1)は、わずか6個の結晶をオクタヘドロンの頂点に配置し回転させながらダイナミックデータ収集を行うことで、ゴースト像のないシフトインバリアントなイメージングを容易に可能とした。図2は、PET薬剤合成装置が設置されたホットセル前で撮影された 511 keV γ線画像であり、ホットセルからの11CO2 の流出の様子を示唆することに成功した。また、(体内における陽子線治療ビームのオンライン可視化を目的とした 4.4 MeV 即発γ線用のコンプトンカメラ開発、及び次世代PET装置開発を視野に入れ、)従来の16ch型SiTCPボード(ADC-SiTCP v2)に代わり、新たに32ch型ボード(NetWavetizer-40)の開発をKEK Open-Itによる協力のもとで進めている。本ボードは、KEK E-sysグループが開発した高精度基準信号分配技術(MIKMARI)を新たに採用しており、将来的なセンサーのチャンネル数の増加にも対応可能となっている。