日本装蹄師会の資料を請求されると送られる文章を引用します。20年ほど前のものですが、現在も主な趣旨は変わっていないと思います。
次の事項を良くお読みになって、「絶対に装蹄師なるのだ!」という強い決意の者だけが、募集要項に記載した指示に従って出願手続きを行ってください。
- この講習会は、競走馬や乗馬、牧場繁養馬などの「装蹄」を生涯の職業として、馬産業の発展に寄与する専門技術者の養成を目的に開催しているものです。興味本位の趣味や教養を付与したり、資格マニアの要望を満たすために開催しているものではありません。
- 受験生のみなさんからは受講料として一人あたり数十万円を納入していただくことになりますが、1年間の講習期間中、実際に必要な経費はその10倍近い金額になります。
- 講習生の個人負担が非常に少額で済んでいるのは、この講習会が上述の通り「日本の馬産業の発展に寄与する」という公益目的で行っていることを国や日本中央競馬界、地方競馬全国協会などに認められ、実習や講義に必要な経費はもちろんのこと、寮生活に必要な経費までもその大部分が助成金と関係団体の各種支援により賄われているからなのです。
- このため日本装蹄師会としては、この講習会において、受験者に1人の落ちこぼれもなく、認定装蹄師試験「全員合格」を前提に、人格、識見ともに優れ、社会的にも立派な装蹄師の養成を目指して一年教育を行います。
- その実現のためには受講生の皆さんは、講習会に入講した後は強固な自制心の下に日本装蹄師会の教育方針と寮生活規約を遵守し、真摯に学業に専念し、技術の錬磨に励み、精神的にも肉体的にも厳しい試練に耐えて頂かなければなりません。
- さらに認定装蹄師に合格した後は、必ず装蹄師として就業することを約束していただきます。
本当に「辞めない」人材の選出に日本装蹄師会も苦労しているようです。
私は結果的に辞めてしまいましたので、このサイトを運営し続けて、日本装蹄師会のお役に少しでも立つことが私の責務と感じています。
私が講習生だった20年前は受講料が80万円+寮費で100万円程度だったかと思いますが、現在は物価高騰などの影響もあり当時の倍近くまで上がっています。さらに材料費、燃料費などをまかなうための講習実費、寮管理費、寮費などが徴収されるようになり年間300万円ほど必要になっています。